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DevOpsスーパーパターン - DOES17 LondonでのJohn Willis氏の講演より

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原文(投稿日:2017/06/26)へのリンク

“The DevOps Handbook”の執筆者のひとりであるJohn Willis氏が、6月5日にロンドンで開催された2017 DevOps Enterprise Summitで、新たに登場したDevOpsスーパーパターン(Superpattern)について講演した。

氏は文化(Calture)、自動化(Automation)、リーン(Jez Humble氏の説)測定(Lean Measurement)、共有(Sharing)を意味する逆接頭語である“CALMS”の提唱者としても知られている。

Wills氏にいくつか質問する機会を得ることができた。

InfoQ: DevOpsスーパーパターンとは何ですか?

John Willis: DevOpsは2009年にPatrik Debois氏によって考案され、氏が提唱したDevOpsDaysという1日のイベントで世界中に広まりました。当初は新しいパターンだと思われていましたが、時間が経って多くの人々が関与するにつれて、以前からあったリーンやToyota生産システムが、今日DevOpsと呼ばれるものの大半を占めていることが分かってきました。DevOps Handbookにリーンの参照が多く見られるのは偶然ではありません。 Gene Kim氏は、Harvard Business Reviewの“Decoding the DNA of the Toyota Production System”の著者のひとりであるSteven Spears氏の言を多く引用していました。

その後John Allspaw氏は、DevOpsの知識体系(BoK – Body of Knowledge)に安全性に関する言及を数多く導入し始めると同時に、飛行機事故や工場や病院に関する調査から興味深い事例を多数紹介し、それらの成果をIT産業に適用する方法を示しました。これに寄与するフレームワークを取り上げた研究は本当にたくさんあります。例えばホラクラシ(Holacracy)のようなものを取り上げて、“どうだい、DevOpsにうってつけじゃないか”と言えること自体は素晴らしいですが、実際に私たちが見ているのはパターンなのです。

InfoQ: なぜこれが重要、あるいは妥当なのでしょう?

John Willis: 2つの理由があります。議論を凝縮するから、というのがひとつです。私たちは、仕事がより効率的になる、あるいは、よりよい仕事ができるように支援しています。対応の方向がまちまちであれば、ユーザにとって非常に迷惑を掛けることになります -≠アれらのパターンを一致して適用し、無用な混乱を防ぐことは、コミュニティにとって望ましいことなのです。

もうひとつは、それがユーザの手に余るものであるからです – 当初私たちは、DevOpsを志すユーザに対して、“The Phoenix Project”を購入するように勧めていました。これは一種のハックです – 本を購入して、上司に渡すのです。多分読まないでしょう。1ヶ月後に確認しても、読んでいないと思います。3回目に尋ねると、あなたが本に20ドル使ったことに罪悪感を感じて、読んでくれるでしょう。今問題なのは、“The DevOps Handbook”が登場して、購入して読むべき本が2冊になったことです。それだけではありません。“Lean Enterprise”、“Continuous Delivery”、“Safety Differently” ... 推奨できる書籍はたくさんあります。これら5冊の本を読んで素敵な人生を送ってください、と言うのでは酷過ぎます。コンセプトを凝縮できれば、私たちももっとよい仕事ができます。ユーザが望むのであれば、特定の話題について書籍を選択して読めばよいのです。

InfoQ: これらのパターンは、どのような場所で見られるのでしょうか?

John Willis: どこにでもあります。重要な点のひとつは、すべてが文化的な要素を持っていることです。リーンのそれは、Toyota由来の本質的なコラボレーションです。 Toyotaがそう謳っている訳ではありませんが、そこには心理的な安心感があります – IT的に言うならば“ブレームレス・ポストモータム(blameless post-mortems、批判をしない振り返り)”、一般的には個人批判をしない態度(blamelessness)です。私たちのデリバリパイプラインには、Toyotaのあんどんコードのアイデアも取り入れています。製造業を例にすれば、コードを引っ張ることで誰でもラインを停止できます。問題を調査するために向かったマネージャが最初に言うのは“ありがとう” – それが学習の機会だからです。問題の責任が追及されている時、人は正直にはなれません – 心理的な安心感が必要なのです。

Googleはよいチームを作る方法(その答は心理的安心感でした)について優れた研究をしていて、批判のない対話の中でのトレーニングを積極的に行なっています。

InfoQ: 企業はこれをどのように利用できるのでしょうか?

John Willis: この件について話し合ってください – 人々がこれに関心があるのか、スーパーパターンや他のパターンに追加できそうなフレームワークがあるか、非常に興味があります。この記事にコメントして、私たちに教えてください。

 
 

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