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RepreZenがオープンソースのKaiZen EditorとKaiZen ParserをOpen API 3.0用にリリース

原文(投稿日:2017/06/13)へのリンク

リソースモデリング言語のRAPID-MLを開発したRepreZenが、現在はOpen API Specification(OAS)として知られるAPI記述言語のSwaggerを対象とする、KaiZen OpenAPI EditorKaiZen OpenAPI Parserをローンチした。バージョン2.0と、2017年7月にリリース予定の3.0をサポートしている。

従来はSwagEditという名称で呼ばれていたKaiZen Editorは、構文の強調表示やアウトラインナビゲーション、ローカルファイルシステムへのアクセス、オンプレミスのバージョン管理、自動ビルドシステムといった基本的な機能によって、Open API定義の編集作業に対してネイティブなIDEエクスペリエンスを提供する。一方のKaiZen Parserは、JSONとYAMLのシリアライズをサポートするとともに、ハイパフォーマンスなOpen API定義の解析および検証機能を提供する。いずれもEclipse Marketplace 経由で入手可能である。さらにRepreZen API Studioも、OAS 2.0および3.0の編集を試験的にサポートする他、Eclipse IDEのプラグインとしても使用することができる。

KaiZenは、これまでRepreZenが行なってきたSwaggerとその後継であるOpen APIへの関与、数年に及ぶコミュニティへの参画、さらには先日のOpen API Initiative参加によって生み出されたものだ。OAS 3.0サポートに関するコミュニティへの最初のコントリビューションのひとつであるだけでなく、OAS 3.0に対応した初のエディタでもある。

Open API Initiativeは現在、Linux Foundationのオープンガバナンスの配下にある。OASはSwagger仕様を起源とする、REST API記述のためのベンダ中立な標準フォーマットである。バージョン3.0はまだ公式にリリースされておらず、現在はドラフト仕様として2017年6月19~30日のコメント期間と、2017年7月に予定されている最終仕様のリリースを待つ状態だ。仕様的な変更点として注目すべきなのは、JSONスキーマのより包括的なサポート、構造とドキュメントの改善、コールバックコンポーネントの導入、仕様としてのハイパーメディアサポートへの第一歩となるリンクコンポーネントなどだ。Readme.ioのブログで公開されているビジュアルガイドには、Swagger 2.0からOpen API 3.0への変更点が例と図表を使って説明されている。

OAS 3.0の拡張と新機能の説明の中で、RepreZenのCEOであるTed Epstein氏が最も期待を寄せているのは、新設されたコールバックコンポーネントだ。InfoQとの会話の中で氏は、これは“サービスとクライアントとの双方向通信というアイデアを開くものであると同時に、この2つの違いがこれまでより小さくなっていることを意味するもの”だ、と説明している。この機能改善は、クライアントとサービスを共に含む非同期ソリューションを実現するのみならず、レスポンス主体の定義とセキュリティスキームの再利用性を大きく向上するとともに、同標準に対しては、これまで容易でなかったコラボレーションの新たな可能性を開くものでもある。

新バージョンが確定すれば、エコシステムがそれをキャッチアップすることにより、開発者としては、KaiZenやその他のバージョン2.0用ツールでも引き続きサポートされるという期待が持てる。バージョン2.0のサポートを通じて、企業がコミュニティに対してこれまでに行なったオープンソースコントリビューションとしては、IBMのAPI MicrogatewayMuleSoftのAPI Modeling Frameworkなどがあり、同仕様をオープンソースサポートという面から補完している。RepreZenによるこのOpen APIコミュニティへの貢献は、しかしながら、API業界におけるOASへのさらなる集約というアクションのひとつに過ぎない。

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