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Grails Foundationが設立、Grailsフレームワークの普及を目指す

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原文(投稿日:2021/01/26)へのリンク

Object Computing, Inc.(OCI)は、Grailsフレームワークのイノベーションと採用の促進を目的とする非営利企業のGrails Foundationを設立すると発表した。この財団は、"オープンソースフレームワークであるGrailsに関連するソフトウェアロードマップと開発、ベストプラクティスとプロセス、レポジトリ管理、資料化とサポートを監督し、資金調達を行う"。開発および普及活動の初期資金として、OCIより20万ドルを受け取る予定である。

当初はGroovy on Railsという名称であったGrailsは、2005年にGraeme RocherGuillaume LaForge、Steven Devijver、Dierk König各氏が共同で立ち上げたプロジェクトである。当時Rocher氏は、オープンソースのGroovyGrailsに関するトレーニングやコンサルティング、サポート、プロダクトを提供する企業で、現在は存在しないG2OneのCTOを務めていた。

当初はG2OneのブランドであったGrailsは、企業買収やスピンオフを通じて、多数の企業の手を経た後、Piviotalが2015年初めにサポートを終了したことにより、最終的にOCIを定住の地にすることになった。OCIでは先頃、このマイルストンと、Grailsの開発を続けるJeff Scott Brown、Graeme Rocher両氏の同社参加5周年を祝賀した

財団の管理と運営は、中核的なプロジェクトコントリビュータとパートナからなる技術諮問委員会(Technical Advisory Board)が行う。委員会のメンバは次のとおりである。

  • Jeff Scott Brown — Grails Foundation共同設立者兼ディレクタ、Grails共同創設者、OCI Grailsプラクティスリーダ
  • Graeme Rocher — Grails共同創設者、Oracleアーキテクト
  • Puneet Behl — OCI Grailsプロダクト開発リーダ
  • David Estes — Morphes Data共同創設者兼エンジニアリング担当VP、Grails Asset-Pipelineの開発者
  • James Kleeh — OCI Micronautプロダクト開発リーダ

委員会の一員に選ばれたことに対する感想と、この役割において自分が達成したいことについて、David Estes氏は、次のようにInfoQに語っている。

委員に選ばれたことを名誉に思っています。Grailsコミュニティの一員としての長きにわたる経験と、Grailsエコシステムへのコントリビューションは、テクノロジのみならず、コミュニティのニーズに対する私の見識を広げてくれました。

Grailsチームへのフィードバックとコントリビューションの提供を通じて、Grailをさらに前進させ、Grailsのマジックを活かし続けるための一助となることが、私の目標です。今日に至るまで、Grailsは強力なフレームワークであると同時に、簡易なものから複雑なものまで、広い範囲のWebアプリケーションにとって優れたソリューションであり続けています。Grailsフレームワークが開発者にとって親しみやすく、開発者フレンドリな側面を保ち続けることが、私の大きな目標のひとつです。

Jeff Scott Brown、Puneet Behl両氏がInfoQに、Grails Foundationのフォーメーションについて説明してくれた。

InfoQ: 2020年中旬のMicronaut Foundationの設立は、Grails Foundationの設立に影響しているのでしょうか?

Brown: 2つの財団の設立を決定した時に、一方を先に設立して運用を開始することで、もうひとつの財団を立ち上げる前に教訓が得られるという考えから、そのような判断をしました。そこでまずMicronaut Foundationを設立して、その後すぐにGrails Foundationを立ち上げることにしたのです。

InfoQ: Grail Foundationの短期的な、当面の目標は何ですか?

Brown: 短期的には技術諮問委員会を立ち上げて、第1回の会議を行うことです。2021年の第1四半期を予定しています。委員会に対する最初の重要なビジネス的要請のひとつは、短中期的なロードマップの重点項目に合意することです。たくさんの予定があるので、チームは重要なものになるでしょう。

InfoQ: 技術諮問委員会のメンバ、特にOCI外のメンバは、どのように選ばれたのでしょうか?

Behl: OCI社外の委員は、プロジェクトへの貢献度や、これまでのGrailsの成功に対して実証されたコミットメントに基づいて選ばれました。

InfoQ: Grailsフレームワークは、バージョン1.0が2008年初めにリリースされてから長い道程を歩んできましたが、今後はどのような方向に進むのでしょうか?

