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IIBAがBusiness Analysis Body of Knowledgeのアジャイル拡張を発表

原文(投稿日:2010/08/10)へのリンク

International Institute for Business Analysis(IIBA(tm))の専門性教育部門でバイスプレジデントを務めるKevin Brennan氏は、8月10日、アジャイルカンファレンス2010で、Business Analysis Body of Knowledge(BABOK(tm))のアジャイル拡張のドラフト版を発表した。

このドラフト発表の目的は、アジャイルプロジェクトでのさまざまなビジネス分析手法の適用可能性や利用についてのフィードバックをアジャイルビジネス分析コミュニティから得ることだ。

IIBA(tm)ビジネス分析の専門家の団体で、世界の100近い支部から14000人を超える会員が参加している。カナダで2003年に設立されたIIBA(tm)は、ビジネス分析の基本的な実践を定義し、認定制度を提供する。また、ビジネス分析の能力を定義し、ビジネス分析の実践者が知識や経験などを共有するためのコミュニティを提供する。

BABOK(tm)が定義するのは、ビジネス分析の知識領域とビジネス分析で一般的に使われる手法だ。 現在のBABOK(tm)はアジャイルプロジェクトで一般的に利用する実践をいくつか含んでいる。しかし、これはアジャイルにとって模範的な分析手法ではなく、むしろ"ウォーターフォール"的な手法が推奨されているように解釈されることもある。多くのビジネス分析者はアジャイル手法の吸収を継続して行うことで、アジャイルプロジェクトの役割の変化の仕方や、小さな反復を繰り返しながらジャストインタイムの要求に応えるソフトウエア開発の環境にどのようにビジネス分析を適用するかについて理解しようと努力している。

IIBA(tm)はこのような問題を認識し、2009年にBABOK(tm)のアジャイル拡張の資料を準備する作業を行うボランティアグループを組織した。この拡張の目的は、アジャイルチームで分析を担当している人に利用可能なツールと手法や、チームやプロジェクト、組織に対して最高の価値を与えるにはいつ、どのように分析技術を適用すればいいのかについての便利なガイドラインを提供することだ。

また、IIBA(tm)はリスクをもうひとつ認識している。それは、"アジャイルしている"ということが実際の文化やガバナンスの変化を伴わず、アジャイルの原則を適用せずにただ既存の実践を破棄するだけの組織が孕んでいる"薄い"または"偽の"アジャイル実装の可能性だ。BABOK(tm)のアジャイル拡張はこのような組織にアジャイルの優れた実践の知識を提供し、薄いアジャイルの実装に挑戦できるようにする。

2009年末IIBA(tm)は会員に対して、この拡張の開発に貢献するアジャイルプロジェクトの経験があるボランティアを募った。これと同時期に、Chris Matts氏とその他がAgile BA Requirements というYahooグループを作成した。目的は分析者のコミュニティとアジャイルプロジェクトでの分析技術と分析手法の使い方を結びつけるための場所を提供することだ。それ以来、このYahooグループはこの拡張の入力となるアイディアの源泉となり、またこのようなアイディアの初期のレビューの場ともなった。

David Morris氏が率いたIIBA(tm)のチームがこの拡張のドラフトの公開を準備した。これはthIIBAのウェブサイトでダウンロードできる。彼らはコミュニティからフィードバックやコメントを求めている。このドラフトをアジャイルプロジェクトでのビジネス分析で利用できる高価値で便利なものにするためだ。

アジャイル2010の8月12日のオープンスペースセッションで、この拡張を作成しているチームは彼らの作業の入力になり、アジャイルプロジェクトとも関連のあるさまざまな実践を探す予定だ。

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