BT

最新技術を追い求めるデベロッパのための情報コミュニティ

寄稿

Topics

地域を選ぶ

InfoQ ホームページ ニュース GitHub、法的論争が続く中、Copilotをビジネス向けにリリース

GitHub、法的論争が続く中、Copilotをビジネス向けにリリース

ブックマーク

GitHubは、OpenAIを搭載したコーディングアシスタント「Copilot」のビジネスプラン「Copilot for Business」を発表した。今回のリリースは、オープンソースライセンスに違反しているとして、Microsoft、GitHub、OpenAIに対して最近起きた集団訴訟を受けたものである。

Copilotは、2022年7月に一般利用可能になった。このツールは、数千万のパブリックリポジトリで訓練された人工知能モデルOpenAI Codexを搭載している。Copilotはクラウドベースのツールで、既存のコードとコメントを分析し、開発者に提案を提供するものだ。

Copilot for Businessは、シングルライセンス層と同じ機能セットを提供し、また、ライセンスと組織全体の管理機能が追加されている。ライセンス管理では、管理者はどの組織、チーム、開発者がライセンスを受け取るかを決定可能だ。GitHubは、Copilot for Businessについて、公開リポジトリ、プライベートリポジトリ、GitHub以外のリポジトリ、ローカルファイルからのデータにかかわらず、コードスニペットの保持、コードの保存、共有は行わないとも述べている。

GitHubによると、組織全体の管理機能として、CopilotがGitHubで見つけたパブリックコードと一致する、または、ほぼ一致するコードを提案するのをブロックできるようになる。この機能は6月に導入され、公開コードと一致する150文字以上の提案をブロックするものだ。GitHubは、提案の1%程度は150文字以上のコードスニペットが含まれている可能性があると警告している。

しかしテキサスA&Mのコンピュータサイエンス教授であるTim Davis氏は、パブリックコードをブロックするフラグを有効にしていても、GitHub Copilotが著作権のある彼自身のコードの大きな塊がLGPLライセンスの記載もなく生成されたと報告している。

このツールをめぐる論争はこれだけではない。

2022年11月にはMicrosoft、GitHub、OpenAIを相手取った集団訴訟が開始されている。Matthew Butterick氏と法律事務所Joseph Saveriが提出したこの訴訟は、Copilotがトレーニングで用いているオープンソースコードの開発者の権利を侵害していると主張している。彼らはトレーニングコードが、帰属表示、著作権表示、ライセンス条項の遵守なしにライセンスされた素材を消費していると主張しているのだ。

Butterick氏は「Copilotという壁のある庭は、オープンソースと相反するものであり、有害です。したがってGitHubがMicrosoftに買収される前に掲げていたものすべてを裏切るものでもあるのです。」 と述べている。

creative.aiの創設者であるAlex J. Champandard氏は、ライセンスが尊重されるべきであったとButterick氏に同意している。

CoPilotは大胆で革新的だと思いますが、もし同意を得ていてライセンスを尊重していれば、同じような変革をもたらすことができたかもしれません。予算を考えれば、比較的簡単に実現できたはずです。

しかし、多くのユーザーが、Copilotが生産性にいかに有益であったかをシェアしている。Redditでは、ユーザーのctrlshiftbaが、Copilotは「ボイラープレートが本当によくできる。最高の状態で動作しているときは、私のコードでオートコンプリートのように動作する。」と話している。RedditのAlexcroox氏も同意見で「現在のコードベースとその日に書いたコードに基づいてオートコンプリートしてくれるだけで、たいてい作業が速くなる。」と述べている。

GitHubは「GitHub Copilotのトレーニングセットには、安全でないコーディングパターンやバグ、古いAPIやイディオムへの言及が含まれている可能性がある 」と警告している。彼らはCopilotによって生成・提案されたコードを含め、自分のコードのセキュリティと品質を確保する責任はエンドユーザーにあると主張する。

一部の法律専門家はCopliotが著作権のある提案やコピーレフトライセンスのあるリポジトリから引き出したコードを知らずに使用した場合、企業が危険にさらされる可能性があると主張している。GitHubはGitHubの公開リポジトリにある提案に似たコードを開発者が理解できるようにする新機能と、それをライセンスやコミット日でソートする機能を2023年に導入すると表明しているのだ。

Copilot for Businessは現在提供中で、価格は1ユーザーあたり月に19ドルである。

作者について

この記事に星をつける

おすすめ度
スタイル

こんにちは

コメントするには InfoQアカウントの登録 または が必要です。InfoQ に登録するとさまざまなことができます。

アカウント登録をしてInfoQをお楽しみください。

HTML: a,b,br,blockquote,i,li,pre,u,ul,p

コミュニティコメント

HTML: a,b,br,blockquote,i,li,pre,u,ul,p

HTML: a,b,br,blockquote,i,li,pre,u,ul,p

BT