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Googleが新しいフリーなオペレーティングシステム、Google Chrome OSでMicrosoftに狙いを定める

作者 Abel Avram , 翻訳者 南 伸二 投稿日 2009年7月12日

セクション
運用/インフラ,
デベロップメント,
設計/アーキテクチャ
トピック
Architecture ,
マネジメント ,
オープンソース ,
OS
タグ
Google

原文(投稿日:2009/7/8)へのリンク

GoogleはGoogle Chrome OSと呼ばれる新しいオペレーティングシステムの開発を行っていることを発表した。Linuxカーネルをベースにして新しいウィンドウシステムを持つこの新しいOSは、まずはネットブックをターゲットとし、オープンソースかつフリーになる予定だ。

検索分野においてMicrosoftより大きく優位に立ち、Androidでモバイル市場に参入した後、GoogleはMicrosoftのビジネスのど真ん中、オペレーティングシステムの市場に参入しようとしている。Googleは彼らが持つヴィジョンに従っている。それは、すべてのデータやアプリケーションがクラウドサーバー上にある完全なオンラインの世界、そして、ユーザがそのすべてにアクセスするのためにブラウザさえあればよい、というものだ。GoogleはChromeというブラウザを持つが、彼らはMicrosoftがいつか追いつき、究極的には最も支配的なOSを制御していることによって彼らを置き去りにするかもしれないと恐れ、オペレーティングシステムを欲しがっている。

彼らは実際には新しく完全なOSをつくり直そうとはせずに、Linuxカーネルを採用し、その上に新しく最小限のウィンドウシステムを構築する。その上で動く主要かつおそらく唯一のアプリケーションはブラウザ、Chromeであろう。それ以外のアプリケーションはオンライン上にあり、ブラウザからアクセスする。この考えは、Chromeに他の誰からの制御されないサポートを与えるものであり、また、実質的にNetscapeがそのブラウザでデスクトップを覆い、Windowsを意味を持たないものにしようとした90年代に起こった戦争の再現である。

Googleは今年の後半にChrome OSのソースコードをオープンソース化する予定であり、そのときにコミュニティがGoogleの取り組みに参加するよう呼びかけている。また、彼らは2010年の後半までにネットブックを製造するようにいくつかのメーカーと交渉している。しかしながら、彼らはネットブックだけでとどまろうとはしていない。彼らはそのOSをラップトップやデスクトップに持ち込みたがっている。Androidもネットブック上で動くが、それら2つの製品は実際にはお互いを補完するものとなり、Androidはモバイルデバイスをターゲットにしている、と彼らは話している。Chrome OSはx86およびARMプロセッサ上で動くようになる。

開発者はこれまでどおり最適なWebプラットフォームを利用して作業することができるだろう。単にデスクトップをターゲットにせずに、これまで既にやっているようにオンラインアプリケーションをつくればいいのだ。

Googleは新しいOSを構築しようとしている理由を以下のように話している。

速さ、簡潔さ、そして、セキュリティ… 私たちは、高速かつ軽量で、数秒のうちに立ち上がってWeb上に到達できるようなOSを設計しています。ユーザインターフェースは最小限で邪魔にならないものであり、ユーザはほとんどのことをWeb上で体験します。そして、私たちがGoogle Chromeブラウザで行ったように、基本に戻って、OSの基礎となるセキュリティアーキテクチャを再設計することで、ユーザがウイルスやマルウェアに対処したり、セキュリティアップデートを適用したりする必要がなくなるのです。それはうまくいくはずです。

Googleは明らかにMicrosoftに狙いを定めて、次のように話している。

みなさんは、即座に、コンピュータが起動しブラウザが立ち上がるのを待つのに無駄な時間をついやすことなく、Eメールを受け取りたいと思っています。同様に、コンピュータが最初に購入したときと同じくらい高速にいつも動いて欲しいと願っています。そして、自分のデータがどこにいてもアクセス可能であり、コンピュータを紛失したり、ファイルのバックアップを忘れたりすることを心配しなくて済むようになって欲しいと思っています。さらにもっと重要なことは、新しいハードウェア部品を使うためにコンピュータの設定に何時間も費やしたいとは思わないし、定期的なソフトウェアアップデートを気にかける必要がないようにしたいのです。

Googleがこのことを実現しようとして共同で作業を行っている会社としては、Acer、Adobe、ASUS、Freescale、Hewlett-Packard、Lenovo、Qualcomm、Texas Instruments、東芝などが挙げられている。このリストの中で最も興味深い名前はソフトウェア企業であるAdobeである。このことはAdobe AIRが新しいOS上ですぐれたサポートを得られ、おそらくChromeブラウザ内でFlashのサポートが続くであろうことを示唆する。Googleが現在Chrome 2.0でサポートされているSilverlightについてどう扱うかを見るのは興味深いことである。

歴史の新しい1ページが始まった。その結果がどのようなものになるのか、それを今話すのは難しい。Googleはきっと市場のいくらかを動かすだろうが、Microsoftももちろん反撃してくるだろう。その反応を見守る必要がある。彼らの最初の動きはずっとセキュアなブラウザ、コードネームGazelleとして行われている研究によって暗示されている。そして、Googleの成功への道はそれほどまっすぐではない。オンラインアプリケーションはデスクトップアプリケーションほどには成熟していないし、高速でもない。いまだネットワークの課題も残ったままだ。非常に多くの人がデスクトップアプリケーションを利用しており、そのことが近いうちにどこかで変化するということはないだろう。しかし、私たちは変化の速い世界に生きているのだ。

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