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Canonical Sunbeam、小規模なレガシーITソリューションからOpenStackへの移行を円滑にする狙い

原文リンク(2023-06-19)

Canonicalは、組織が小規模な独自ITソリューションをOpenStackへの移行を可能にする新しいオープンソースプロジェクトを発表した。Sunbeamと名付けられたこのプロジェクトは、無償で提供され、高価なプロフェッショナルサービスの契約は必要ないとCanonicalは述べている。

Sunbeamの目標は、Kubernetesとネイティブノードの両方が共存するハイブリッドな状況でのOpenStackの展開を可能にすることである。コンテナ内でOpenStackを実行できることから、SunbeamはステロイドのKubernetes上のOpenStackだと言えるかもしれない。SunbeamはCanonicalJujuを活用し、チャーム演算子を使ってマルチクラウドやハイブリッドクラウド内のノードのオーケストレーションと管理を行う。

チャームはビジネスロジックの基本的なカプセル化単位であり、アプリケーションのデプロイ、設定、スケーリングのためのすべての命令を含むアプリケーションのラッパーを提供する。Sunbeamは、StatefulSetやオペレータといったKubernetesのネイティブな概念を採用しているため、他のKubernetesのデプロイメントと同様の方法でOpenStackのデプロイと運用を可能にする。

Sunbeamのもう一つの基本的な考え方は、チャームとインターフェースの間を仲介し、チャームが多様なインターフェースと一貫した方法で対話できるようにする中間抽象化を実現するリレーションハンドラだ。リレーションハンドラは、例えば、インターフェイスですべてのデータを受信したかどうかをチャームに伝えるreadyプロパティを提供する。一方、コンテナハンドラは、チャームとpebbleコンテナの間を仲介して、コンテナの設定、コンテナの再起動、コンテナの実行状態の検査などを可能にする。

Sunbeamは、単一ノードやエッジでの小規模なデプロイメントから、数千のハイパーバイザーを含む大規模なクラウドまで、あらゆる規模のOpenStackの運用と管理をサポートできるが、Canonical製品マネージャーのTytus Kurek氏が述べたように、小規模なレガシーITソリューションの移行時など、OpenStack導入の初期段階をターゲットにしている。

Sunbeamは、OpenStackの導入における数々の障壁を取り除くために登場し、自律型プライベートクラウドへの第一歩を踏み出したに過ぎない。

このビジョンを実現するため、Sunbeamは、OpenStackに精通していない顧客にも親しみやすく、数分でOpenStackクラウドを立ち上げることができるシンプルなインターフェースの提供へ向けて努力しているとCanonicalは主張している。

現時点では、SunbeamはOpenStackの最新バージョンである2023.1を搭載しているが、コアなOpenStackサービスしか含まれていないため、Canonicalはすぐに進化すると述べている。

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