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OracleがMySQL Heatwaveに機械学習機能を組み込んだMySQL Autopilotを発表

原文(投稿日:2021/08/19)へのリンク

Oracleは今月初めにMySQL HeatWaveサービスのアップデートをリリースした。新しいMySQL Autopilot機能では、機械学習を使ってデータベースのプロビジョニングと最適化タスクが自動化される。各データベースの使用パターンに基づいて推奨事項とクエリの最適化を行う。

もう1つの追加されたものは、新しいHeatWaveストレージレイヤだ。これにより、MySQL HeatWaveにおいて一定時間でデータリロードができる。

OracleのHeatWaveは、MySQLデータベースサービスのクエリアクセラレータだ。これにより、他の分析データベースを必要とせずに、MySQLデータベースでOLTPやOLAPワークロードを直接実行できる。

Oracleによると、MySQL Autopilotによって、HeatWaveを改善している。これは、AutoMLテクノロジーの活用によるものであり、各データベースインスタンスの使用パターンから学習する機械学習モデルを使っている。そのため、モデルの推奨事項はインスタンス固有であり、一般的なアルゴリズムよりもより高精度となる可能性がある。このような自動化により、手動の計算や微調整が不要となる。

Oracleは、Autopilotの最適化の利用する際に、既存のアプリケーションを変更する必要はないと述べた。

クエリに基づく最適化は動的に実施される。Oracleによると、MySQL Autopilotはデータベースの実行時の動作から学習して、クエリプランとスケジューリングを調整し、全般的なクエリ実行パフォーマンスを向上させる。彼らは、自動クエリプランの改善がパフォーマンスが40%向上することを示すベンチマーク結果を公開した。

プロビジョニングに関連するMySQL Autopilotの提案も、動的な動作特性に基づいて行われる。Oracleは、メモリ使用量の提案の精度が96%を超えており、データ配置のアドバイスによってパフォーマンスが25%向上したと述べている。彼らは、Autopilotがプロビジョニングとデータの読み込みについて提供するアドバイスについて説明できると言っている。つまり、特定のデータベースのノードの量、サイズ、データ分散に関するガイダンスを推進する要因を一覧化できる。

Forbesは「MySQL Autopilotは、データベースマネージャのプレートから[データベースチューニング]を取り除き、これによって、ビジネスの戦略的緊急課題により集中できるようになった」と報告した。Forbesはまた、競合他社と比較した場合に、Oracleが行ったサービスの価格/パフォーマンス比の改善は「この[TPC-H]ベンチマークは、企業が日常的に実行する多くのアドホッククエリや操作を模擬しているため重要である」と述べている。Futurumは、Oracleの新しい製品をSnowflakeの製品と比較した。HeatWaveの利点がMySQL市場でOracleに実質的な競争上の優位性をもたらす可能性があると結論付けた。

OCI Object Storeをベースとする新しいHeatWaveストレージレイヤでは、MySQLデータベースのミラーで動作する分析エンジンを使っている顧客に対して、数分という一定時間でデータをリロードできると報告している。
Oracleは、HeatWaveで使える新たなクエリ関数のサポートも発表した。HeatWaveインスタンスを0.89のスケーラビリティ係数で最大64ノードまでスケーリングできるようになった。MySQL HeatWave内で転送中および保存中のすべてのデータが暗号化されるようになった。

自動障害回復は、MySQL Autopilotが提供するもう1つの機能だ。Oracleによると、ノード障害を検出し、障害から自動的かつ透過的に回復でき、必要に応じて代替ノードをプロビジョニングすることもできる。
Oracleは、TPCDSとTPCHベンチマークを使って、MySQL HeatWaveサービスを評価した。そのスクリプトはオープンソースであり、GitHubで公開されている

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