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デザインスプリントとUXワークショップを仮想空間で行う

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原文(投稿日:2021/04/15)へのリンク

デザインスプリント(Design Sprint)とUXワークショップは、リモートホワイトボードとコミュニケーションプラットフォームを組み合わせて使えば、仮想空間で行うことが可能になる。この方法には、国境を越えた専門家を迎えられる、リモートの参加者を募ることができる、移動を少なくできる、カーボンフットプリントを縮小できる、コストを抑えられる、といったメリットがある。

Capgemini Deutchland GmbHのマネージングビジネスアナリストであるChristian Kulas氏はOOP 2021で、デザインスプリントとUXワークショップをディジタル形式に転換した自身の経験について講演した。

Covid-19によって同社のUXチームは在宅勤務を余儀なくされている、とKulas氏は言う。プロジェクトの効率性を維持するため、あるいは従来のようなイノベーションを個人単位で推進するために、UXワークショップをディジタル形式に変えざるを得なかったのだ。

"デザインスプリントとUXワークショップをリモートセッティングに移行することは可能です"、とKulas氏は言う。"課題はありますが、すべて対処が可能なものです。"

Kulas氏らはまず、既存のワークショップをディジタル化するために、いくつかのリモートホワイトボードとコミュニケーションプラットフォームを評価した。その結果、MiroホワイトボードとCisco WebEx Meetingを採用することにした。

一般的なGoogleデザインスプリントのすべてと、ワークショップの任意のカスタマイズを仮想空間で行うことが可能になります。私たちにとっては、plenum、individual、remoteと、オフラインのアナログ技術のミックスが最適であることが分かりました。Miro Design Sprintテンプレートなどの優れたテンプレートがあって、アクティビティの適切な併用方法を教えてくれます。これがよいロールモデルになっています。

さらに氏は、Design SprintとUXワークショップをディジタル化することで得られるメリットについても触れている。

従来ならばコスト的に不可能だった、海外の専門家をスプリントに招くことが可能になりました。遠隔地にいる参加者も低コストで参加することができます。旅行の必要もありませんし、カーボンオーバーヘッドも削減できます。

もうひとつのメリットは、別々のプロジェクトの半日リモートワークショップを2回、1日で実施できるようになったことだ。ただし、これは結構疲れるので、何日も続けてやりたいとは思わないだろう、とKulas氏は言う。この方法を検討するのは、経験を積んだモデレータ以外の重複する参加者がいない場合に限った方がよい、というのが氏の意見だ。

Design SprintとUXワークショップのディジタル化によって、プロジェクトがCOVID-19の影響を受けることはなくなり、何事も起きなかったように高い効率性を維持することが可能になった、とKulas氏は結論付ける。

デザインスプリントとUXワークショップのディジタル形式化について、Christian Kulas氏にインタビューした。

InfoQ: どのようにディジタル化を始めたのですか?

Christian Kulas: 最初は社内のワークショップで、さまざまなリモートホワイトボードとコミュニケーションプラットフォームを評価することから始めました。その結果、MiroホワイトボードとCisco WebEx Meetingsの組み合わせが一番よいことが分かったのです。

Miroホワイトボードは最高のUI/UX、アクセスの簡単なWebクライアント、優れたパフォーマンス、クラウド限定ソリューションとしての高いセキュリティ基準、直接使用可能なワークショップテンプレートなどを備えています。また、MiroのDesign Sprintテンプレートは、オンサイト4日形式のAJ&Smart Design Sprintを忠実に仮想空間で表現したもので、セットアップ後すぐに使用することができます。

Cisco WebEx Meetingは、共有コンテキストのフレキシブルなサイド・バイ・サイドビュー、リモートユーザビリティテストにおいて参加者の様子を見るのに最適なWebCamビュー、オブザーバが拡大する必要のない十分な大きさの共有コンテキストなどを備えています。

これらの使い勝手を確認した上で、実際に新しいプロジェクトで試してみました。リモートワークショップを行う度にUXチームに新しい気付きがあり、リモートUXワークショップのさらなる改善に活用することができました。具体的には、リモートワークショップはオンサイトに比べて参加者の数がはるかに不安定である、ホワイトボードの個々の作業領域を新たな名称に割り当てられるサポート担当共同モデレータがいると便利である、といったことです。あらゆることをホワイトボードに書き留めておくと、メディアの中断を回避する上で有効である、というベストプラクティスも分かりました。

InfoQ: 仮想ワークショップではどのようなプラクティスを用いたのでしょうか?

