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AIを使ったヒューマンインタフェース構築

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原文(投稿日:2018/11/20)へのリンク

AIは、キーボードやマウスを使う代わりに、会話や記述に基づくヒューマンインタフェースを構築するのに役立つ。これは人間が人間のままでいられるインタフェースだ。最大の課題は、どんな回答が不十分であるかをシステムに教えて学習させ、どんなデータが記録・保持されているかを透明化し、ダイバーシティとインクルージョンをトレーニングデータの不可欠な要素にしてAIシステムの偏見を防ぐ、そうした方法を見つけることだ。

Microsoftでシニアプログラムマネージャーを務めるChristian Heilmann氏は、Codemotion Berlin 2018でAIを使ったヒューマンインタフェース構築について語った。InfoQではこのカンファレンスをQ&A、要約、記事でカバーする。

私たちはコンピュータが生活の一部であることに慣れてきた、Heilmann氏は主張する。おそらく私たちは、コンピュータをスクリーンに取り付けたキーボードだと見なす最後の世代になるだろう。善かれ悪しかれ、常に身の回りにあるコンピュータに話しかけることは、普通のことになりつつある。

Heilmann氏は、AIアプローチを用いて私たちが人間としてやっていること(話す、書く、感情を表す)ができるインタフェースを作ることによって、私たちは教えるのに必要なオーバーヘッドなしにうまく役立つツールを作っている、と述べた。インタフェースをもっと人間らしくするためには、蓄積したデータと取得したセンサー信号に人間が理解できる情報を加える必要がある。

AIで大きな問題は、完璧に動作するSFのようなインタフェースを約束した誇大広告にある。SiriやCortanaが理解してくれないと、フォームを使ったデータセットで結果を見つけられないよりも、はるかに失望してしまうのだ、Heilmann氏は主張する。エンドユーザーのヒューマンインタフェースを約束しているので、私たちのコードとトレーニングモデルは人間のランダム性やエラーを許容するようにしなくてはならない。

InfoQは、ヒューマンインタフェースにおけるAI適用、AIがもたらすメリット、AIを用いたソフトウェア開発の主な課題について、Heilmann氏にインタビューした。

InfoQ: ソフトウェア開発では人工知能がホットになっているようです。なぜですか?

Christian Heilmann: AIというトピックはずっと以前からありましたが、これまではその技術的な現実により、花開くことはありませんでした。ところが最近の技術的進歩により、膨大なデータセットを用いたDeep Learningに要する計算は、数ヶ月から数秒へと短縮されています。

私たちはこれまで以上に大量のデータを蓄積しています。たくさんの写真やビデオを撮ることで意識的に、あるいは、あらゆるデバイスのセンサーによって自動的に。これまではデータの扱い方を明示的に指示するプログラムを書いていましたが、私たちが集めた膨大な情報には、システムがデータ自体から学習して実行すべきパターンを見つけることが必要になります。

人間は外れ値と間違いを指摘するだけです。コンピュータがより速く賢くなると、パターンの検出や情報のソートといった退屈で反復的な作業を私たちがする必要はありません。

InfoQ: どうすればヒューマンインタフェースに人工知能を適用できますか?

Heilmann: これはすでに起こっています。写真ソフトは自動的に写真にある人物や物体を検出し、その結果をメタデータとして追加して検索しやすくしています。

たとえば、Googleフォトを数週間使って自分の写真から「食べ物」を検索すると、画像について説明しなくても、食べ物を含む写真が検索されます。この利便性には主に2つの要因があります。大量のデータと、それを自動的に検出・分類する方法です。ここに機械学習とDeep Learningが活躍する場があります。

ほとんどの場合、計算オーバーヘッドが非常に高いため、ホストされたクラウドサービスを使ってシステムをトレーニングします。しかし、最近のチップセットと言語における技術革新によりコンピュータアーキテクチャのパワーから恩恵を受けられるようになって、デバイス上でも計算が可能になっています。これまでは写真を撮ってクラウドサービスに送ることで、エッフェル塔が含まれていることを検出していましたが、比較のための既存データセットのおかげで、私たちのカメラはそれを、サードパーティや接続速度のオーバーヘッドなしにリアルタイムにできるのです。

InfoQ: ヒューマンインタフェースを開発する際、AIはどんなメリットをもたらしますか?

