Microsoftが今月始めのIgniteカンファレンスで、Visual Studio Online(VSO)の公開プレビューを発表した。このサービスは、Visual StdioとVisual Studio Codeを使用可能なマネージド開発環境を提供すると同時に、デバッグやコード補完、協調セッションなどの可能な、IDE機能を持ったオンラインコードエディタも備えている。
今年始め、新たなAzureサービスがプライベートプレビューとして発表された。Visual Studio IDEとVisual Studio CodeのWebベースのコンパニオンの機能を持った、Visual Studio Onlineである。分散開発のコンセプトの下で構築されており、マネージド開発環境とWebベースのコードエディタを提供する。
分散環境という面においてのVisual Studio Onlineは、基本的にはRemote Development Extension Pack for Visual Studioのエクステンションである。マネージド開発環境は、開発に関わるすべての計算プロセス(コンパイル、デバッグ、リストアなど)をホストする、リモートコンテナとして動作する。ソースコード(Gitリポジトリとのリンクが可能)や開発関係のコンフィギュレーションといったものも、すべてこれが保持する。
名前から想像できるように、開発環境はAzureの下で管理されている。クラウドホスト(Azure)とセルフホスト(Visual Studio Codeエクステンションによってローカルでブリッジされる)を選択することが可能だ。どちらの場合でも、開発環境の利用にはAzureアカウントを作成する必要がある。
VSOはさらに、デバッグやコード補完、協調開発といった高度な機能を持った、Webベースのコードエディタも備えている。オンラインデバッグは開発環境を使用することで可能になっている。また、コード補完にはIntelliSenseを使用する。協調開発にはVisual Studio Live Shareが使用されており、プロジェクトの共有と、リアルタイムの協調的コード修正が可能である。
(出典: Microsoft Ignite)
VSOはVisual Studio Codeがベースであるため、既存のエクステンションや機能をサポートしている。Visual Studioのプロジェクトやソリューションのサポートも備える。オンラインエディタのグラフィックインターフェースはVisual Studio Codeとほぼ同じであるため、Visual Studioを使用している開発者であれば、簡単に馴染むことができる。
今回のリリースは、コミュニティから好意を持って迎えられた。Microsoft MVPでLambda3の創設者であるGiovanni Bassi氏は、カンファレンス中に次のようにツイートした(無料翻訳による)。
#nodejsプロジェクトで、先日発表された#VisualStudioOnlineを試してみた。パーフェクト。Git、npm、デバッグ、node、全部OK。完璧な環境だ。
Visual Studio Onlineは現在、パブリックプレビューとして使用可能である。オンラインエディタに加えて、Visual Studio CodeやVisual Studio 2019を使用することも可能だ。オンラインエディタは、Microsoft Edge(Chromiumベース版)とGoogle Chromeでサポートされている。
(出典: Microsoft Ignite)