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AWS re:Invent 2020概要

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原文(投稿日:2020/12/20)へのリンク

AWSの主催で年次開催されるre:inventカンファレンスが、今年はバーチャルの無償カンファレンスとして、3週間にわたって行われた。いくつかの基調講演やセッションの中でAWSは、新機能や改善、クラウドサービスを発表した。以下はコンピューティング、データベース、ストレージ、ネットワーキング、マシンラーニング、開発に関連するおもな発表のレビューである。

コンピューティング

カンファレンスの初日にAmazonは、EC2に対する久々の新オペレーティングシステム追加となるEC2 Mac instance for macOSを発表した。これは主としてiOSやmacOS、tvOS、Safari向けのアプリケーション開発やテストといった、MacOS上でのみ実行可能なプロセスをターゲットとするものだ。Andy Jassy氏による基調講演の冒頭では、コンピューティングオプションとサーバレステクノロジに関する発表に重きが置かれていた。AWSでは、Intel Xeon M5znインスタンス、Graviton2を使用したC6gnインスタンス、IntelによるD3/D3enインスタンス、メモリ最適化を施したR5bインスタンス、AMDのG4ad GPUインスタンスなど、さまざまなプロセッサ上の新たなインスタンスタイプとEC2ファミリが導入されている。InfoQの関連記事がこちらにある。

Lambdaおよびサーバレスデプロイメントに関する発表もあった。100msから1msへと課金単位が細分化されたkotode、すべてのLambda関数のコストが自動的に削減された。また関数に最大10GBのメモリと6vCPUのアベイラビリティが追加された。もうひとつの新機能は、パッケージフォーマットとしてのコンテナイメージのサポートだ。これにより、既存のコンテナベースのワークロードからサーバレス関数への移行が簡単になる。AWS Lambdaのアップデートに関しては、InfoQの記事でも取り上げている。

Amazon ECS AnywhereAmazon EKS Anywhereに加えて、AWSでは、ECSとEKSで使用されているコンテナオーケストレーションソフトウェアを、他のクラウドプロバイダを含むAWS以外のデプロイメントでも無償で使用可能にする予定である。これによってインテグレーション拡大とレイテンシ低減が実現されると同時に、Azure AKSやGoogle Anthosをすでに無償提供しているMicrosoftとGoogleと同じ道を歩むことになった。

開幕基調講演では、コンテナとサーバレスアプリケーション用の新たなマネージドデプロイメントサービスであるAWS Protonの公開プレビューが発表された。AWS Protonを使えば、サーバレスおよびコンテナベースのアプリケーションを対象とした、インフラストラクチャプロビジョニングとコードデプロイメントの自動化と管理が可能になる。関連記事はこちらにある。ECR Public Repositoriesは、コンテナイメージを世界規模で格納し、管理し、共有し、デプロイするための公開コンテナレジストリである。

ストレージ

ECSで使用するために設計されたブロックストレージサービスのEBSに関しては、おもに3つの発表があった。そのひとつは、従来のgp2タイプより20パーセント安価になった、新しいボリュームタイプのgp3である。さらにgp3では、ベースラインパフォーマンスも向上すると同時に、汎用目的のボリュームとして初めて、ディスクサイズとは独立的にIOPSを設定することが可能になった。改善内容とアップグレードの容易性から、The Duckbill GroupのクラウドエコノミストであるCorey Quinn氏は、新しいボリュームタイプに即時スイッチすることを推奨している。

EBS gp3はゲームチェンジであり、終止符です。コストはgp2の80パーセントで、そのままコンバート可能な上、デメリットは何もありません。すぐに乗り換えましょう。

新しいio2 Block Expressボリュームタイプがプレビュー提供された。サイズが小さく高IOPSのワークロードを支援すると同時に、io2ボリュームタイプのIOPSによる段階的な価格設定が実施されるようになる。

オブジェクトストレージのアップデートで注目されるのは、S3がすべてのアプリケーションに対して、自動的に強いリード・アフター・ライト一貫性を提供するようになったことだ。その他のS3に関する改善としては、複数のデスティネーションバケットを対象としたレプリケーション、リージョンを越えた2方向レプリケーションによるマルチマスタおよびマルチリージョンアプリケーションのサポートの改善、新しいバケットキーなどが発表されている。

データベース

データベースにも重要な新ローンチがあった。プレビューとして発表されたBabelfish for Auroraは、Microsoft SQL Server用に記述されたアプリケーションのコマンドをAuroraが理解できるようにする、Amazon Aurora PostgreSQL用の変換レイヤである。Aurora Serverless v2は、MySQL互換の新しいサーバレスリレーショナルデータベースである。そしてAWS Glue Elastic Viewsは、複数のデータストアをまたいだデータのコンバインとレプリケーションを行うマテリアライズドビューを構築する。Aurora Serverless v2Babelfish for Auroraについては、それぞれの記事で取り上げている。Amazon Aurora PostgreSQLは、現在はAWS Lambdaに統合されている

