InfoQ

InfoQ

News

マイブックマーク

ブックマークするためにログイン または 会員登録 する

ブックマークされました!

ブックマークがエラーになりました。もう一度お願いします。

忘れられたRubyのWebフレームワーク

作者 Sebastien Auvray , 翻訳者 長部 広太 投稿日 2007年11月19日

セクション
デベロップメント
トピック
Ruby ,
Webフレームワーク
タグ
Rails
Ruby on Railsの成功で、その他のwebフレームワークに存在価値はあるだろうか?誰でもRailsを知っているだろう。またMerbやCampingのことを聞いた事がある人はいるかもしれない。しかし、Nitro、Ramaze、natra、IOWAやCeriseという名前のWebフレームワークを聞いたことがある人は誰かいるだろうか?今回InfoQは、これらのWebフレームワークを足早にですが紹介していく。またこれらのフレームワークが、ネット上のコミュニティにどれぐらい評価されているか、もしくは無視されているかを見ていきたいと思う。

我々は以前、もっとも完成しRailsの代わりとなり得るかもしれないWebフレームワークであるMerb(サイト・英語)に関して話した。Merbは、かなり活発なプロジェクトで、いくつかの本番環境で使われている。そしてRailsと最も類似点が多いRuby Webフレームワークである。

 Camping(サイト・英語)は、それ自体を一貫して4kb未満のコードにとどまるWebフレームワークと定義付けしている。Campingプロジェクトは、スタートしてから22ヶ月経っており、Whytheluckystiff氏(source)が保守している。全てのWebアプリケーションを、一つのファイルで定義することが出来る。更にMVCパターンを取り入れている(後でRailsへマイグレートするのも簡単なのだ)。またCampingは、ORMにActiveRecordを使っている。同様にテンプレートシステムには、Markaby(サイト・英語)を使っている。Whytheluckystiffは、定期的にCampingをより良いものにしようとメンテナンスし続けている。

Nitro(サイト・英語)は、3年前に作られた「Web2.0」フレームワークである。休止期間を経て、George K. Moschovitis氏は再び活発に活動しているようである。Nitroのアプリケーションは、サーバーサイドはRubyで、クライアントサイドはJavaScriptで書く。Urubatan氏は、最近Nitroのレビュー(source)を書いた。規約に従ってコーディングすることを好むRailsに反して、Nitroはより柔軟である。Nitroで、MVCベースのアプリケーションを書く事も出来るし、MVCに従っていないPHPスタイルのアプリケーションを書く事も出来る。Nitroは、テンプレートシステムとして、カスタムRubyタグでxhtmlファイルを使用する。またNitroは、Og(ObjectGraph)という独自の永続化層を使う。Ogで、任意のRubyオブジェクトをシリアライズ出来る。一度attr_accessorで、Object、Array又はHashとしてマーキングされたら、Ogのエンジンは、オブジェクトのYAMLダンプをシリアライズする。任意のオブジェクトグラフも同様にサポートされている。Ogは、魔法のごとく自動的なデータベースの進化を提供する。それはどういうことかというと、Rubyのクラスが変更された場合、Ogは自動的にそれを検出し、そしてデータベースを適宜に変更したり、修正したりする。ActiveRecordのマイグレーション機能が十分ではなくて不自由に思う人もいるかもしれない。

Ramaze(サイト・英語)は、生まれてまだ6ヶ月の軽量なRubyのWebフレームワークで、有名なRubyの原則に従って作られた。
  • 超シンプルにしておくこと
  • 驚き最小の原則
  • モジュラーデザイン
  • 最小限の依存
  • 文書
  • 開かれた開発
  • BDD開発又はサンプル
Ramazeは、MVCパターンに従ったWebフレームワークで、Ezamarという独自のテンプレートシステムを使っている。しかし、Ezamarだけでなく、Markaby、HAML、Liquid またはERBをテンプレートシステムとして使うことが出来る。Ramazeには、デフォルトのO/Rマッパーが付いておらず、ActiveRecord、Ogなどから好みのO/Rマッパーを選択して使うことが出来る。またRamazeは、Cacheのような高度な使い方をサポートする。そしてwebappsは、Mongrel又はEvented Mongrelを通して提供される。より詳細な情報は、Ramaze wiki(サイト・英語)に掲載されているので、そちらの方を確認してほしい。

