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Collision: フラッシュストレージはいかにITを変えるか

原文(投稿日:2016/04/28)へのリンク

ニューオリンズで開催された2016 Collision Conferenceのセッションで,EMCのCTOであるJohn Roese氏は,ITに対する要求がいかに変化し,それに対応する上でストレージ技術の進歩がどれほど有用か,というテーマの講演を行なった。

IT組織を取り巻く変化の状況について詳しく説明した上で,Roese氏は,その新たな期待が何であるのかを指摘した。

ITが何を提供するべきなのか,私たちが期待するものの中核が変わってきているのです。3年前のITグループに対する期待は,“インフラストラクチャを構築して,稼働させ,ライトを点けておく”ことでした。それができれば仕事が成立したのです。今は違います。“ビジネスの新たな機会予測を支援してくれないか?Facebookのようなスーパー・パーソナライズされたソーシャルエクスペリエンスを提供できないか?Webスケールの企業のような素早いイノベーションができないか?会社全体がリアルタイムで行動することはできないか? – ところで,これらを何ひとつしていない我々が,これからも信頼された立場に留まっていられるのか?”

John Roese, CTO of EMC speaks at the 2016 Collision Conference in New Orleans, LA
ニューオリンズの2016 Collision Conferenceで講演するEMCのCTO,John Roese氏

 

IT部門に提示された新たな問題は,これまでのツールや,単に新しい技術あるいはツールを適用すれば解決できるというものではない。

IT部門はデータファブリックやHadoopを学ばなくてはなりません。CloudFoundryのようにクラウドネイティブなアプリケーションないしプラットフォーム,Goのような新しいプログラム言語を学ぶ必要があります。DevOpsなどの新しい運用モデルを体得しなくてはなりません。

しかしなぜ,このような変化が起きたのだろう?プレッシャがあることは事実だ。過去15年の間にFortune 500企業の52%が消滅している,とRoese氏は言う。

テクノロジや新たなモデルの採用について,このようなプレッシャのある理由は,率直に言うと“それが身のためだ”ということです。さもなくばUberやTesla,Netflix,Amazonのような企業が現れて,マーケットを混乱させることでしょう。これらの企業は単にクールなだけではありません。マーケット内の他社に先んじたテクノロジを活用してマーケットに波乱を起こしている,というのがその本質なのです。

ビジネス上の利益に直結するものとして,ここでEMCのCレベルの重役が新しいストレージ技術を売り込むのは当然だ。最後にRoese氏は,“データセンタのオールフラッシュ化(All Flash in the Data Center)”以降へのストレージのアップグレードによるメリットについて,次のように主張した。

初期のストレージ技術は,機能的には十分でしたが,従来のものを置き換えるには経済的な問題がありました。しかし今年になって,従来のハードウェアインフラストラクチャ全体の規模で,ディジタルおよびソリッドステートへの移行を行なうことが,初めて可能になりました。[今年,]フラッシュシステムを使わずにトランザクション環境を構築する予定なのであれば,それは誤った判断です。従来型システムを採用すれば,20倍以上のパフォーマンスを実現可能なフラッシュよりもコストが高くなるのですから。

現在はNANDフラッシュシステムが主流ですが,すでに次世代のメモリ技術であるパーシステントメモリが控えています。これが登場すれば,メモリとストレージの区別が明確でなくなるでしょう。パフォーマンス特性が変わります。大規模なデータをインメモリで処理することが可能になるのです。

 
 

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