データウェアハウスのAmazon Redshiftには、さまざまな改善や新機能が導入されている。アベイラビリティゾーン間でのクラスタの移動、テーブルの自動最適化、データ共有とネイティブJSONデータ処理サポートのプレビューなどがその例だ。

ネットワーキングとIoT

2019年に導入されたAWS Local Zonesは、人口密度の高い地域の近くにあるリージョンのシングルゾーンを拡張することにより、より低いレイテンシを提供するものだ。カンファレンス中にAWSは、Boston、Houston、Miamiの3リージョンで新たなLocal Zoneが一般供与されること、2021年にはさらにNew York CityとChicagoを含む12が追加されることを発表した。

従来より小規模なOutpostオプションが来年から提供されるようになり、小規模なオフィスや工場、制限されたスペースで低レイテンシのコンピューティング能力にアクセスする必要のあるサイトなどにもAWSハードウェアのデプロイが可能になる。

IoTに関してはAWS IoT Greengrass 2.0が、ソフトウェアのローカル開発と大規模なデバイスフリートのソフトウェア管理を行うための、オープンソースのエッジランタイムとツールを提供する。

マシンラーニング

AWSでAIとマシンラーニングを担当するバイスプレジデントのSwami Sivasubramanian氏による基調講演では、マシンラーニングに関する機能やプロダクトが数多く論じられたが、中心となったのはSageMakerに関するものだった。新しいAmazon SageMaker Feature Storeは、マシンラーニング機能を格納し、更新し、取り出し、共有するための、完全マネージドな特定目的のリポジトリである。関連記事はこちらにある。

その他の新サービスや新機能としては、SageMaker Clarify、SageMaker Debugger、SageMaker Managed Data Parallelism、SageMaker Model Parallelismが発表された。多くの肯定的評価の中で、MinOps CEOのJeremy Edberg氏は、バイアスの検出と説明可能性(explainability)に注目したサービスであるAmazon SageMaker Clarifyのメリットを強調している。

データセットのバイアス検出を支援してくれます。この問題の存在を表面化させてくれたことだけでも素晴らしいと思います。多くの人たちは、これが問題であることさえ、まったく気付いていないのですから。まさに快挙です!

一方でConey Quinn氏は、新アプローチは分かりにくいと感じている。

ローンチ時のAmazon SageMakerは、データ科学に関する正式な教育を受けていない人たちを対象とした、マシンラーニングの入門という位置付けでした。現在のSageMaker Autopilot、SageMaker Studio、SageMaker Feature Store、SageMaker DataWrangler、SageMaker Ground Truth、SageMaker Notebook、SageMaker Neo、SageMaker RL、SageMaker Marketplace、SageMaker Experiments、SageMaker Debugger、SageMaker Model Monitor、さらには私がこの記事を書いた時から公開されるまでの間にリリースされるすべてのものは、サービスページを引っ張り出した入門者がびっくりして、ラップトップを閉めて退散するような類のものになっています。

カンファレンスの始めには、AWSが設計したマシンラーニングのトレーニング用チップであるAWS Trainiumと、マシンラーニング用に構築されたHabana GaudiベースのEC2が、産業機械の異常動作を検出するエンドツーエンドシステムのAmazon Monitron、マシンラーニングアプライアンスおよびSDKのAWS Panoramaとともに発表されている。

異常検出の分野では、Amazon Lookout for EquipmentAmazon Lookout for Visionに加えて、時系列分析のためのフレキシブルなサービスであるAmazon Lookout for Metricsが追加されている。

監視、アーキテクチャ、コーディング

Werner Vogels氏の基調講演では、ログと監視、デプロイメントの改善に関する説明に多くの時間が割かれていた。この分野では、いくつかの新サービスと改善が提供されている。CloudTrailでは、データイベントのログをより詳細にコントロールすることが可能になる。その他にも、Amazon Managed Service for Premetheus(AMP)とAmazon Managed Service for Grafana(AMG)がプレビュー提供されている。

AWS Fault Injection Simulatorは2021年から提供予定のマネージドなカオスエンジニアリングサービスで、EC2、EKS、ECS、RDSといった幅広いAWSサービスを対象として、破壊的なイベントを導入するテストを行う。

AWSのリソースと対話するブラウザベースのシェルであるCloudshellはすでに提供中で、インスタンスを立ち上げて資格情報を処理しなくてもCLIによる操作が可能になる。コードレビューとアプリケーションパフォーマンスのリコメンデーションを自動的に行うマネージドサービスであるAmazon CodeGuruでPythonが新たにサポートされた。マップやロケーション認識などのロケーションベースの機能をWebおよびモバイルアプリケーションに統合するサービスであるAmazon Locationプレビュー提供が、カンファレンスの最後に発表された。

AWSはre:Inventセッションをさらに追加しており、例えばS3に関する話題は、カンファレンスを新年まで延長した1月12~14日に実施される。

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