GAE開発の落とし穴
Googleのクラウド環境をつかったGoogle App Engineによる開発するにあたり、初めての試みで苦悩する開発者達の経験をもとに、各開発フェーズにあわせて問題点やどう解決したかをご紹介します
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作者 Abel Avram , 翻訳者 金森 諭 投稿日 2009年6月4日
先日Google Waveプラットフォームが発表された。WaveはHTML 5の起爆剤になろうとしている。またSilverlightを含む主要なRIAに影響を与えると考える人もいる。一方で、RIAよりもMicrosoftのSharePointやExchangeと競合すると考える人もいる。続々と意見が上がっている状態だ。
HTML 5の仕様には長い間待ち望まれた諸機能が盛り込まれていて、それによってRIAの分野、特にFlash、Silverlight、Java FXにHTML 5が食い込むことになるだろう。そもそもHTMLではデスクトップのようなユーザエクスペリエンスがほとんど実現できなかったことからRIAが生まれたのだ。しかしこれは変わりつつある。HTML 5はまだ標準化されていないが、その基本要素はすでにFirefox、Chrome、Safari、Operaに取り込まれている。MicrosoftもHTML 5をサポートすることを表明している。
HTML 5で導入される新機能、W3CおよびWHATWG(Apple、Mozilla、Operaによって設立された作業グループ)から提案されているウェブAPIには、Canvas、Video、Geolocation、Web Worker(マルチスレッドやバックグランドでJavaScriptを処理するためのAPI)ようなものがある。対応するバージョンのブラウザでこれらを試すことができるページもすでにある。HTML 5がどのように進展するか、どれだけ採用率が伸びるか、主要ブラウザの企業の間で必然的な合意に達するのかを予測するのは難しい。仕様の標準化だけでも何年もかかっている。しかしとのかく状況は変わろうとしている。そしてGoogleはHTML 5を利用するWaveを強く推している。Google I/Oカンファレンスで、Googleの技術担当バイスプレシデントVic Gundotra氏は「GoogleはHTML 5に賭けている」と述べた。氏はCanvas、Video、Geolocation、Web workersを使ったデモおこなってみせた。そしてWavesでもHTML 5の機能が実演された。
Gartner社のアナリストであるNick Gall氏はWaveのRIAに与えうる影響についてこう評している。
WaveクライアントはHTML 5のコンセプトを実証する(あるいはパイロットプロジェクトの)代表例です。もしWaveクライアントがキラーアプリとなれば、他のRIAに(マイナスの)大きな影響を与えるでしょう。
この点について掘り下げているのがZohoのCEOであるSridhar Vembu氏だ。氏はMicrosoft Silverlight vs Google Wave : Why Karma Matters(カルマが問題になるわけ)と題したブログ記事でHTML 5とWaveをRIAとSilverlightに比している。氏はSilverlightを優れた技術だと賞賛する一方、WaveがSilverlightにマイナスの影響を与えるのはMicrosoftの悪しき業の結果だと述べている。「Microsoftはこの業界において非常に多くの悪業を成してきました。私たちのような企業でMicrosoftを信じるところがあるとは思えません」。詰まるところ、これはオープンさに帰するものだ。
Googleはどうでしょうか。今日ウェブのスタンダードを牽引しているのはGoogleです。たとえGoogleがZohoの一番の競合相手だとしても、私たちZohoのメンバーがGoogleに足並みをそろえるのはこのためです。私たちはオープンなウェブを信じ、私たちすべてに大きな可能性があることを信じます。Googleは自らの立場を乱用することはありえるか?たぶん、Googleはカルマを理解しているに違いありません。
SilverlightのプログラムマネージャであるTim Heuer氏はSridhar Vembu氏の意見をはねつけている。
Sridharはこのブログ記事のタイトルを変えるべきです。これでは誤解を招きますし、彼はこのタイトルの示すことについて説明していません。彼が説明しているのはWaveのような新生チャレンジャとMicrosoftの新しい物事の対決を見て世間がわめいていることについてです。(中略)彼はSilverlightを何かに例えようとしましたが、それはうまくいってないと思います。総じていえば、彼はMicrosoftに対するFUD(消費者の不安を煽って競合製品を購入しないようにするマーケティング戦略)を投げつけているだけです。
氏はMicrosoftのオープンさの擁護もしている。
私が面白いと思ったのは、Googleが賞賛される理由になっている「オープン」というバズワードです。Google Wave Federation Protocolはどうでしょう?Googleが作りあげて、それを仕様書に表記したもの(そして.orgドメインに置いたもの)がオープンだというのでしょうか?もしそれがオープンの定義であるなら、MicrosoftがXAMLについてこき下ろされる理由はありません。XAML以外の仕様をMicrosoftが隠しているでしょうか?C#はどうでしょう?これもECMA標準なんですよ?ダブルスタンダードはあります。私はGoogleやMicrosoftのような組織がそれを続けるべきではないとは言いません。その逆です。しかし奇妙なのは、既存のスタンダードでは実現できない仕様要求を満たすためのプロトコルが賞賛されることです。一方の組織が同じことをして過去に中傷されたのですから。おかしなことです。
氏はWaveをSilverlight/RIAの本当の競合になるとは見てない。
ではWaveはRIAプラットフォームにとって驚異となるでしょうか?私には分かりません。そもそもWaveはRIAプラットフォームなのでしょうか?FlashやSilverlightあるいはJava FXを追いやるだろうと言っているWaveに関する意見は、まだどれも事実無根だと思います。対して、どのRIAプラットフォームも現実性を持っています。もしかして話の対象になっているのはHTML 5でしょうか?それならば、HTML 5をRIAとの比較するためにその主な特徴を並べてみるといいでしょう。私が言えるのは、HTML 5はまだドラフトの段階であるということです。ディベロッパとして(そしてユーザとして)の私にとっては、標準として承認されてから各ブラウザがそれをサポートするかを決めるのが筋ですし(すでにそうしているブラウザがあるのは分かっています)、新しいブラウザを人々が使わないといけない、ということ以上のことが考えられないといけないと思います。標準化作業が遅々として進まないことから、RIAプラットフォームの方が商用ベンダがRIAフレームワークを作る柔軟性を持つようになるのは間違いありません。
この記事のコメントで、Sean氏が「(Waveは)Exchange + IM + SharePointと連携するOneNote + Outlookの方とより競合するものです」とWaveに別の競合があることを述べている。
そしてこの意見も紹介しておこう。Google MapsとWaveで有名になったRasmussen兄弟の一人であるLars Rasmussen氏は、Googleがコードをオープンソースにすることを明らかにしている。
コードをオープンソースにしたいと私たちが考える一番の理由は、このプロトコルを採用してもらいたいからです。Waveシステムは単純なものではありません。私たちが最初のバージョンを作りあげるのに2年半かかりました。ですので、みなさんがコードを手に入れて見てみて、使い始めることができる方が、プロトコルの採用もずっと早く進むと思うのです。
これは「Google WaveはRIAやSilverlightにマイナスの影響を与えることになるか」について読者のみなさんが判断を下す良い材料になるのではないだろうか。
Waveアーキテクチャについては、「Google Wave アーキテクチャ」の記事を読んでいただきたい。
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