Microsoftは最近、Open Data for Social Impact Frameworkを発表した。これは、組織がデータを活用して新しい分析結果を得たり、より適切な意思決定を行ったり、差し迫った社会問題に取り組みながら効率性を向上させたりすることを支援するガイドである。
このフレームワークは、Open Data Campaignからの重要な学びに基づいて組み立てられている。「結果を改善するためにデータにアクセスして使用する機能は、技術ツールやデータそのものだけではない。」
このフレームワークには、組織がスタートするために使える5つのステップのロードマップが含まれている。リーダーシップ、機会、スキル、コミュニティガバナンス、テクノロジー、データの5つのトピック領域を中心に繰り広げられるロードマップには、次の手順が含まれる。それは、組織のインフラストラクチャが整っているかどうかを確認し、データに回答を求める質問があるかを把握し、必要な人材を獲得し、コミュニティでの信頼を築くことである。そして、自身が与える影響を測り、影響力を持ち、それを強化するための適切なリソースを確保することである。
組織をロードマップに導くために、フレームワークでは、Education Open Data Challengeや電気自動車（EV）充電インフラストラクチャパイロットなどのOpen Data Campaignから、成功したプロジェクトを共有している。また、Open Data InstituteやThe GovLabなどのMicrosoftのパートナーからのリソースもいくつか共有している。注目すべきリソースには、The AI playbook、Data Stewards Academy、Data Landscape Playbook、Data Skills Framework、The Data Assembly、Data Responsibility Journeyがある。
Open Data for Social Impact Frameworkは、Open Data Campaignから学んだ10の教訓に基づいて組み立てられている。2020年4月にMicrosoftによって開始されたキャンペーンでは、組織の目標が定義されている。
まず、信頼できるデータコラボレーション対するMicrosoftの貢献と取り組みを案内する5つの原則を公開する。これは、オープン、実用的、エンパワーメント、セキュア、プライベートである。
次に、2022年までに20の組織と協力して、ミッションを推進するためのデータ戦略を適用する際に直面するチャンスと課題を理解する。
第三に、より安全で合理化されたデータアクセスと共有のために、フレームワークと機能に投資する。例えば、差分プライバシーにより、データ保護を危険にさらすことなくデータがよりオープンになる。また、機密コンピューティングにより、処理中に機密データが分離される。また、Azure Open Datasetsにより、公開されているデータセットを使うことでデータ検出の時間が節約される。また、Azure Data Shareでは、パートナーとデータを簡単かつ安全に共有できる。
Microsoftは「データデバイドは一夜にして解消することはないが、この取り組みに責任を持ち、力強く多様な活動を実施し続けることで、より安全で健全な世界を追求する将来の世代に影響を与え、利益をもたらす」と認識している。