MicrosoftがAzure DevOps Model Context Provider(MCP)サーバーのパブリックプレビューをリリースした。
このリリースによりGitHub CopilotがVS Codeなどの開発環境内で自然言語プロンプトを使用してAzure DevOpsのプロジェクトデータにアクセスし、対話することが可能になる。
MCPサーバーはエージェントモードのGitHub Copilotと開発者のAzure DevOpsインスタンスの間のローカルブリッジとして機能する。これにより作業項目、プルリクエスト、テストプラン、ビルド、Wikiエントリなどの構造化されたプロジェクトデータがAIアシスタントのコンテキストとして利用可能になった。これにより開発者はIDEを離れることなく、会話形式でプロジェクト情報を照会、作成、更新ができる。Microsoftプロダクトマネージャー Dan Hellem氏によると、「これによりアシスタントは特定のAzure DevOpsプロジェクトに合わせて、より良く、より正確で、より関連性の高い回答を提供できるようになります。」
MCPサーバーはローカルで実行されるため、プロジェクトデータが開発者のネットワーク外に出ない。このサーバーはNode.jsサービスとしてインストールされ、設定ファイルとAzure CLI認証を通じてCopilotと統合される。
この初期バージョンはAzure DevOpsの主要コンポーネントに対する機能を提供する。開発者はプロジェクト、リポジトリ、ビルド、リリース、テストプラン、チーム、イテレーションを一覧表示できる。作業項目は自然言語を通じて作成および編集でき、Copilotが自動的にコンテンツを提案することもできる。テストケースやプルリクエストも生成され、バックログ項目にリンクすることができる。Microsoftシニアソフトウェアエンジニア Lyon Till氏はLinkedInの投稿で、このエクスペリエンスを「もうコンテキストの切り替えは不要-VS CodeやVisual Studioを離れることなく、DevOpsワークフロー全体を管理できます」と述べている。
始めるには、開発者は公式GitHubリポジトリからMCPサーバーをインストールし、Azure CLIを使用してサインインし、ローカルのmcp.jsonファイルを設定してサービスを開始する必要がある。サービスが稼働すると、Copilotのエージェントモードは「自分にアサインされた作業項目の一覧表示」や「ログイン失敗処理のユーザーストーリー作成」などのコマンドを処理し、これらをAzure DevOpsへの認証済REST APIコールに変換できる。
このプレビューリリースは現在、Azure DevOps Servicesに限定されている。オンプレミスのAzure DevOps Serverはサポートされていない。Microsoftはアーリーアダプターに対してGitHub Issuesを通じてフィードバックや機能リクエストを共有するよう招待している。
Azureリソースクエリ専用の別のMCPサーバーが5月にリリースされており、開発者はKey Vault、Cosmos DB、Storage Accountsなどのサービスに関する情報を自然言語で取得できるようになっている。Azure DevOps MCP Serverは同様の基盤となるアプローチにより構築されている。
ドキュメント、セットアップガイダンス、およびソースコードはGitHubで入手可能。このプレビューは、Azure DevOps ServicesおよびGitHub Copilot BusinessまたはEnterpriseライセンスを使用している開発者に公開されている。