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HashiCorpは、新しいセキュリティワークフローを使用してHCPPackerをGAに移行します

原文(投稿日:2022/03/13)へのリンク

HashiCorpは、HCP Packer一般提供へ完全に移行した。HCP Packerは、マシンイメージ構築ツールであるPackerのクラウドホスト型の製品である。このリリースでは多くの新機能が追加されており、そこにはセキュリティワークフローの改善、カスタムメタデータ、コンプライアンスチェックとTerraform Cloudワークフローの統合などが含まれている。

HashiCorp Cloud Platform(HCP)Packerでは、オープンソースのPackerツールを使って構築されたイメージ用のクロスクラウドイメージギャラリーが提供される。これにはメタデータの保存が含まれる。メタデータは、AWS、Azure、Google Cloud Platform、プライベートインフラストラクチャなどのパブリッククラウドプロバイダー間で画像、アーティファクト、イテレーションを追跡するために使用される。メタデータには、イメージをメンテナンスするユーザ、関連するバージョン管理リポジトリ、イメージのすべてのイテレーションが含まれる。メタデータには、UIあるいはAPIを介してアクセスできる。

HCP Packer UI showing iteration metadata including downstream consumers

ダウンストリームコンシューマーを含むイテレーションメタデータを表示するHCP Packer UI (クレジット: HashiCorp)

これらの機能は、「ゴールデンイメージ」(ダウンストリームイメージとマシンの作成に使用できる標準のマシンイメージ)の作成プロセスをシンプルにすることを目的としている。HCP Packerは、これらのゴールデンイメージを、ビルドイテレーションに人間が読める名前を割り当てるチャネルとしてコード化する。変更される可能性のあるビルドイテレーションを参照することで、コンシューマは代わりに、最新の公開されたイテレーションを指すように更新できるチャネルを参照できる。ダウンストリームのコンシューマは、パイプラインを実行するときにチャネルの最新のイメージバージョンに自動的に更新される(packer buildまたはterraform applyのいずれかで)。そのパイプラインによって、チャネルからメタデータが要求される。

これらのゴールデンイメージは、Terraform向けのHCPプロバイダーを使ってTerraform構成に統合できる。このプロバイダーによって、HCP Packerのデータがデータソースとして利用できるようになり、チャネル名を使ってゴールデンイメージを取得できるようになる。たとえば、データソースhcp_packer_iterationは、チャネル名を指定すると、イメージの最新イテレーションを取得できる。

data "hcp_packer_iteration" "hardened-source" { 
  bucket_name = "hardened-ubuntu-16-04" 
  channel = "image-test" 
}

これらのゴールデンイメージは、子イメージを生成する動的に参照されるワークフローで使うことができる。これにより、セキュリティ、コンプライアンス、およびその他のツールを、すべてのダウンストリームイメージに共通するベースゴールデンイメージに組み込むことができる。TerraformのHCPプロバイダーを使って、最新のベースイメージを取得し、次の場所に追加のレイヤーを構築できる。

data "hcp-packer-iteration" "base-image" {
 bucket_name = "learn-packer-hcp-golden-base-image"
 channel     = "latest"
}

data "hcp-packer-image" "base-image" {
 bucket_name    = data.hcp-packer-iteration.base-image.bucket_name
 iteration_id   = data.hcp-packer-iteration.base-image.id
 cloud_provider = "aws"
 region         = "us-east-2"
}

source "amazon-ebs" "marketing-layer-2" {
 source_ami        = data.hcp-packer-image.base-image.id
 source_deregister = true
 instance_type     = "t2.small"
 ssh_username      = "ubuntu"
 ami_name          = "custom-secondary-image-redis-server"
}

このリリースでは、イメージのサポート終了(EOL)日の設定も取り入れられている。EOL日に達すると、そのイメージはHCP Packer APIクエリから返されなくなる。必要に応じて、イメージをすぐに無効にすることができる。実行タスクを使うTerraform Cloudユーザの場合、実行されたterraformプランに無効になったイメージが含まれていると、通知される。

HCP Packerの標準プランでは、1か月あたり最大10個の画像と250個のAPIリクエストを無料で追跡できる。HashiCorpは、より多くの使用ニーズを持つPackerユーザ向けにベータ版のPlus Planを立ち上げる過程にある。Plus Planにはイメージコンプライアンスチェックが含まれる。このチェックによって、Terraform Cloudが失効するように設定されたイメージに関連付けられたハードコードされたAMIの構成をスキャンできるようになる。

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