AWSは最近、Amazon VPC Route Serverの一般提供を発表した。この新しいオプションは、VPC内の動的ルーティングを簡素化し、開発者が仮想アプライアンスからBorder Gateway Protocol (BGP)を介してルーティング情報をアドバタイズし、サブネットやインターネットゲートウェイに関連するVPCルートテーブルを動的に更新することを可能にする。
Amazon VPC Route Serverは、VPCとインターネットゲートウェイのルートテーブルを優先ルートで動的に更新することで、サブネットで実行されているワークロードの耐障害性の実現を支援する。Route Serverは、サブネットに関連付けられていないVPCルートテーブル、サブネットルートテーブル、インターネットゲートウェイルートテーブルをサポートする。
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出典: AWS ドキュメント
この新しいオプションは、BGPピアから学習したルートでルートテーブルを自動的に更新し、BGP属性に基づく最適なルートの伝播、ネットワーク状況の変化に応じた動的なルート更新、BFD（Bidirectional Forwarding Detection）を利用したフェイルオーバーエンドポイントなどを提供する。Rayo社CTOのMatt Johnson氏がコメントしている：
これは、複雑なネットワークアーキテクチャを構築している公共部門の顧客に非常に関連があり、EC2ベースのアプライアンスを使用する際の信頼性向上させるのに信頼性向上に役立ちます。ぜひチェックしてみてください！
Redditのスレッドでは、ほとんどの開発者が新しいオプションの価格に疑問を呈している。ユーザー itsalexjones氏はこう書いている：
そのコストは NAT Gatewayが安く見えるほどです。
ユーザーのMishoniko氏が付け加える：
VPC Route Serverは月額540ドル（0.75ドル/時）かかるので、あなたのニーズに本当に見合うかよく考えた方がいいです（...）比べてNAT Gatewayは月額36ドルから（0.045ドル/時 + IPv4で0.005ドル/時 + 0.045ドル/GB）で、これでも高いと文句を言う人が絶えません。すべては視点の問題です。
ネットワークデバイスに障害が発生すると、Route ServerエンドポイントはRoute Serverピアに設定されたBFDを通して障害を検出する。その後エンドポイントはRoute Serverに対してRouting Information Base（RIB）からルート撤回するよう通知し、RIBからForwarding Information Base（FIB）を計算して最適な利用可能ルートを選択する。最終的にRoute ServerはFIBから得たルートで設定済みルートテーブルを更新し、その後、新しいトラフィックはすべて待機系デバイスに転送される。Duckbill Groupのチーフクラウドエコノミスト Corey Quinn氏は、最近自身のポッドキャストでBGPを取り上げ、書いている:
おお、もしBGPを学べば、NATインスタンスと恐しいManaged NAT Gateway間のルートテーブル切替えをスムーズにするために、BGPをalterNATのように使えるのでしょうか？
VPC Route Serverは仮想プライベートゲートウェイに関連付けられたルートテーブルをサポートしていない。クラウドプロバイダーは、トランジットゲートウェイのルートテーブルへのルート伝播にはTransit Gateway Connectの使用を推奨している。
この新しいオプションはIPv4とIPv6両方のルート伝搬をサポートし、バージニア北部、オハイオ州、アイルランド、東京を含むAWSリージョンのサブセットで利用できる。価格はリージョンによって異なり、VPC Route Serverエンドポイントあたり0.75ドル/時からとなっている。