InfoQ

InfoQ

News

マイブックマーク

ブックマークするためにログイン または 会員登録 する

ブックマークされました!

ブックマークがエラーになりました。もう一度お願いします。

Mule 2.0がリリース

作者 Ian Roughley , 翻訳者 沼田 暁子 投稿日 2008年5月6日

セクション
デベロップメント,
エンタープライズ・アーキテクチャ
トピック
ESB ,
SOA ,
Java ,
SOAプラットフォーム
タグ
Mule
軽量で拡張性の高いESBであるMuleは、Mule 2.0がリリースされたばかりである。2.0のリリースには、以下のような新機能が含まれている。
  • XML スキーマ - XMLスキーマ・ベースの設定を使用することにより、Muleの設定はこれまでよりも簡単になった。これによってIntelliJやEclipse等のIDEがもつオート・コンプリート機能が有効になり、設定はよりシンプルになった。
  • Springを多く利用したMule - Springはデフォルトの設定メカニズムであり、MuleによるSpring AOPの活用を可能にすること加え、Springのリソースの読み込みやSpringモジュールを作成している。
  • アーキテクチャの改善 - 様々なアーキテクチャ上の改善が行われた。その中には、MuleContextとRegistryの導入、Serviceと Componentとを明確に分離したモデルへのMuleDescriptorの変更、エンドポイントの改善、ストリーミングや変換の改良が含まれている。
InfoQは、MuleSourceのCTOであり共同創立者であるRoss Mason氏と、新しいリリースについて話をした。

アーキテクチャ上の作業では、新しいXMLによる設定とパッケージの再編成が行われているが、Mule2とMuleではどこが違うのだろうか?

大きく変更された点は、新しいXMLによる設定です。全ての設定要素は型付き(well-typed)であり記述性をもっています。設定ファイルには、もはやクラス名は出てきません。(あなたが独自にカスタマイズした拡張機能を除きます。)それぞれの名前空間は、あなたの設定にモジュールまたはトランスポートをもたらします。トランスポートに関連するところでは、設定しなければならないものやその他に設定可能なオプションが名前空間によってもっとわかりやすくなっているので、ユーザはあらゆるトランスポートのための、トランスポート独自のエンドポイントの設定を行うことができます。スキーマ・ベースの設定を利用することによって、多くのXMLエディタで、コードの補完やインラインのドキュメントを開発者が利用できるようにもなりました。

アーキテクチャ上では、すぐに見てわかる変更がいくつかあります。
  1. MuleManagerはもうありません。代わりに、私達はこの巨大なオブジェクトを操作しやすく分けました。これによって、サーバの振る舞いを拡張したりフックするのがとても簡単になりました。
  2. ユーザの視点から見ると、彼らが処理するオブジェクトはさらにうまく定義されています。私達はMuleの全てのオブジェクトを注意深く検討し、定義や役割が明確になっていることを確認しました。
  3. MuleContext が導入され、実行時のMuleリソースへのアクセスを提供しています。(インスタンス毎に1つ)
  4. Registryは実行時のオブジェクトを管理しています。複数のレジストリを持つことができるので、存在しているMuleのインスタンスに設定をオーバーレイすることができます。
  5. Component(ビジネスロジックを実行するPOJO)とService(サービスとしてComponentがどのように管理されるかを定義している設定)の概念を分離しました。これはユーザがComponentとServiceとの関係を理解するために役立つ重要な区別でした。
  6. 中心となるアーキテクチャのコンセプトは変わりませんでした。これは、古いMuleのユーザが新しい専門用語や動作の違いで困ることはないことを意味しています。

現行のMuleのユーザにお勧めの、アップグレードの方法はあるだろうか?

現在は、ユーザが設定をMule 2.0に変更する手順は手作業です。設定の構成はMule 1.0によく似ていますが、Mule 2で必要とされる設定はそれほどありません。Mule Enterpriseの顧客に対しては、Mule Enterprise 2.0をリリースする際に移行ツールをリリースする予定です。

印象的な機能リストについて、ユーザが最もありがたいと思うのはどの機能だと考えているか?あなたが最も満足しているのはどの機能か?

