Typemock: その過去・現在・未来
Eli Lopian氏率いるTypemock社の過去・現在・未来について、インタビュー形式にて記します。
作者 安井 力 - (株)永和システムマネジメント 投稿日 2008年8月26日 午前2時20分
Jean Tabaka氏の書いた「Collaboration Explained: Facilitation Skills for Software Project Leaders」は、会議などのチーム活動において、ファシリテーションの手法とツールについて具体的かつ実践的に説明しています。8/8(金)、Agile2008の最終日の朝のセッションでは、Jean Tabaka氏自身が本の内容をベースとしたセッションを行いました。
セッションは100人くらい入れる部屋でおこなわれました。セッションの目的、アジェンダ、ルールなどをイーゼルパッド(模造紙大のポストイット)に書いたものが開始時から壁に貼ってあり、これ自体がすでにファシリテーションツールの実例となっています。一通り眺めれば、
を、参加者全員で共有できるのです。具体的には以下のものがあります。Tabaka氏はこれを「かなりカタい(rigid)フレームワークだ」と説明してます。
目的は以下のように、とても具体的なものとなっています。
アジャイルなソフトウェア開発におけるプロジェクトチームが、計画づくり、日々の打ち合わせやレビューにおいて、コラボレーションによって意志決定を下すためのファシリテーションのツールとテクニックを学習する。
アジェンダは8項目ありましたが、いずれも質問文の形式となっています。たとえば、以下のようなものです。
C. アジャイルチームのイベントにおいて、焦点を絞るためにはどんなツールが有効か?
E. チームの様々なミーティングで使える、チームの知識を最大限に引き出すようなツールはなにか?
G. われわれはどうやって洞察し、適応するのか?
質問形式であれば、それに対して回答できた時点でアジェンダの項目を達成したと判断できるためです。またアジェンダの最後は必ずふりかえりで終わります。会議自体がうまくいったかどうか、目的を達成できたかどうかふりかえるためです。
パーキングロットとは、会議の途中で話が本題から逸れそうになったときに使うものです。パーキングロットは、はじめは枠だけの、空っぽの紙です。ファシリテータは「その話題はいま話す必要があるか?会議の目的に必須のことか?」をチームに質問し(ファシリテータが自分で判断してはいけない)、外れているのであれば、あとで検討すべき項目としてパーキングロットに書き込みます。そのようにして、話題を無視してしまうことなく、議論が本題から外れることを防ぐのです。
会議には必ずファシリテータを設定します。ファシリテータの存在意義は、チームに仕えることです。参加者全員が会議の目的達成に最大限に寄与するよう支援するのです。そのためにファシリテータは以下のようなことをします。
セッション自体は、グループによるディスカッションやファシリテーションを実際に体験してみるという内容が豊富に含まれていました。自己紹介に始まり、朝会や、タイムボックスを設定した意志決定の練習などがありました。質疑応答も活発で、Tabaka氏の豊富な経験からさまざまなやり方やツールが提案されていました。
普段からファシリテーションを意識していても、ここまでしっかりしたテンプレートを準備していたり、ツールを準備して必要に応じて繰り出せるとは限りません。参加者が戸惑ってファシリテータのほうを見たら、ファシリテータも目が虚ろになってしまっている、ということもあります。あせったファシリテータが強引に結論を導いてしまう、ということもあります。
ファシリテーションを意識していない会議、意識していてもテクニックがともなわず漫然とファシリテートしているような会議では、具体的なツールやテンプレートを導入すると会議の効率を飛躍的に高めることができます。ツールはまたファシリテータの経験不足を補う効果もあります。なにかうまくいかないと感じている会議に、先人の知恵を導入してみてはいかがでしょうか。
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