Heilmann: 一番の秘訣は、人間が人間のままでいられるようにすることです。何十年もの間、コンピュータは使って楽しいものではありませんでした。自分たちのやり方を変える必要があったためです。タスクを完了するためには、右ボタンを正しい順番でクリックする必要がありました。パスワードとアドレスを覚えておき、どのプログラムがどのタスクに使えるのか把握する必要がありました。本質的に、使用するためにソフトウェアに慣れて、楽しむ前に扱い方を学習する必要がありました。

Cortana、Siri、Googleに話しかけるときは、キーボードやマウスを使う必要はありません。「デンマークの首都の今日の気温は?」といった質問をすればよいのです。首都がどこか知っている必要はありませんし、「今日」が何を意味するのかコンピュータに教える必要はありません。

すでに世の中には大量のデータがあり、私たちの方から余計な作業をしなくても、コンピュータはデータを分析することができます。そうなると私たちは、コンピュータが質問に対して正しい結果を返せるように、必要な追加情報を加えることになります。

ここでの大きな変化は、人々がそうした方法でコンピュータを使うようになり、失敗するとは思わないことです。私はいつもインテリジェントなインターフェイスがすでにあることに驚いていますが、私はコンピュータがバカだと思うのに慣れてしまっています。写真をパワーポイントにドラッグすると、内部で人間が読める説明を作成して、検索エンジンや目の不自由なユーザーにその画像を説明することができます。たとえば、私の犬の写真を使うと、「歩道に座っている犬」という説明が自動で作成されます。これは驚きです。私たちは全てのシステムをこのように作るべきです。ユーザーが特定の形式で質問することを期待し、ユーザーがタイポすると結果が得られないというのは、もう時代遅れです。それよりも良くすべきです。

InfoQ: AIを使ったソフトウェア開発の主な課題は何ですか?

Heilmann: まだ取り組むべき課題がいくつかあります。AIはサイズとスピードが全てです。インテリジェントなシステムからすぐれた結果を得るには、適切にトレーニングされた大量のデータが必要です。良識ある結果を得るには、正確な質問をする必要があります。人間は全体的に、正しい質問をするのが得意ではないため、インテリジェントなシステムが不十分な答えを返すことがよくあります。即座に失敗だとしてシステムを破棄するのではなく、なぜ答えが不十分なのかをシステムに教える方法を見つける必要があります。機械は気を悪くしたりしないので、間違っていることを教えるのは、正しいことを言うのと同じくらい生産的です。

私が思っている大きな課題は、私たちが多くの権力を握り、人々の個人情報、場合によってはアイデンティティの一部まで扱うことです。セキュリティとプライバシーに関心ある者として、利便性と引き換えに人々が情報を提供しすぎるのを懸念しています。あなたの家にあるインテリジェントなスピーカーは、古いスパイ映画に出てくるホテルの部屋の隠しマイクにそっくりです。ところが、外の天気をその辺りのコンピュータに質問できるようにするために、毎日24時間、生活を記録されても私たちは気に留めていません。インテリジェントなシステムの提供者として、すばらしい結果を提供するだけでなく、システムのユーザーに当事者意識を植え付けること、そして、どんなデータが記録されているか、データがどこにどれだけ保持されているかを透明化することは、私たちの責務です。

また、機械学習によってバイアスを増幅しないように注意する必要があります。顔認識のデータセットが白人でしかトレーニングされていない場合、「白人以外の人はシステムを使えません」と教えることになるでしょう。これはよくありません。ダイバーシティとインクルージョンはトレーニングデータとインタフェースに不可欠な要素であり、自分たち自身やリーチしたい人に合わせていないか確かめる必要があります。

InfoQ: ソフトウェア開発におけるAI利用についてもっと知りたい場合、どこへ行けばよいですか?

Heilmann: これはとても議論の余地がある質問で、どう答えるか難しい質問の良い例です。ほとんどの大手ソフトウェア企業は基礎を理解していくのに適したポータルサイトを用意していますが、事前に構築されたデータセットとAPIを使って、よく理解していなくてもDeep Learningの恩恵を得ることができます。以下に、私の助けになったサイトを挙げておきます。

私は自分でリストを作っているので、人間のためのAIに関心があれば見てください。

 
 

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