リリースされたばかりの WP SDK 7.1 Beta2 を使って Mango を端末にインストール可能にする,アーリーアクセス・プログラムが開始された。
5月に発表された Windows Phone (WP) 7 モバイル OS の Mango アップデートは一般向け公開されていないが,開発者はこれをダウンロードして,アンロックした WP7 端末を更新することができる。そのためには開発者あるいは所属する企業が App Hub のアカウントを取得して,Window Phone SDK 7.1 Beta 2 (以前は WP Developer Tool と呼ばれていた) をインストールしておくことが必要だ。Microsoft はこの Mango アーリーアクセスプログラムを急いでいたらしく,すべてが用意されていたこれまでのプログラムとは違って いくつか制限 がある。アップデートできる端末が開発者ひとりに付き1台であること,動作対象が23カ国に限られていることなどだ。これは Mango にアップグレードすることによって,端末が使用できなくなる可能性があるためだ。これらの国々に関しては Microsoft が,配布するインフラストラクチャが完全に動作するようになった時点で端末の不具合を修正すると約束している。
Mango には注目に値する機能が多数ある。以前の記事でも紹介したように,ハードウェアアクセラレーションを備えたモバイル IE,マルチタスキング,コミュニケーション機能の統合,Silverlight 4 と XNA のサポート,センサの追加,VB.NET サポートなどだ。
WP SDK Beta 2 には新ツールも付属している。Isolated Storage Explorer とプロファイラ,そして改良版のエミュレータだ。こちらの MSDN のページ に,WP SDK に含まれる全ツールと機能に関する概説がある。
Microsoft は今週,Advertising SDK for Windows Phone の新バージョンもリリースした。これは Microsoft Advertising Exchange for Mobile の配信する広告を扱う Silverlight および XNA のコントロールを提供するツールで,開発者の WP7 アプリケーションを収益化するのに役立つ。
Windows Phone Marketplace にアプリケーションを登録するためには,年会費 $99 の App Hub アカウントが必要だ。最低限の品質を確保するため,アプリケーションには公開前の認証プロセスがあり,アプリケーションが信頼できるものか,リソースを効率的に使用しているか,端末の機能を阻害していないか,悪意のあるソフトウェアが混入していないか,などが確認される。