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最初のHTML 5 ワーキングドラフトの検証

ワールドワイド・ウェブ・コンソーシアム (W3C) は、10年以上前のHTML 4のリリース以来初めて大幅な言語の改訂を行い、HTML 5 仕様の草案(source)を発表した。この10年で、Webは主に静的メディアから対話式アプリケーションおよびメディアを駆使したコンテンツへと変化し、ますます多くのデベロッパがアプリケーションをWebに移行している。HTML 5は、その変化を反映すること(source)を意図している。

アプリケーションのデベロッパを真っ向から見据えた新機能の中で、HTML 5は多くの新しいJavascript APIを導入している。それらは、対応するHTML要素とともに使用され、以下のものがある。

    グラフ、ゲームグラフィックスまたはその他の映像をオンザフライでレンダリングする新しい キャンバス要素とともに使用される 2Dドロー用API。
    • 特定のプロトコルやMIMEタイプについて、Webアプリケーションが登録するのを可能にするAPI。
    • オフラインのWebアプリケーションをサポートする新しいキャッシュ機構を導入したAPI。
    • 新しいビデオ要素およびオーディオ要素とともに使用されるビデオやオーディオを再生するためのAPI。
    • ブラウズの履歴を表示したり、ページを追加してAJAXアプリケーションにおける戻るボタンの充実したサポートを促進する履歴用API 。
    • クロスサイトスクリプティングアタックを回避するように設計された方法で、ソースドメインに関わらず文書の相互コミュニケーションが可能になる手段を提供するクロスドキュメントメッセージ
    • ドラッグ可能な属性と一緒に使用されるドラッグアンドドロップAPI。
    • 新しいWebコンテンツ編集可能属性とともに使用される編集用API。
    • ローカルエリアネットワーク上でWebアプリケーションを互いに通信可能にし、それぞれの発信元サーバとの双方向通信の維持を可能にする新しいネットワークAPI。
    • 主要な、または重要なペアのJavaScript APIを持ったクライアントサイドに固執したストレージおよび内蔵されたSQLデータベースのサポート。
    • リモートデータソースとの持続性のある関係を促進し、Webアプリケーションにおけるポーリングの必要性を大幅に削減する、新しいイベントソース要素とともに起こるサーバによるイベント。

    同様に、多くの新たなプレゼンテーション要素がヘッダー、フッター、図、ダイアログ(会話をマークアップする時に使用)およびナビゲーションのような一般 的なページコンポーネントのサポートとともに導入された。対話式テーブルおよびツリー、コンボボックスのデータリスト要素および長時間実行されているタス クの完了を表示する進捗属性をサポートする新しいデータグリッド要素がある。RSSのサポートはマークアップも同様に追加されたページ内で提供される。

    入力要素のタイプ属性が日付、時間、電子メールおよびURLに対する新しいサポートがあるフォームについては、ブラウザは、例えばカレンダーデートピッ カーまたはユーザのアドレスブックとの統合といったユーザインターフェイス要素を提供し、サーバに定義されたフォーマットで日付をサブミットすることがで きる。

    HTML 5 は、いくつかのよく知られた機能についてサポートを縮小する。最も注目すべきはフレームのサポートであり、アクセシビリティやユーザビリティに弊害をもた らすと長い間見なされてきた。縮小されたサポートについては引き続き、HTML 5 スタンダードをフルサポートするブラウザによってサポートされる予定である。というのはHTMLのレガシーバージョンのサポートが今後長年にわたって持続 する予定であるからである。

    HTML 5の開発は、2007年3月に設立されたW3CのHTML 作業部会(source)によって進められている。作業部会はApple、Google、IBM、Microsoft、Mozilla Foundation、NokiaおよびOperaなどの約500の参加者で構成され、公に活動している。

    「HTMLは言うまでもなく非常に重要な規格だ」とHTMLの最初のバージョンの著者でありW3CのディレクターでもあるTim Berners-Lee氏は述べる。「わたしは、ブラウザベンダーを含む開発者のコミュニティが協力してWebに対する考えられる最善の道筋を作り出し ていることをうれしく思う。多くの開発者の貢献を取りまとめるのは大変な作業だが、それと同様に革新性と安定性のバランス、および理想主義と実用主義のバ ランスを取ることも課題だ。」

    ついにHTML 5 がHTML 4 に取って代わろうとしているが、仕様の完成にはまだほど遠い。現在の計画では、2009年半ばのpreliminary candidate recommendation formで利用可能にし、正式な最終提案は2010年の9月を予定している。


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