Sinatra(サイト・英語)は、生まれて一ヶ月のDSLなWeb開発フレームワークである。Ron Evans氏が、Sinatraに関して短いですがレビュー(source)を行った。Railsとの大きな違いは、Model-View-Controllerベースのフレームワークではないというところである。Sinatraは、最小のDSLシンタックスで(サイト・英語)作られており、Sinatraの小さなベースコアはActiveRecordのようなモジュールを含まない。Sinatraは、get/postアクション定義を用いることによりダイナミックなルート定義を持つ。Ronが述べるように、Sinatraは、堅牢なWebアプリケーションを作るのには向いていないが、ビジネスロジック層とプレゼンテーション層を混在させても問題にはならないような、プロトタイプを作るのには向いている。

それで、inatra は何を作るのに向いているのか?API の実装、速くて最小のアプリケーション、ActiveRecordのようにRailsに含まれているものを望んでいない又は必要としていないWeb開発、コントロールパネル等の小さなアプリケーションを作るのに向いています。またはウィジェットなんかを作るのにも向いているかもしれません。

他のフレームワークのうち、IOWA(source)の開発は3年間止まったままである。またCerise(source)の開発も一年間止まっている。従ってこれらのフレームワークには触れないで次へ進もう。

Railsのように独自の完成されたコアを持っているNitroは別として、ユーザが自由に、好みのORMやテンプレートシステムを組み込んで使えるように、その他のWebフレームワークは出来るだけ小さくなろうとしている。たとえ、それらのフレームワークが、Railsと比べて、機能が乏しかったり、知名度が低かったり、ユーザが少なかったりしても、依然としてそれらのフレームワークを見る価値はあるかもしれない。

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2007/11/forgotten-ruby-web-frameworks

特集コンテンツ一覧

GAE開発の落とし穴

Googleのクラウド環境をつかったGoogle App Engineによる開発するにあたり、初めての試みで苦悩する開発者達の経験をもとに、各開発フェーズにあわせて問題点やどう解決したかをご紹介します

イベントレポート:「Coqチュートリアル#1」

去る1月12日、定理証明支援系ツールCoqの初心者向けチュートリアルが開催さ れた(http://kokucheese.com/event/index/23667/)。今後も2月2日 (http://kokucheese.com/event/index/23744/)、2月9日、2月16日と引き続き開 催されていく予定である。本記事では、開催の様子をレポートする。

Javaの未来についてのNeal Gafter氏とのディスカッション

Choosing Options

Neal Gafter氏はOracleによるJava買収の影響に関する議論、Javaにセグメンテッドスタックやメタオブジェクトプロトコルを追加することについての主張、そしてJavaとC#との比較について話をしてくれた。

Google Dartのエッセンス:アプリケーションの構築、スナップショット、Isolate

GoogleはVMをともなう新しい言語であり、JSコンパイラでもあるDartをプレビューした。 InfoQはDartのアプリの構築に貢献する文法の裏側を探った:スナップショット、Isolate、モジュール方式

CSPベースのモデル検査ツール「Process Analysis Toolkit」

本記事ではCSPベースの「マルチドメイン・モデル検査ツール」である、PAT(Process Analysis Toolkit)について紹介する。モデル検査は、形式手法(Formal Method)という方法論を基礎とする技術であり、複雑さが増大しながらも安全性を求められる、現在のソフトウェア開発の状況に対する処方箋の1つとして注目されている手法である。

Jenkinsによる継続的インテグレーションのススメ(4) ~CloudBeesでJenkinsをサービスとして使う~

前回まで、Jenkinsの幾つかの側面に注目して解説をしてきました。シリーズ最後の今回は、Jenkinsをサービスとして使う方法を紹介します。

書籍『抽象によるソフトウェア設計-Alloyではじめる形式手法-』の紹介

Alloyは、MITにて開発された仕様記述言語であり、ツールによる自動解析を使い、インクリメンタルに形式仕様が書けることが特長である。筆者らはAlloy開発者による、Alloyを使った形式手法入門書を翻訳、今夏にオーム社より刊行した。本記事では、Alloyの簡単な概要と、翻訳書『抽象によるソフトウェア設計』(「Alloy本」)を紹介する。

Windows デバイスで開発するタッチユーザーインターフェイス

スマートフォンを中心としたマルチデバイスにおけるタッチユーザーインターフェイスへの対応は、既に必須の項目となりつつある。本記事では、Windows デバイスにおける UX のベースとなっている「メトロ」というデザイン言語を掘り下げながら、既存環境を意識しつつもどのようにタッチユーザーインターフェイス開発に取り組んでいくべきであるかについて解説していく。