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「サービスとしてのBPM」はBPMにとっての新しい可能性か?

BPMの新興企業の中には、BPMS市場に君臨するOracle並みの大企業に自分たちの会社が成長しているだろう、と2000年に宣言していた企業もあったが、これまでのBPM市場は期待はずれ (リンク)、とUltimus社の前CEO、Rashid Khan氏(リンク)が指摘している。

控えめに予想し、1998年の市場が10億ドル規模で、毎年15%の成長と想定しても、現在では少なくとも40億ドルの市場になっているはずです。しかし、最新の予測では引き続き20億ドル程度にとどまっています。

グローバル2000企業で進行中のビジネスプロセス改善イニシアチブの数を考えると、誕生してから10年のIT技術が20億ドル規模というのは、どう考えても小さすぎる。

2008年には「BPMをサービスとして」提供する新種のBPMエンジンが出現した。去る2月にBen Pring氏がこのトピックについてGartnerセッションで意見を述べているが、Sandy Kemsley氏がそれを以下のように要約している(リンク)

しかしながら、企業がSaaSに移行している理由の検討は役立ちます。なぜなら、SaaS環境でBPMが利用可能になれば、その理由がBPMについても当てはまるからです。

  • 購入したが、決して使われることのない、余りにも多数のソフトウェアとハードウェア
  • ソフトウェア実装の高額費用、中でも必要サービスの高額費用
  • On-premise(自社運用型)システムの有効原価をつり上げる隠れたIT費用
  • グリッドコンピューティングなど、SaaSを可能にする新技術の出現
     

 SaaSはほぼ必ずと言っていいほど、システム自体とシステムを支援するために必要なインフラの両方の先行投資費用を減らすために利用されます。
 

最後になるが、Tech Targetの上級報道記者のLinda Tucci氏が次のように伝えている(リンク)

BPM企業として経験豊富なPegasystems社は、法人顧客により広く受け入れられると同社が考えるSaaSモデルの変形を提案しています。…BPM Platform as a Service(リンク)(PaaS=サービスとしてのBPMプラットフォーム)により、企業のIT部門が自企業にBPMソフトウェアをサービスとして提供するプロバイダになります。自社ホストのこのモデルは1つで2つの恩恵を提供し、「クラウド」に企業のビジネス情報を送信するという心配をすることなく、SaaSの効率を提供する、とPegasystemsは誇らしげに述べています。

この種の発表は、富士通 (リンク)、Appian(リンク)、RunMyProcess.com(リンク)に続いて今年4つ目である。
 

IBMのアーキテクト2人がBPM 2.0について書いた論文について (リンク)、RunMyProcess社のCEOであるMatthieu Hug氏が最近のブログ投稿で次のように意見を述べている(リンク)

BPM 2.0の特徴には以下が含まれます。

  • リッチなユーザーエクスペリエンス
  • プロセスのタグ付け
  • 軽量な統合モデル
  • BPMNおよびBPEL
  • コードの必要なし
  • 動的なプロセス最適化
  • 業務パフォーマンスの最適化
  • BPMに産業別の特色
     

論文の著者によるBPM 2.0のリストには、以下の2点が欠落しているのではないかと思います。
 

  • プロセスエンジンのフォームファクタ
  • 遍在

〔サービスとしてのBPMは〕従来のビジネスプロセス・エンジンのフォームファクタを劇的に変化させます。何かを開始するにあたっての高額予算は、もはや必要なく、組織の複数の環境(開発、テスト、本番環境など)に、大型かつ馴染みのないインフラをデプロイするリスクを冒す必要もありません。そのようなことはすでに、私たちがあなたに代わって済ませているのです。

前進のためには何が必要かというKhan氏の結論と、確かに一致している。
 

BPMの真の可能性を実現するためには、BPMのデプロイと使用がブラウザやワープロ並みに簡単にならなければなりません。なぜなら、使用するのが非常に多数のユーザーだからです。ですから、ベンダーの課題は、BPMを本質的に易しくすることに常に意識を集中することであり、その手段には大衆化は含まれません。

みなさんは、ビジネスプロセスプラットフォームのデプロイ費用を単純化し、削減するために「サービスとしてのBPM」を検討しているのだろうか。現在利用可能になっている、よりデータ中心的なSaaS製品を補完するものとして「サービスとしてのBPM」をとらえるのだろうか。Web 2.0テクノロジーはBPMの成長に貢献するだろうか。

 

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/10/bpm-as-a-service

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