Netbeans統合開発環境(IDE)は、Apache Software FoundationがそれをApacheのトップレベルプロジェクトに昇格してから1年後に、初の長期サポート(LTS)版をリリースした。
NetBeans 12は、11.1、11.2、11.3でリリースした機能を統合している(過去半年間に渡って開発された)。新しくリリースされたIDEのバージョンは、Java開発者のための新機能を提供するだけでなく、C/C++やPHP/JavaScript/HTML開発者のための新機能も提供する。言語に関係なく、すべての既存の機能はすぐに利用可能で、インストールする必要のある余分なプラグインはない。
それにもかかわらず、NetBeansにバンドルされているNetBeansコンパイラとJDK(nb-javacフォーク)は、言語の最新機能を提供していないことに注意しなければならない。これらを利用するには、対応するJDKのバージョンをインストールする必要がある。
最新のJava 13で追加された機能に対応し、テキストブロックとの間で変換が可能になった。また、Java 14のプレビュー機能を使いたいと考えているJava開発者は、instanceof演算子でのパターン・マッチングや、recordキーワードの構文に色を付けるためのサポートの恩恵を受けられる。最新のJava機能のサポートに加えて、新しいリリースはJava Web開発のためオラクルから寄与された新しいコードが統合されている。
このバージョンには、多くの新しいMaven 機能と成果物が含まれており、その中でも特に注目すべきは、新しいOpenJFX Gluon Mavenの成果物だ。FXML JavaFX Maven Archetype(Gluon)とSimple JavaFX Maven Archetype(Gluon)、そして「webapp-javaee8」という新しいJava EE 8 Maven archetypeだ。
Netbeansは最初に開発されたJavaのIDEとして有名だが、最近では複数言語の道具箱になっている。そのため、Web開発者でさえも満足できる理由がいくつかある。それは複数の機能やバグ修正をした上でPHP 7.4 をサポートしていることだ。また、このバージョンでは、Chrome/NetBeans 統合のユーザーのため、Chrome コネクタが正しく動作するよう修正されると同時に、すぐに使える Typescript エディタが付属している。
NetBeansは、C/C++の開発者も忘れていなかった - バージョン12は、コードレベルの統合がまだ起こっているにもかかわらず、新たにOracleが寄贈したC/C++の機能を統合した。
機能だけでなく、NetBeans 12 LTSは外観にも重点を置いている。ダークテーマのファンは、現在のバージョンから、NetBeansは同様にダークテーマのサポートを提供していることを知って幸せになるだろう(ダークテーマとDark Nimbusは、オラクルからApacheに寄付された)。それに加えて、FlatLafという全く新しいルック&フィールも追加された。
Netbeansの利用を検討している開発者は、今すぐNetbeans 12.0をダウンロードできる。新規ユーザーは、NetBeans ヘルプページ内の多くのチュートリアルを参照するだろう。