私が一番満足しているのは、アーキテクチャの中心的な部分です。なぜなら、私達はMule内部を大きく改善したからです。Muleの上に新しいプロジェクトのための強力なプラットフォームを作るために、これを行う必要がありました。残念ながら、多くのユーザはこうした変更点を直接見ることはないでしょう。
  1. 式エバリュエータ・フレームワークが追加されました。つまり、ユーザはxpathやxquery、groovy、 jxpathを使用して式を定義したり、header、attachment、functionといったMule固有のハンドラを利用して実行時にメッセージから情報を得ることができるのです。こうした式は、現在のメッセージの素早い変換や、新しいメッセージを構築してコンテンツベースのルーティングに利用できます。これは実行時の設定をはるかに動的にするので、非常に強力なものです。mvel、ognlあるいはjrubyのための新しい式エバリュエータをプラグインすることも非常に簡単です。
  2. メッセージの処理は改良され、現在は自動変換をサポートしています。この自動変換では、既存のトランスフォーマを発見し、必要に応じてペイロードに適用します。これは、MuleMessage.getPayload (org.w3c.dom.Document.class)あるいはMuleMessage.getPayload (org.xml.sax.InputSource.class)を行うことで、ユーザがメッセージのペイロードを異なる型として要求できることも意味しています。ユーザはこれまでのように明確にトランスフォーマを定義することもできます。
  3. メッセージ処理は概ね効率的です。ストリーミングはデフォルトで処理されます。もうストリーミングのエンドポイントを明確に定義する必要はありません。
  4. トランスポート固有のエンドポイント設定は大きく改善されたので、多くのユーザがエンドポイントの設定を間違っていたという問題はなくなるでしょう。
  5. 私達はMule IDEのマイルストンをMule 2.0と同時にリリースしました。これはEclipseを基にしていて、新しい視覚的なドラッグ・アンド・ドロップによる編集機能のプレビューを含んでいます。

他に言い添えておきたいことは?

Mule をOSGiコンテナからロードできるようにするため、いくつかのアーキテクチャの変更も行われました。Mule 2.0はまだOSGiをサポートしていませんが、私達は4月初めにサンフランシスコで行われたMuleConで、Muleでのサービスのホット・デプロイのデモを行いました。参加した人たちはみんな、夢中になっていたように見えました。

Mule 2.0は現在利用可能である。新機能の動作をご覧になりたい場合は、概要(source)を確認して最新版をダウンロード(source)して欲しい。

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/04/mule2

特集コンテンツ一覧

GAE開発の落とし穴

Googleのクラウド環境をつかったGoogle App Engineによる開発するにあたり、初めての試みで苦悩する開発者達の経験をもとに、各開発フェーズにあわせて問題点やどう解決したかをご紹介します

イベントレポート:「Coqチュートリアル#1」

去る1月12日、定理証明支援系ツールCoqの初心者向けチュートリアルが開催さ れた(http://kokucheese.com/event/index/23667/)。今後も2月2日 (http://kokucheese.com/event/index/23744/)、2月9日、2月16日と引き続き開 催されていく予定である。本記事では、開催の様子をレポートする。

Javaの未来についてのNeal Gafter氏とのディスカッション

Choosing Options

Neal Gafter氏はOracleによるJava買収の影響に関する議論、Javaにセグメンテッドスタックやメタオブジェクトプロトコルを追加することについての主張、そしてJavaとC#との比較について話をしてくれた。

Google Dartのエッセンス:アプリケーションの構築、スナップショット、Isolate

GoogleはVMをともなう新しい言語であり、JSコンパイラでもあるDartをプレビューした。 InfoQはDartのアプリの構築に貢献する文法の裏側を探った:スナップショット、Isolate、モジュール方式

CSPベースのモデル検査ツール「Process Analysis Toolkit」

本記事ではCSPベースの「マルチドメイン・モデル検査ツール」である、PAT(Process Analysis Toolkit)について紹介する。モデル検査は、形式手法(Formal Method)という方法論を基礎とする技術であり、複雑さが増大しながらも安全性を求められる、現在のソフトウェア開発の状況に対する処方箋の1つとして注目されている手法である。

Jenkinsによる継続的インテグレーションのススメ(4) ~CloudBeesでJenkinsをサービスとして使う~

前回まで、Jenkinsの幾つかの側面に注目して解説をしてきました。シリーズ最後の今回は、Jenkinsをサービスとして使う方法を紹介します。

書籍『抽象によるソフトウェア設計-Alloyではじめる形式手法-』の紹介

Alloyは、MITにて開発された仕様記述言語であり、ツールによる自動解析を使い、インクリメンタルに形式仕様が書けることが特長である。筆者らはAlloy開発者による、Alloyを使った形式手法入門書を翻訳、今夏にオーム社より刊行した。本記事では、Alloyの簡単な概要と、翻訳書『抽象によるソフトウェア設計』(「Alloy本」)を紹介する。

Windows デバイスで開発するタッチユーザーインターフェイス

スマートフォンを中心としたマルチデバイスにおけるタッチユーザーインターフェイスへの対応は、既に必須の項目となりつつある。本記事では、Windows デバイスにおける UX のベースとなっている「メトロ」というデザイン言語を掘り下げながら、既存環境を意識しつつもどのようにタッチユーザーインターフェイス開発に取り組んでいくべきであるかについて解説していく。