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Google、KubernetesのGitOps オブザーバビリティダッシュボードを公開

Google Cloudは、プラットフォーム管理者やオペレータが、複数のKubernetesクラスタにおける設定の同期や障害をリアルタイムに把握できる構成管理ダッシュボードを発表した。これにより、リソースや設定の進捗状況を確認し、複数のクラスタ間で動作が一貫することを確認し、問題を迅速に特定し、それに応じて行動するなど、日々の重要なタスクを簡素化できる。

構成管理ダッシュボードは、以前リリースされたツール「ConfigSync」を改良したものだ。Anthosの一部であるGoogle Cloud PlatformのGitOpsサービスであるConfigSyncは、デプロイメント、Helmチャート、Configマップなどの設定を複数のクラスタ間で同期するためのツールである。ConfigSyncはオープンソースであり、マルチクラウド、ハイブリッドクラウドをサポートし、オブザーバビリティ機能を提供する。ConfigSyncプラットフォームでは、管理者はGCP CLIを使用して同期と照合のステータスを確認できる。

ConfigSyncでは管理者は同期の状態や問題のリアルタイム確認は不可能だったが、構成管理ダッシュボードでは実現可能になった。オペレータやプラットフォーム管理者は、複数のクラウドプロバイダやオンプレミスのクラスタでも、ConfigSyncを実行するすべてのクラスタをリアルタイムに把握できる。また、従来はCLIでしか行えなかった共通操作を行うこともできる。

構成管理ダッシュボードの主要コンポーネントは、ダッシュボードとパッケージである。

図1     構成管理ダッシュボード

ダッシュボードでは、監視しているすべてのクラスタ上ですべての構成とリソースの全体的なステータスが表示される。このようにして、オペレータはパッケージまたはクラスタ内の最優先事項を迅速に把握できる。パッケージには、クラスタ間で同期されるクラスタ構成とリソースが含まれており、Helmチャート、Git Repos、あるいはOCIレジストリが含まれる。

図2     ダッシュボードから見たパッケージの様子

Sync statusは、パッケージからの最新の同期状況であり、Gitリポジトリ、Helmチャート、OCIレジストリなどからの同期状況を指す。一方、「reconcile status(調整状態)」とは、ConfigSyncによってKubernetes APIにデプロイされた構成の状態のことを指す。

管理者はConfigSyncを複数のクラスタに簡単にインストールし、構成管理ダッシュボードからインストール状況を追跡できる。さらに管理しているクラスタ全体で特定の構成の同期状況を確認し、クラスタ間で整合していなければ修正できる。また、ダッシュボード上でエラーメッセージを直接分析することで、問題をフィルタリングし、クラスタの任意のリソースでエラーを特定でき、CLIを介さずダッシュボードから直接すべてのパッケージの状態を照合できる。

Google は、構成管理ダッシュボードにロールアウト管理、パッケージ展開、通知などの機能を追加し、ダッシュボードを使いやすくする予定である。

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