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Hyperledger技術運営委員会が最初のEthereumプロジェクトを承認

原文(投稿日:2017/04/23)へのリンク

Hyperledgerプロジェクトの上級ディレクターであるBrian Behlendorf氏はブログでHyperledgerの技術運営委員会ががMonaxとIntelの提案を承認した、と発表した。最初のEthereum由来のプロジェクトであるBurrowを具体化していくためだ。このプログエクトはパーミッション型のスマートコントラクトマシンの実現を目指す。

Burrowプロジェクトは2014年の12月からオープンソースになっている。以前はeris-dbという名前だった。Hyperledger BurrowのGitHubページには次のように説明されている。

Hyperledger Burrowはパーミッション型ブロックチェーンノードであり、Ethereumの仕様にしたがってスマートコントラクトコードを実行します。Burrowは複数のチェーンの世界のために作られ、アプリケーション固有の最適化を念頭に置いています。ノードとしてのBurrowは3つのコンポーネントから構成されます。合意エンジン、パーミッション型のEthereumバーチャルマシン、そしてRPCゲートウェイです。

過去、EthereumとHyperledgerのコミュニティは競い合っていると思われていた。氏はこの点について正しくはないと指摘している。

まず、Hyperledgerの傘下でEthereumのプロジェクトを持つということがHyperledgerとEthereumが競合しているという考えが正しくないという強いメッセージになります。ブロックチェーン技術のコミュニティはまだ技術的課題をたくさん抱えており、解決には様々な方法が考えられます。“パーミッション型”と“非パーミッション型”は分散台帳の構成の両極であり、決して二者択一ではありません。スマートコントラクトのレイヤでの可能な選択肢はさらに複雑です。これらの問題に対して協力して様々な方法を取ることは真に革新的なアイディアをなるべく早くプロダクションに適したコードに落とし込む上で極めて重要です。

BurrowはEthereumの仕様に合わせてスマートコントラクトのコードを実行するため、Hyperledgerの分散台帳プロジェクトと統合することもできる。氏は次のように言う。

Ethereum Virtual Machine (EVM)はApacheライセンスであり、Hyperledgerの分散台帳プロジェクト(例えば、FabricやSawtooth Lake、Iroha)はEVMをそれぞれのプラットフォームに統合するという実験も可能になります。これを実現するにはやらなければならないことがたくさんありますが、見通しは現実的です。Enterprise Ethereum Allianceを含むEthereumコミュニティと生産的な関係を始める出発点でもあります。

MonaxはEnterprise Ethereum Allianceの声明に参加していた。Hyperledgerと同じようにブロックチェーン技術を企業の世界に持ち込もうとしている。MonaxのCEOであるCasey Kuhlman氏はブログでHyperledgerプロジェクトにも参加する動機を書いている。

1. 参加をしないでオープンソースに関わるのは単なる見せびらかしにすぎない。

eris:dbのコードベースは2014年にオープンソースにしました。しかし、私たちは(意図して)ほとんど自分たちの力だけで進んできました。コードを設計しビルドし、ドキュメントを作り、サンプルアプリを作り、さまざまな開発者フォーラムで質問に答え、サポートシステムを作りました。

しかし、企業のethereum型のスマートコントラクトインタプリンタへの興味は転換点に達しました。私たちのeris:dbのコードベースは私たちだけでは要求に答えられない地点に達しました。企業向けのスマートコントラクトユーザーのコミュニティにコードベースを前に進める手助けをしてもらう必要があります。

2. 協力は私たちのDNAに刻まれている。

この12ヶ月、私たちは商取引でこの点について強い態度で臨んできました。協力してデリバリできない場合はパイロット版やPOCの構築には直接関わらないようにしてきました。言い換えれば、私たちはエコシステムにPOCとパイロット版を届けるために定期的にパートナーシップを締結しています。最終利用者である顧客が私たちの協力的なアプローチに難色を示すほどです。

つまり、私たちMonaxは企業の世界で私たちのソフトウェアをプロダクションに送り込もうとしているのです。私たちは技術を証明するだけでなく、ソフトウェアを協力的に開発しデリバリする方法を確率する必要があります。 アカウントマネージャが顧客企業のホールを闊歩し“新しい”何かを売り歩くという旧来の1対1のアプローチは、今後も多くの技術で有効でしょう。しかし、ブロックチェーンとスマートコントラクトではうまくいきそうにありません。

3. 私たちの顧客は1社で提供できる以上の専門性を求めている

2017年は企業向けブロックチェーンアプリケーションが競ってプロダクションに向かう年です。プロダクションで通用するアプリケーションをサポートするには、私たち(つまり、“企業向けブロックチェーン”業界)は、まず、プロダクションで通用するアプリケーションをサポートするプラットフォームを持つ必要があります。これには専門性が必要です。現時点では数少ない企業しか持っていない専門性が必要なのです。

 
 

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