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D2iQがDKP 2.0をリリース、Kubernetesアプリの大規模運用が可能に

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原文(投稿日:2021/11/28)へのリンク

D2iQは先頃、Kubernetesワークロードを大規模運用する企業を支援するプラットフォームとして、D2iQ Kubernetes Platform(DKP) バージョン2.0をリリースした。

新リリースでは、プライベートクラウド、パブリッククラウド、あるいはネットワークエッジを含む任意のインフラストラクチャを対象として、マルチクラスタ環境の管理とアプリケーションの実行を単一ウィンドウで行うことができる。

 

D2iQの提供による

DKP 2.0は、マルチクラスタの生成、設定、管理を簡略化するKubernetesのサブプロジェクトであるCluster APIをベースに構築されており、Day 2オペレーションを基本構成としてサポートする。さらにワークロードの自動スケール機能を備えることで可用性を向上するとともに、Flatcar Linuxなどのイミュータブル(immutable、不変)オペレーティングシステムもサポートしている。

InfoQはKubeCon+CloudNativeCon NA 2021で、同社CEOのTobi Knaup氏と席を共にして、同社のDKP 2.0、開発者から見たその重要性、Kubetnetesの今後、などについて聞くことができた。

InfoQ: DKP 2.0のリリースがD2iQにとって重要なのはなぜでしょう?

Knaup: バージョン2.0というのは、どのソフトウェア企業にとっても特別なものです。1.0のリリース以降、実環境で運用するユーザから学んだこと、そのすべての集大成が2.0なのです。私たちもユーザから多くのことを学んで、ユーザとともに2.0のロードマップを作り上げてきました。

DKP 2.0では、プラットフォームを大幅に再構築しています。その理由は、私たちがDKPを、特にそのプラットフォームのプロダクトのひとつであるKommanderを、企業のKubernetesフリート(fleet)全体をコントロールする中心点にしたいと考えたからです。

現在、世界はマルチクラウド、ハイブリッドクラウド、エッジの方向に進んでいます。そのような環境の中で、コントロールの中心点があることは重要です。KommanderとDKP 2.0はCluster API上に構築されているので、任意のインフラストラクチャ上で運用されている、すべてのKubernetesクラスタのライフサイクルを管理することができます。それらのクラスタが立ち上がれば、KommanderですべてのDay 2オペレーションを行うことが可能になるのです。

2.0の新機能のもうひとつは、継続的デリバリのためのFluxです。Fluxを採用したのは、それが強力なテクノロジだと思っているからです。Kubernetesネイティブで、他のシステムとの統合性もよく、RBAC認証と結合されていて、ネームスペースをベースとした動作が可能です。

3つ目の重要な点は、イミュータブルオペレーティングシステムのサポートを加えたことです。これは、セキュリテイが非常に重要なユーザたちとの会話の中から生まれました。当社は多くの大企業や連邦政府機関と協力関係にあります。イミュータブルオペレーティングシステムをサポートすることによって、そういった企業や機関のセキュリティ体制の改善を支援するのです。

InfoQ: DKP 2.0の新機能は、開発者にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?

Knaup: 開発者がまず注目するのは、Fluxを組み込んだことだと思います。その他には、2.0の発表では取り上げませんでしたが、当社の別プロダクトのひとつであるKaptainがあります。KaptainはKubeflowをベースとする、エンドツーエンドのマシンラーニング(ML)プラットフォームです。

ML開発者、エンジニア、データサイエンティストにとって、自分のノートブック環境から離れずにモデルを構築できる、シームレスな手段になります。KaptainにはPython SDKがあって、Kubernetesの知識がなくてもモデルを分散トレーニングすることができます。

Kaptainの優れた点は、モジュール形式で構築されていることです。多くの企業がコンポーネントをエッジ上とクラウド上に分割して実行していることが分かっていたので、そのようなセットアップが可能なようにしました。あるクラスタ上のクラウドでモデルをトレーニングしておいて、後で別のクラスタフリート上にあるエッジにデプロイする、という方法も可能です。

InfoQ: Kubernetesはどのような方向に進んでいると思いますか?

Knaup: 今後起こりそうなこととして、データサービスやステートフルなアプリケーションをしばらく運用してきた企業の多くが、次のような疑問を持ち始めるのではないかと思っています — "このデータをどう扱えばよいのか、どうすればそこから洞察を得ることができるのだろうか"。多くの場合、その解決策は、そのデータを活用するマシンラーニングモデルとAIを構築する、というものになります。AIコンポーネントを備えた次世代プロダクトの開発には、今、多くの企業が取り組んでいます。

例えば、当社はKubernetesを組み込んだMRI装置やCTスキャナを製造する医療機器企業と協力しているのですが、その企業が現在、マシンモデルの導入を計画しているのです。その場合、それらのマシンラーニングワークロードをマイクロサービスとして同じクラスタ上で実行するというのは、完全に理に適った方法です。

このようなマシンラーニングアプリでもうひとつ興味深いのは、新たなデータが入ってくる場所でデータとモデルを実行する必要がある、ということです。最近では多くの場合、それはエッジになります。ほとんどの企業にとって、自分たちが参照し処理するデータの大部分はデータセンタ内ではなく、エッジ上で発生しているのです。今回のリリースによって、一部のワークロードをエッジ上で、他のワークロードはクラウド上で、同じプラットフォームを使って同じユーザエクスペリエンスで運用することが可能になります。

3つ目は、さまざまな理由から、複数のクラウドプロバイダをまたいだデプロイを望む企業が多くなったことで、マルチクラウドが現実のものになった、という点です。当社は、複数のクラウドプロバイダやKubernetesクラスタ、あるいはプライベートクラウドにわたるワークロードの管理に使用可能なコントロールプレーンを提供することで、そのような企業を支援しています。

D2iQは以前はMesosphereという社名だったが、数年前にMesos DC/OSを離れ、クラウドネイティブなアプリケーションとプラットフォームに関連したKubernetesとDay 2オペレーションへと重点を移している。

DKP 2.0の無償トライアルは、同社Webサイト経由で要求することができる。

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