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ALT.NET Podcastの紹介

InfoQは最近、 ALT.NET Podcastという(サイト・英語)新しいポッドキャストについて知った。開発者コミュニティに焦点を合わせたこのポッドキャストにより、ALT.NETの何たるかを象徴する人々が一つにまとまった。ALT.NETという言葉は(source)David Laribee氏(source)による造語であることを覚えておこう。

この新しいポッドキャストを立ち上げたのはMike Morre氏で(source)、その目的は、ALT.NETの評判とALT.NET活動の裏にある哲学を広めることだった。InfoQはこのポッドキャストについてMoore氏と話をする機会を得た。Mike Mooreとは何者、という問いに対して、Moore氏は次のように答えている。

私はとりわけ特別ではありません。開発者であり、妻子持ちで、全体的に見ればイイヤツです。HumaneCodeという(サイト・英語)実に小さな開発ショップを経営しています。詳細は私のブログをご覧になるか(source)、Twitterで(source)フォローしてください。

NET Podcastは私にとって初めてのポッドキャストではありません。Rubiverseポッドキャストも運営しており(サイト・英語)、Rubiverseでは著名なRubyist(Ruby主義者)の方々とチャットするチャンスに恵まれています。でも、ALT.NET Podcastの前途と可能性については、非常にワクワクしています。

好奇心旺盛な開発者がいつも尋ねる質問のひとつが「とにかくALT.NETって何?」というものだ。Moore氏は次のように概要を述べている。

ALT.NETを定義するのはいささか難しいのですが、コミュニティはこれまで、ひとつの定義に到達しようと非常に努力してきました。David Laribee氏が(source)1年前にALT.NETという言葉を作ったとき(source)、氏はこう言っていました。

ALT.NETになる(サイト・英語)、ということは何を意味するのでしょう。簡単に言うと、以下のような意味です。

  1. 目的どおりに機能する方法を使いながらも、一方では、より良い方法を探し続けるというタイプの開発者である場合。
  2. オープンソースやアジャイル、Java、Rubyなど、あらゆるコミュニティのベストを採り入れるために、主流から外れたところに手を伸ばす開発者である場合。
  3. 現状に満足しないタイプである場合。より良い表現方法や、よりエレガントでシンプル、よりミュータブル、より高品質、といった具合に、物事は常に改良できるものです。
  4. ツールのすばらしさはわかっていても、ツールを使って到達できるところはたかが知れている、と考えています。本当にものを言うのは原則と知識。最良のツールは知識を組み込み、原則を促進するものです(例:ReSharper)。

ツールやプラクティス、メソッドが主流になったら、コントラリアン(反逆者)になる時がやってきたということです。物事を行う新しい方法を探す時、大刷新する時が来たのです…。意識し続けること、知識を養い続けること、インプットを与えることは、私たち次第なのです。「待っては評価、待っては評価」という勝負事ではなく、貢献の問題なのです。

また、ALT.NETのオフィシャルサイトには(サイト・英語)次のような記述があります。

私たちは自己編成のアドホック的な開発者コミュニティであり、私たちを結びつけているのは、自身を上達させようという願望、仮定に異議を唱えようという願望であり、ソフトウェア開発の実践ではお互い助け合い、最高のものを追い求めます。

言葉ばかり並べて、中身がないように見えることは承知しています。ALT.NETで支持されている考えの中には、多数の開発者にとってどちらかと言えば馴染みのないものもあります。けれども私にとってのALT.NETの本質は、開発者としての自身を進歩させること、一緒に作業しているチームを上達させること、作業中のコードの品質を改善することなのです。そうするためにALT.NETが提唱するアプローチは、あなたの経歴次第ではその経歴と相容れないものとなる可能性があります。それゆえ、ALT.NETの「ALT」は「alternative=慣習的方法をとらない」を意味しているのです。この意味においては、アジャイルと似ているとも言えますが、ALT.NETは.NET限定です。

新しいポッドキャストについて話をするとき、これまでに制作したポッドキャストの数や、リスナーが将来期待できることについて思いを巡らせるのは当然である。Moore氏は本格的に活動を開始し、素晴らしい目標を持っている。

ALT.NET Podcastは2008年5月に始めたばかりで、これまでにリリースしたエピソードはわずかですが、将来のエピソードについては大きな計画があります。私の目標は毎週30〜45分の新エピソードを1つリリースすることです。定期的なリリーススケジュールを望んでいることは確かで、これはRubiverseポッドキャストでは特に心配していなかったことです。

