OracleはJavaプログラム言語とかそうマシンのバージョン14をリリースした。
全体的な機能セットは2019年12月にレポートした、プロジェクトがランプダウンに入った時点から変更されていない。
特筆すべきは、大きな言語機能であるRecordが、プレビューで導入されたことだ。InfoQでは以前に、Brian Goetz氏によるRecordの詳細な紹介を掲載している。
Recordの他、Java14には、パターンマッチングに向けた最初のステップも含まれている。これは将来的に、大きな機能になる予定のものだ。
今回の最初のステップは、パターンの第1ステップ(基本的には、変数バインディングと組み合わせた述語)として、instanceofパターンで構成されている。
これに合わせて、Java switch式の標準化バージョンも提供されている。これらの機能は将来のJavaリリース上に構築されると同時に、Project AmberによってOpenJDKにもコーディネートされるものとして期待されている。
その他の機能の中で大きな注目を集めることが期待されるのは、コールバックベースのメカニズムでJava Flight Recorderテクノロジを拡張したJFR Event Streamingだ。この機能によって、JVMのクラスタ全体からJFRデータを容易に収集可能な管理ツールや可観測性ツールへの道が開かれたことで、JVMのレコーディング毎にひとつのファイルを使用するという、JFRの既存アプローチの持つ制限への対処は不要になる。
Java 14にはその他にも、数多くの内部的な機能変更(NUMA対応G1のように)や機能の廃止(Solaris実装)や削除(CMS)などが、リリースの一部として実施されている。
Java 14は長期サポート対象リリースでない点に注意が必要だ。そのため、この新バージョンがどの程度開発者に浸透するかは、現時点では分からない。
New Relicによる最近の調査結果では、非LTSバージョンのJavaを使用する企業が極めて少ないことが示されている — この点から見ると、果たしてJava 14がこのパターンを打ち破るバージョンになるのか、という点には疑問が残る。
Java 14はOracleからのダウンロードが可能な他、AdoptOpenJDKなどのベンダからも公開される予定である。