Uno Platformは、290を超える新機能と機能強化を盛り込んだ最新アップデート、バージョン5.4を発表した。このアップデートの一環として、チームは企業クライアントから寄せられた懸念事項への対応を優先しつつ、UNOプラットフォーム上で構築されたアプリケーションの全体的なパフォーマンス向上に取り組んだ。
Uno platformは、C#とXAMLでマルチデバイスアプリケーションを構築するための代替UIプラットフォームである。カナダのnventive社による長年の社内使用を経て2018年に発表された。開発者がWindows、iOS、Android、WebAssembly、macOS、Linux向けのアプリケーションを書けるようにする。Apache 2.0のオープンソースライセンスの下、GitHubで公開されている。
5.4リリースの主眼は、アプリケーション高速化と効率向上のための大幅な改善によるパフォーマンス向上である。Unoチームは、多くのアプリ処理で使用されるイベント引数のDependencyObjectのメモリ割り当てを15％削減した。この削減は、大きなビジュアルツリーを持つアプリに直接影響し、よりスムーズなパフォーマンスとより優れたユーザーエクスペリエンスをもたらす。また、DependencyObjectのクリティカルコードパスを最適化することで、チームはフレームワークのガベージコレクター部分の負荷を軽減している。
このリリースの特徴として、マークアップIRootObjectProviderのサポートのイントロダクションがある。この追加により拡張機能が使用しているXAMLページのビジュアルオブジェクトツリーをトラバース可能となったため、開発者はよりダイナミックでコンテキストを意識したマークアップエクステンションを作成可能になった。マークアップエクステンションはXAMLの機能を拡張する方法であり、より洗練された再利用可能なコードを可能にする。
Uno Platform 5.4へのアップグレード準備が整った開発者のために、詳細版移行ガイドが提供されている。
エンタープライズクライアントと幅広いコミュニティの両方からのフィードバックに応えて、5.4リリースには、プラットフォームをより堅牢でアクセシブルにすることを目的としたいくつかの注目すべき機能強化が含まれている。主要な改善点は、
- よりインクルーシブなユーザーエクスペリエンスを可能とし、アクセシビリティサポートを向上させるための新しいオートメーションピアの追加。
- Linux X11 システムのスケーリング検出を改善し、クロスプラットフォームのパフォーマンスを向上させた。
- Skia DesktopのGIFサポート。
- アプリウィンドウの移動、サイズ変更、ウィンドウの表示/非表示切り替え機能など、アプリウィンドウに対するより高度な制御を提供するAppWindow API。
5.4リリースの全変更リストはUNO GitHubアカウントで入手できる。
.NET開発者のソーシャルメディアでの議論によると、UNOプラットフォームのMAUIやXamarinに対する主な利点は、C#とXAMLでWebAssemblyとLinuxアプリケーションを書くことをサポートする唯一のクロスプラットフォーム.NETフレームワークであることだ。