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Eclipse che 5.0発表 - Docker Composeのサポート,Workspace Agentなどを導入

原文(投稿日:2016/11/16)へのリンク

コンテナ化されたポータブルな開発ワークプレースであるEclipse Cheのために開催された仮想ユーザカンファレンスCheConf16の第1回において,CheプロジェクトのリーダであるCodenvy CEOのTyler Jewell氏は,Eclipse Che 5.0を発表した。年末までにリリースが予想されている同バージョンでは,Docker Composer,Workspace Agentsなどのサポートが導入される予定だ。

今年初めに公開されたEclipse Cheは,クラウドIDE,ワークプレースサーバ,コンテナを介した実行時可搬性を備える。Jewell氏はEclipse Cheのこの6ヶ月間について,成功であったと述べている

Cheは最近2ヶ月で60万時間使用されています。直近の1週間のみで見れば,1,500以上のIPアドレスで10万時間を越えています。現在までに70を越えるコントリビュータと3,300のGitHubスターを獲得し,GitHub上のフォークは550を数えます。

Eclipse Cheの基本概念はワークスペースとランタイムスタックだ。ランタイムスタックは環境をアプリに提供し,ワークスペースはプロジェクトとランタイムスタックを統合して,一貫性のある設定済みの開発環境を提供する。Dockerイメージ上に構築されたランタイムにより,プロセスの生成や再配置は極めて簡単なものになる。Cheサーバ上にホストされるワークスペースには,ブラウザベースのIDEを通じてアクセス可能な他,REST APIあるいはSSH接続を使ってデスクトップベースのIDEにアクセスする。

前述のように,Che 5.0ではDocker Compose Filesが新たにサポートされて,さまざまなサービスを実装したコンテナを使って開発されたDockerアプリケーションの記述に使用されている。この設定を使うことで,Docker Composeは,単一のコマンドですべてのサービスの生成と起動を行なうことができる。Che 5.0でDocker Composeがサポートされたことは,開発者にとって,Cheで事前に用意されているランタイムスタックを選択するだけでなく,前述のようなCompose Fileで独自のスタックを提供できるようになる,という意味を持つ。

Che 5.0のもうひとつの重要な機能はWorkspace Agentsである。これは開発者がUbuntuディストリビューションや仮想マシンといった既製のDockerイメージを入手した上で,SSHアクセスやターミナルサポート,Intellisenseなど,その開発特有の機能を挿入できるものだ。これにより,運用ワークスペースから開発ワークスペースへの変換を効果的に行なうことができる。

Workspace Agentsは,bashがインストールされていて終了しない,という要件を満足すれば,どのようなDockerイメージでも扱うことができる。独自のエージェントの開発も可能だ。Workspace Agentsが導入されるまでは,Cheサーバから既存の開発対応イメージを選択しなければならなかった。

使いやすさの面では,Stack EditorとChedirが導入されている。The Stack Editorは次のようなことが可能なビジュアルツールだ。

  • マシンの生成。これがDocker Composeファイルに変換される。
  • エージェントの挿入。
  • 環境変数の定義。
  • メモリ可用性のコントロールなど。

Stack Editorダッシュボードにも,マシンが正常に生成されたか,エージェントが挿入されているかなど,生成したスタックが正しく動作することを確認する機能が含まれている。

Chedirは構成および再現可能なワークスペースを提供するためのユーティリティで,Jewell氏の言葉を借りれば,いわばChe用のVagrantだ。Chedirを使うことで,Gitからリポジトリをクローンし,ローカルCheサーバにインストールして,未実行であればそれを起動する,という操作を簡単に行なうことができる。詳細な定義はすべて,Chedirコンフィギュレーションファイルに記載するか,あるいは適切なデフォルト値が使用される。

そして最後に,Che 5.0のもうひとつの重要な特徴は,先日MicrosoftがオープンソースにしたLanguage Server Protocolを採用したことだ。Language Server Protocolは,何十という既存の言語の存在と,構文強調表示,自動補完,リファクタリングなどに対するそれぞれの要件という,ソースエディタの持つ問題の解決を目的としたものだ。Che 5.0では現行バージョンのC#,PHP,Java,Go,CSSをサポートするために採用されており,来年の第1四半期にはRust,JavaScript,TypeScript,Groovy,Haxeが利用可能になる予定だ。

Che 5.0には他にも,RedHat OpenShiftのサポート,PHPサポートの拡張,デスクトップIDEとの互換性など,多くの機能が追加されている。

Che Milestone 7(M7)リリースがすでにダウンロード公開されており,6~10週間後にGAが予定されている。

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