この5年間で、マシンラーニングに関するGoogleの検索数が5倍になった。Motive PartnersのマネージングパートナであるAndy Stewart氏は先週のInternational Fintech Conferenceで、‘マシンラーニングあるいはブロックチェーンを備えることによって、その価値が2倍、3倍、4倍、5倍以上になる’、と指摘する。マシンラーニングには投資家だけでなく、一般の人々からも大きな関心が寄せられており、今後はさまざまな業種に適用されることは疑いない。
“'The AI Misinformation Epidemic'と題した先日の記事で、カーネギメロン大学次期助教授のZachary Lipton氏は実際に起きていることに対する内部理解を欠いて構成されたマシンラーニングに対する一般大衆の関心が、無知を伴う興味の嵐を作り上げ、誤った情報が巷に溢れている現状について解説した。さらに氏はフォローアップ記事で、最初の投稿で示したアウトラインのポイントのいくつかを明確化している。
今後投稿する予定の記事の中で、氏はこの流行について、AIに影響のある人たちや未来主義の提言者、および一般的な用語でAIを正確に描写できなかったマスコミの責任であるとしている。
技術的な観点から言えば、マシンラーニングシステムで何が起きているのかを非専門的な用語で理解するのは容易なことではない。手続き型の決定論的アルゴリズムならば記述や視覚化は難しくはないが、マシンラーニングのアルゴリズムの多くが確率論や統計、N次元空間に基づいているからだ。これらの用語を平均的な読者層に対して、現在の出版物の長さの制限内で分かりやすく説明するのは容易なことではない。
このような面を除いたとしても、主要なテクノロジ企業が提供するマシンラーニングに関するAPIの数の多さを考えれば、予測分析サービスSaaSを利用することと、独自の実装を展開することとの間にある、必要な作業のオーダの違いについて説明するのは非常に困難だ。
その一方で、平均的な技術者ないし一般大衆向けサイトにおけるAIのカバレッジが不足しているとしても、学ぶ意思を持った人にとっては、この分野には自由に利用可能な情報が豊富にある。この分野における最先端の研究のほとんどはArxivで公開されており、誰でも利用することができる。有名大学にはマシンラーニングとAIに関する数多くのコースとナノ学位(nanodegree)があり、オープンソースのエコシステムは、手を動かすことを厭わない人々に歓迎されている。
この記事を評価
- 編集者評
- 編集長アクション