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裁判所がLinkedInに対して、公開されたプロファイルデータのスクレイピングを認めるように指示

| 作者: Shelby Switzer フォローする 0 人のフォロワー , 翻訳者 h_yoshida フォローする 1 人のフォロワー 投稿日 2017年10月10日. 推定読書時間: 4 分 |

原文(投稿日:2017/08/25)へのリンク

米国連邦裁判所は、MicrosoftのLinkedInがサードパーティWebスクレイパ(scraper)に対して、一般公開されているプロファイルからのデータ入手を阻むことはできない、という判決を下した。8月14に公表されたこの判決は、データ取得を阻止する停止通告書をLinkedInから受けたスタートアップのhiQ Labsが、同社に対して起こした訴訟に対するものだ。

hiQ Labsは、LinkedInのユーザがプロファイルで公開している情報を取得して、従業員が離職の意思を持っているかどうかを判断する情報を企業に提供している。このような目的でのデータ取得は、LinkedInの定めるデータ取得ソフトウェアに対する禁止事項に反しているため、2017年5月23日、同社はhiQ Labsに対して、データ取得行為の停止を求める書簡を送るとともに、コンピュータ詐欺および不正使用取締法(CFAA)に基づく法的措置の実施を示唆した。hiQ Labsはこれを、反競争的行為であり、公的に利用可能な情報にアクセスする同社の言論の自由を侵害するものだ、としてLinkedInを告訴した。主要なデータソースであるLinkedInの情報にアクセスできなくなればhiQ Labsは経営的に行き詰まることになる、と同社の弁護士は述べている。Edward Chen裁判官は判決で、LinkedInがCFAAを“広義に解釈”していることを特に指摘し、“この解釈が採用されれば、インターネットへのオープンなアクセスに対して、30年前のCFAA制定時に連邦議会が意図していなかった、極めて深刻な影響を及ぼすことになる”と指摘した。LinkedInは控訴する意向だと報じられている。

連邦政府の規定は、ユーザが公開した情報に対するソーシャルメディア企業のコントロール範囲を含む、データ所有権とプライバシに対して重大な影響を持つ。公開情報に対してLinkedInが設けたアクセス制限が修正第1項に違反しているというhiQ Labsの主張は、ソーシャルメディアサイトを“現在の公共広場”であるとした先日の最高裁判決に基づいたものだ。Hacker Newsの関連スレッドにおける議論で注目されているように、ソーシャルメディアのユーザが自身の情報を公開することと、公共の場において情報を公開することが本当に等価であるのか、今後の動向を確認する必要がある。

データプライバシに関する今回の裁判で予想外だった側面のひとつは、LinkedInがデータそのものではなく、データの変更に対するアクセスの保護を望んでいると主張したことだ。LinkedInはプロファイルの一般公開をユーザに許可すると同時に、プロファイルに対する特定の変更に対する共有のオプトアウトを認めている。しかしhiQ Labsは、プロファイルを大量に収集することでその変更を検出し、そこで得た情報に基づいて、従業員を失う可能性を雇用主に警告することができるのだ。プロファイルを一般公開することの重大な意味を理解しているユーザは多いかも知れないが、未知の企業がその更新を継続的に監視することによって得られる洞察 – とその使い道 – を常に考慮しているとは限らない。

Programmable Webの編集長であるDavid Berlind氏は先頃、今回の裁定がAPI経済に与える影響について記事を書いた。その中で氏は、LinkedInのデータの価値は必ずしもデータそのものではなく背後のデータモデルにあり、このデータ構造をボットを使って無制限に利用できることによって、LinkedInのようなサービスの全体的価値が損われる、と主張している。さらに氏は、今回の判決によってスクレイパによる公開APIの回避が可能になり、“データとそれが動く価値との関連性の拡大と理解”を妨げることになる点を指摘する。

LinkedInはAPIを公開しているが、LinkedInのスクレイピングがプログラミング界で広く行われているという事実を考えるならば、多くの開発者のニーズに合ったものではないのだろう。GitHubではオープンソースのスクレイピング用ライブラリが公開されているし、Stack ExchangeやQuoraでもこの話題が取り上げられている。さらに、営利を目的としたデータスクレイピング企業では、LinkedInデータを収集するチュートリアルまで開かれているのだ。2016年にはMicrosoftの所有する企業が、スクレイピングデータを使用した無名のボットユーザ100人に対して訴訟を起こした。ただしこのケースでは、ユーザアカウントを偽って非公開のプロファイルデータへのアクセスを試みたボットも含まれていた。ここで注目すべきは、LinkedInが、サーチエンジンなどのホワイトリストに掲載されたサービスプロバイダのスクレイピングは認めていることだ。

 
 

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