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総まとめ:Javaの将来的な後継者としての Scala

作者 Dionysios G. Synodinos , 翻訳者 吉田 英人 投稿日 2009年7月14日

セクション
デベロップメント,
プロセス/プラクティス
トピック
言語 ,
変化 ,
Ruby ,
Java
タグ
JVM ,
Groovy ,
Scala ,
JRuby

原文(投稿日:2009/7/9)へのリンク

Scalaが最近,将来のJava 後継者の有力候補として注目を集めている。Java の創作者である James Gosling 氏やJRuby の主要開発者である Charles Nutter氏に続いて,Groovy の創作者であるJames Strachan氏もScalaへの賛意を表明している

氏はJava の好ましくない点について,次のように語っている。

Javaはとんでもなく複雑な言語です(仕様書は600ページもありますし,Javaのgenerics を本当に理解できている人はいるのでしょうか?)。オートボクシング(に隠されたNullPointerException),基本型,コレクションではない時代遅れの配列,文字列/テキスト/バッファ/コレクション/配列に対するポリモーフィズムの全般的欠如,データ構造体やbean プロパティを扱うときのこの上なく冗長な構文,など。しかもいまだに(JDK7でさえも)closureが使えないので,新しいカスタムAPIを持ったフレームワークを利用しないことには,くだらない try/catch/finally でいっぱいになってしまいます。まだあります。Javaには型推論も用意されているというのに,プログラム入力の省略化や可読性向上にそれを役立てることさえさせてくれないのです。

Java7 がいまだにないことが,この問題をさらに急を要するものにしています(Snorcle(訳注:Sun+Oracle,Oracle による Sun買収を表す造語)以降,このことが持つ意味はさらに増しているようです。それにしてもjavac は, jdkc で置き換えることになるのでしょうか?:) 。私は javac がある種の限界に達してしまったのではないかと考えています。closureがその単純化や進歩に役立つとはととても思えません。

氏はScalaに非常な感銘を受けているようで,もしScalaが先にあったなら,そもそもGroovyを作ることはなかっただろう,とまで言っている。

正直に言って,もし2003年の時点でMartin Odersky氏,Lex Spoon 氏,Bill Venners 氏による本Programming in Scalaのことを誰かが教えてくれていたなら,私がGroovy を作ることはなかっただろうと思っています。

もちろん Scala にも,氏の“気に入らない”部分はある。

どんな言語にでも,引き付けられる部分としっくりこない部分があるものです。Scala に対する最初の頃の印象はたぶん,少しばかり記号:-を多く使おうとし過ぎているのではないか,といったようなものでしょう。しかしこのような記号すべてを無理に使う必要はありません。希望するならば,フェンスのJava的OOの側に張り付いていてもいいのです。それでも長期的には,識別子などとの衝突を避けるためにも,'特別な要素'には記号を使用した方がよいと思います。

私はネストしたimport定義の大ファンという訳ではありませんが,'グローバル'なインポートを相対インポートと区別するために _root_.java.util.List を使っています。また私は子プレフィックスを好んで使用します。例えば com.acme.cheese.model.Foo をインポートしていて,さらに model.impl.FooImpl をインポートする場合には,相対プレフィックスを明示的に指定するようにしています。つまり,import _.impl.FooImpl と指定する訳です。こうすることで定義がいくらか簡単になり,(import java.util._ といった定義をするような)粗雑さの排除と物事の簡略化,というScala の方向性にもよくマッチします。

いずれにしても,氏のScalaに対する全般的な意見は Java に対するものよりはるかによいものだ。

それでもJavaのとんでもない欠陥の山と比較するなら,Scalaのこのような欠点も,その美しさ,シンプルさ,パワーに比べれば些細なものです。

Adam Bien 氏が自身のブログで書いているように,Javaの父である James Gosling 氏さえもScalaには好意的であるようだ。

コミュニティ・コーナー(java.net ブース)でのJames Gosling氏とのミーティングで,参加者の一人が面白い質問をしました。”JVM上で*今*,使ってみたいと思うJava以外のプログラム言語は何ですか?”その回答は驚くほど即座かつ明確なものでしたーScala

JRuby の主要開発者である Charles Nutter 氏は,最も有力な Java 後継候補は Groovy や JRuby よりも Scala である,という意見だ。

ここではっきり述べたいのは,現時点ではScalaがJavaの王位継承者候補であるということです。JVM上の他の言語には"Javaの後継者"に値する能力のあるものはなく,Scalaの勢いに今や疑問の余地はありません。Scalaは動的言語ではないのですが,一般的な動的言語の持つ特徴の多くを備えており,豊富で柔軟性のある型システムを持ちながらも,簡素で簡潔なシンタックスを持ち,関数型とオブジェクトという2つのパラダイムの結合をも備えています。Scalaの弱点と言われている"複雑すぎる"あるいは"機能が多すぎる"といった点についても,コーディング標準の作成,より堅牢なエディタやツールの開発,Scalaを最高に活用するための複数言語併用法に関する教育改善,などによって克服されることでしょう。ScalaはJVMにおける静的型言語の復活であり,JRubyと同じように,Javaが到達し得なかった方法でJVMプラットフォームの能力を拡張し始めているのです。

Scalaは今年のJavaOneにおける主要なテーマのひとつであり,いくつかの関連セッションに加えて,メインコンファレンス最終日の後にはオープンスペースでのコンファレンスが開催されるほどであった。

Scalaが近い将来Javaに取って代わる最高の後継者候補なのか,それともJavaこそ最後の大型言語(Last Big Language:LBL)なのか。あなたの考えはどうだろう?

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