Kulas: Creative Solution Sketchingはアナログ的なので、オフラインが一番適しています — 最終的な結論だけスキャンするか写真に撮るかして、ホワイトボードにアップロードするようにしています。Create Storyboardはタブレットとペンがなければオンラインで実行するのは困難なのですが、Miroなど一部のホワイトボードソリューションがホワイトボード内にフレームワークツールを提供しているので、そのようなものを利用するとよいでしょう。

リモート環境でストーリボードを始める上で有効な方法のひとつは、すべての参加者に20分程度の時間を与えて、ユーザのテストフローの各ステップでラベル付けされた、ストーリボードの各コマのスクリーンショットや考え方を集めておいてもらうことです。その上で議論や結論の調整をPlenum上で行うのです。

InfoQ:リモート環境でデザインスプリントに参加する場合の課題は何でしょう、それにはどのように対処すればよいのでしょうか?

Kulas: リモートで行うデザインスプリントには独特の技術的なバリアがあるので、新たにリモートセッションを始める前には、ワークショップ前の簡単な導入セッションや、簡単な自己紹介でそれらを解決しておく必要があります。明確なルールセット、定期的な休憩、しっかりした前準備、堅実なモデレーション、活動の適切な組み合わせなどは、参加者の注意をワークショップの目標に向け続ける上で役に立ちます。

リモート環境での具体的なルールとしては、アラートを切ること、他のデバイスを使用しないこと、発言時にはwebcamをオンにすること、などが一般的です。オンライン環境では、ソーシャルネットワーキングでさえ可能なのです。休憩や仮想イベントでは、gather.townのようなツールが役に立つことが分かりました。例えば、数日間のワークショップの最初の夜に、リモートでワインやチョコレートのテイスティングを行うと、互いに打ち解け合うことができます。

InfoQ: これまでにどのようなことを学びましたか?

Kulas: リモートデザインスプリントのベストプラクティスについて、何がうまくいって、何がうまくいかないのかなど、さまざまなことを学びました。例えば、問題に直面しても柔軟性を保つために、ホワイトボードの要素をグルーピングしておいて、素早くロックないしアンロックできるようにしておくとうまく行きます。また、共同モデレータをひとり決めておいて、次のセクションの作業を始める数分前にダブルチェックをしてもらっています。ロックされるべきものがアンロックされてはいないか、インタラクティブにしておくべき要素が実際にインタラクティブで、フォアグラウンドに置かれているか、といったことを確認するのです。

全体を通じて嬉しかったのは、UXワークショップが、さらにはGoogle Design Sprint全体さえ、オンサイトのワークショップと同じようにリモートでも実施可能である、と分かったことです。エクスペリエンスとしてはオンサイトUXワークショップと同じでないことは確かですが、リモートワークショップには多くのメリットがありますし、それはCOVID-19が日常の関心事でなくなった後も、永く変わらないだろうと思っています。例えば、当社にはUXのトピックに取り組む学士号や修士号の生徒がたくさんいます。彼らにとって、UXワークショップへの参加はメリットのあるものなのですが、ワークショップルームに黙って座っているよりも、リモート環境に接続して無言でいる方が、彼らとしてはずっと楽なはずです。事実として、リモート環境では、発言しないオブザーバやステークホルダの数に制限はありません。

InfoQ: デザインスプリントやUXワークショップのディジタル移行を考えている企業に対して、何かアドバイスはありますか?

Kulas: まずは社内のワークショップをリモートで行って、そこで学んだことを最初の顧客向けリモートワークショップに活かすのがよいでしょう。リモートワークショップのファシリテータ同士で情報を交換して、リモートワークショップ用のベストプラクティスやテンプレートを確立してください。顧客向けスプリントをリモートで経験したモデレータを、少なくともひとりは用意するようにしましょう。

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