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Ionic 4のβ版リリース

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原文(投稿日:2018/09/06)へのリンク

先日、モバイルWebアプリケーション構築のためのフレームワークIonicのバージョン4 β版がリリースされた。Ionic 4は、パフォーマンス改善およびWeb Components標準のサポートによるフレームワークに依存しないアプローチにフォーカスしている。

もともとIonicは、Angularのためのモバイルフレームワークにフォーカスしていた。Ionicは今でもこの領域でうまくやっているが、新たにカスタム要素とShadow DOMにフォーカスすることは、React、Vue.js、Dojoを含む他のフレームワークをシームレスにサポートするのに役立つ。

バージョン4は、ブラウザがネイティブにサポートするAPIに依存することで、フレームワークのコアを未来にやさしいものに保つことを目指して、標準Web APIを使って一から書き直されている。Ionicの作者の一人であるAdam Bradley氏によると「これまでのIonicコンポーネントを書き直す必要はない」という。Ionicチームは、各種フレームワークのコンポーネントをWeb Componentsに変換するのに有用なオープンソースのビルドツール、Stencilを作った。また、Web Componentsをネイティブにサポートしていないブラウザのために、IonicはPolyfillsサポートする。もともとネイティブにサポートしているブラウザにこのコードを入れても、オーバーヘッドになることはない。

現在、Ionicチームは様々なフレームワークをサポートしているが、彼らはAngularユーザーのサポートに多くの労力を費やしてきた。Bradley氏は次のように語る。

Angularを使っている人にとって、ほとんど変更がないということです。APIとタグのほとんどはAngular開発者の期待通りに動き、IonicのコアAngularサービスはこれまで同様に動作します。Angular開発者にとってほとんど同じになるように、私たちは頑張りました。

Ionic 4はAngular CLIおよびRouterをサポートする。また、Ionic 3から4への移行ツールも提供する。

Ionicの方向性について、Ionic CEOのMax Lynch氏は次のようにInfoQに語った。

ハイレベルで見ると、Ionic 4はオープンWeb標準および技術への新たなフォーカスを示しています。ほとんどのフロントエンドチームと同様に、私たちはフロントエンド技術における目まぐるしい動きによる大きな不確実性と高いコストを経験してきました。私たちはある程度長期のAPI安定性を実現する手段として、Web Componentsなどのエキサイティングな新しいWeb標準にフォーカスしながら、Ionicのオープンソース技術の潜在的可能性を広げていきます。これから先、Web開発者はどのフロントエンドフレームワークを選ぶか(あるいは全く使わないか)に関係なく、Ionicのコンポーネントを使えるようになります。私たちは今なおAngularの熱烈なサポーターですが、React、Vue、Polymer、さらにはjQuery開発者が、Ionicでクロスプラットフォームアプリを構築できることにワクワクしています。何年にも及ぶフロントエンド開発者のサイロ化は大きな悲劇であり、コンポーネント、ライブラリ、アプリの作者は膨大な量の冗長な作業をしてきました。世に受け入れられた標準コンポーネントモデルへ移行することで、コンポーネントの非互換性とサイロ化の日々を過去のものにできると期待しています。

フレームワーク非依存というIonicのビジョンは、フレームワークによってもたらされた依存性とサイロを減らそうとするDojoとSvelteのそれに似ている。

モバイル開発者のJosh Morony氏は、Ionic 4移行サバイバルガイドを作成して、次のように述べている。

Ionic 3からIonic 4への移行はフレームワークの歴史において最も重大なものであり、Ionicがこれから何年も逸脱しないように道筋を定めるものだと思います。私が言っている重大とは、非常に重要である/メリットがあるという意味であり、Ionic 3からIonic 4への移行に必要な実作業は、これまでのフレームワークのアップデートよりもはるかに小さいものです。Ionic 4のリリースは、いくつかのエキサイティングな新機能をもたらし、Ionicの可能性を大きく広げます。アップグレードプロセスは以前のアップデートでの変更とほとんど変わりませんが、変更を理解して実装するには多少時間がかかるかもしれません。

Ionic 4 β版を使ってみるには、Ionicインストールガイドラインを参照すること。IonicはMITライセンスで利用可能なオープンソースソフトウェアだ。プロジェクトのGitHubリポジトリへのコントリビューションは大歓迎だ。新しいコントリビューターはIonicコントリビューションガイドラインを読むようにしよう。

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