Behl: Grailsは今後も、JVM用の重要なアプリケーション開発フレームワークであり続けます。Grails 4では、そのテクノロジにMicronautフレームワークを統合しました。今後はモジュール化の向上やアプリケーション開発者エクスペリエンスの改善に加えて、Micronautのメリットを活用することで、メモリフットプリントやロード時間の削減といったパフォーマンスの向上にも重点を置いていきます。

今は、次のリリースで計画されている変更を楽しみにしています。Grails 4.0.0以降は、セマンティックバージョニングと新たなリリースケイデンスを取り入れる予定です。さらに、コミュニティの中心的なコントリビュータたちに、OCIのGrails開発チームも加わって、週次のGrailsエンジニアリングミーティングも行っています。

InfoQ: Grailsエンジニアリングミーティングについて、読者に詳しく説明してください。

Behl: コアGrailsチームは定期的に会合を開いて、Grailsフレームワーク開発に関する現在のアクティビティについて議論しています。ミーティングの内容は記録されていて、こちらで公開されています。コアGrailsチームと議論したいトピックがあれば、grails-eng-meeting-request@objectcomputing.comにEメールを送って招待を求めることができます。

InfoQ: セマンティックバージョニングを導入した理由は何ですか?

Behl: リリースプロセスをもっと予測しやすい、シンプルなものにするためです。そうすることで、ユーザのアップグレードが容易になるなど、たくさんのメリットがあります。

InfoQ: Grailsフレームワークの短中期的なロードマップはありますか?

Behl: 数多くの拡張計画があります。例えば、

  • Groovy Server Pages(GSP)のモジュラリティ向上とフレームワークからの独立
  • GORMでMongoDBのトランザクションをサポート
  • web-socketのネイティブサポート
  • Grailsドキュメントの継続的な改善(特にプラグイン、Mirconaut設定、HTTPクライアントなどの機能に関して)
  • 宣言的HTTPクライアントなど、Micronautとのインテグレーションの改善
  • プラグイン経由のKafkaリスナの生成など、Kafkaサポートの改善

InfoQ: Grails 5にはどのようなことが期待できるのでしょうか?

Behl: セマンティックバージョニングの導入を決めた時点から、Grails 4.1.0マイルストンに対する非互換的な変更については、Grails 5としてリリースすることに決めていました。Grails 5リリースではJava 15をサポートする予定です。これ以外にも、次のようなサードパーティ製ライブラリについても、最新の安定バージョンにアップグレードします。

  • Apache Groovy 3には、Groovy Development Kit(GDK)の改善や、以前のバージョンよりもはるかに柔軟になった新parrotパーザなど、言語にいくつかの機能拡張が実施された他、たくさんの新機能が提供されています。
  • SpringBoot 2.4: このリリースには、非常に多くの新機能や改善が加えられています。具体的には、設定ファイル処理の改善、予想以上に起動時間を要しているbeanを特定するための新しいスタートアップアクチュエータエンドポイント、Spring Framework 5.3へのアップデートなどがあります。詳細はSpringBoot 2.4のリリースノートを参照してください。
  • Gradle 6では、JavaとGroovyのインクリメンタルコンパイルの高速化、バージョンオーダリングの改善、多数のバグ修正などが行われています。詳細な情報は、Gradleのリリースノートを参照してください。

Grails 5マイルストンリリースは2021年1月の最終週に公開される予定です。

InfoQ: Grails Foundationの目標達成に対して、Javaコミュニティはどのように参加することができるのでしょうか?

Behl: 技術的なイノベーション、ソフトウェア使用の普及と促進、資金面でのサポートなどの方法が可能です。

Behl氏はまた、Grailsフレームワークが今後採用するリリースケイデンスについても説明してくれた。

  • 3週毎のパッチリリース、これはバグフィックスのみで、新機能や互換性のない変更は含まれない。
  • 6週毎のマイナーリリースでは、後方互換性を持つ方法で新機能が追加される。
  • 年1回のメジャーリリースには、互換性のない変更が導入される可能性がある。

Grailsフレームワークの最近の更新内容については、このブログ記事を参照して頂きたい。

2GM Town Hallでの最初の会議で発表されるGrails Foundationの設立は、OCIがMicronaut Foundationの設立を発表してからわずか数か月後になる。このTown HallミーティングのスペシャルゲストであるEstes氏は、Grailsアプリケーションの静的アセットの管理と処理を行うプラグインのGrails Asset-Pipelineの開発により、OCI 2020 Community Rockstar Awardを受賞している。OCIでは、この2GM(Groovy、Grails、Micronaut) Town Hallミーティングを四半期ベースで行う予定である。2020年10月の2GMイベントを記録したビデオとスライドは、こちらで公開されている。

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