ALT.NET Podcastの目標はかなり単純で、それは、ALT.NETの揺るぎない主張を提唱することです。 ALT.NETが良いものであり、人々がこのコミュニティへの参加を楽しむべきである、と確信していますので、ALT.NETの楽しさをポッドキャストでお伝えできたらと思っています。ALT.NETコミュニティ参加者の会話を、皆が楽しく聞いてくれることを願っており、私がそうであるように、願わくは皆も刺激を受けてくれれば、と思っています。

新設のポッドキャストであるため、このポッドキャストに興味を持ったリスナーは、コミュニティ内で名の知れた人の話を聞きたがることが多く、そうした人たちが言わずにはいられないと思っているようなことを聴ける企画を心待ちにしている。これまでのゲストは有名人で、Moore氏は今後も多数の著名ゲストを予定している。

最初の2つのエピソードでは、David Laribee(source)、Jeremy D. Miller(source)、Chad Myers(source)の三氏と私がディスカッションしました。ポッドキャストでは輪番制のゲストがいて、オープンスペースの会議でフィッシュボールセッションのようなものができればいいなと思っています。ここでも、真に会話を促進したいと思っており、またコミュニティ内で話の内容が増幅されて一人歩きするような誇大効果は避けたいため、多数の異なる意見を発信していくつもりです。

次のエピソードでは、アジャイル採用に関するOwen Rogers氏(source)との非常に興味深い議論を2回紹介します。今後のエピソードでは、ソフトウェア開発方法論、テスト駆動開発などのプラクティス、StructureMapやWindsorのようなツール、C#やRubyといった言語などをトピックにする予定です。聞いてみたいトピックやゲストについて提案があれば、私にお知らせください。

InfoQにはエンタープライズ開発者という強力な崇拝者がおり、Moore氏が指摘するところによると、ALT.NET Podcastはエンタープライズ開発者を含めてあらゆる種類の開発者を対象にしている。ALT.NET Poscastを視聴すべき人々について、Moore氏は次のようにまとめている。

間違いなく、開発者です。他の開発者との会話を始めるきっかけとして、ポッドキャストを役立てたいと思っています。ALT.NETは実のところ、ソフトウェアの開発方法を開発者が伝え合うという、自由な同盟にすぎないのです。この同盟への参入障壁を引き下げ、ALT.NET内での期待を高めるのが私たちの目論みです。ALT.NETに対してすぐに否定的な見方をする方々がいらっしゃいましたが、ポッドキャストがそうした否定的な見方の払拭に役立てばと思っています。ALT.NETでは協力と代替的意見を高く評価しているので、ポッドキャストでも新しいアイデアや革新的な考えを表明する上でお役に立てることを願っています。

そうは言っても、マネージャーを締め出すための秘密の解読キーのようなものはなく、ポッドキャストで論じられるであろうことの多くがマネージャーに直接適用し、有益であろうことは確かです。ポッドキャストと ALT.NETを大まかに言い表せば、それは大きなテントです。誰でも自由に他者から学び、そして自らの意見を表現すればいいのです。

ポッドキャストの世界は過去数年間で著しく拡大しており、他を差し置いて際立つような、新規のポッドキャストを作ることは必ずしも容易ではない。Moore氏がこのポッドキャストで計画していることは明確である。

.NETのポッドキャストの多くが、過度にプロダクトに重点を置いていると思います。ALT.NET Podcastにおける私の目標は、より開発者に重点を置くことです。ですから、特定のソフトウェアパッケージに関してではなく、プラクティスや設計、方法論に関する議論が多くなると期待してください。SharePointを論じるかわりに、単一責任の原則(SRP=Single Responsibility Principle)を論じるでしょう。LINQ-to-SQLを論じるのではなく、継続的インテグレーションを論じるでしょう。特定のツールを論じるかわりに、そのツールを使う理由や、うまく使う方法を論じるでしょう。

ALT.NETポッドキャストが他の.NETポッドキャストと異なる点は、.NETとは直接関係のないトピックのエピソードを嫌がらずに扱うことです。例としては、Gitのような分散型ソース制御の価値を論ずるエピソードが頭に浮かびます。あるいは、Ruby on RailsとJavaフレームワークからMVCについて学べることについて、エピソードを扱えるかもしれません。こうしたトピックがとりわけ.NETに重点を置いていないとしても、さらに優れた.NET開発者になる上で役に立つのではないでしょうか。

Mooreさん、時間を割いて新しいポッドキャストについての情報を教えてくださり、ありがとうございました。

ALT.NET Podcastについての詳細をお望みなら、同ポッドキャストのWebサイトで(サイト・英語)、聴取できるショーの検索や、iTunesフィードのサブスクライブが可能である。

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/05/altnet-podcast

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