今年のBuildカンファレンスで、MicrosoftはML.NETの最初のリリースを発表した。ML.NETは、.NETのためのオープンソースでクロスプラットフォームの機械学習フレームワークだ。先日、MicrosoftのAnkit Asthana氏がその2回目のリリースを発表した。今回のリリースには、clusteringと呼ばれる新しい機械学習タスク、cross-validation、train-testといった複数の新機能が追加されており、GitHubの新しいリポジトリには、新機能と既存の機能の使い方を示したデモが公開されている。
ML.NET 0.2における変更のひとつは、オブジェクトのコレクションからデータセットをロードできるようになったことだ。これまではデリミテッドテキストファイルからしかロードできなかった。他にも、cross-validationが追加された。これは機械学習モデルの性能を検証する手法だ。cross-validationのアプローチが役に立つのは、モデルの作成に使用したのとは別のデータセットを必要としないことだ。代わりに、与えられたデータを複数回、異なるトレーニングデータとテスティングデータのグループに分割する。
ML.NET 0.2のリリースでは、この新しいフレームワークの使い方を紹介するサンプルコードのリポジトリも成長している。内容は、新しい概念を学ぶための基本的なサンプルから、この技術を適用したフル機能のデモになっている大きなアプリケーションに及ぶ。
ML.NETはLinux、MacOS、Windowsで開発されたプロジェクトをサポートする。ML.NETを始めるのは簡単で、Visual Studioもしくはコマンドラインから、プロジェクトにML.NET NuGetパッケージを追加すればよい。Microsoftは、リリースノートの全文と0.2で修正された36項目のリストを公開している。
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