Project Centennialは、既存のWin32アプリケーションからWindows 10 Universal Windows Platform (UWP) への移行を簡単にするためのMicrosoftの取り組みのひとつだ。Microsoftが望んでいるのは、これまでのWindows全エディションをWindows 10に置き換えることだが、これを本当に成功させるためには、ユーザーが求めているアプリを提供する必要がある。しかし、Win32プラットフォームが非常に長生きしていることを考えると、現在のコードベースに多大な投資をしてきた開発者の多くは、UWPアプリへのスイッチを望まないだろう。
MicrosoftはProject Centennialによって、Win32からUWPへの移行を簡単にしようとしている。InfoQが以前説明したように、開発者はこのツールを使うことで、ほとんどコード変更なしに既存のWin32アプリケーションを移植することができる。そして、開発者は事前に大きな書き直しを約束するのではなく、時間をかけてWindows 10特有の機能を導入することができる。アプリの移植の可能性を検討している開発者は、Visual Studio “15” Preview 2とProject Centennialがインストールされた、Insider Build 14342で動いているWindows 10システムでやってみることができる。
これらがインストールされている想定で、Visual Studio “15” のための新しいエクステンションがリリースされている。これを使うとWin32からUWPへのパイプラインを少しスムーズにすることができる。MicrosoftのPete Faraday氏が述べているように、このエクステンションは、VS “15”でWin32バイナリを変更してUWPパッケージに変換し、VS “15”からパッケージをデバッグできるようにする。
Project Centennialを使うと、デフォルトで解析データがMicrosoftに送られることに注意しよう。これによって、彼らはツールがどのように使われているかを調査し、その改善に役立てているが、もし望むなら無効にすることもできる。またFaraday氏によると、非.EXEあるいは.MSIベースのプロジェクトのProject Centennialサポートはまだ利用できないが、今後の開発のためのプロダクトバックログに入っているそうだ。
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