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Agile Testing Days

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原文(投稿日:2014/11/12)へのリンク

アジャイルに関わりを持つテストのプロフェッショナルを対象に,毎年行われるAgile Testing Daysカンファレンスが今週,ドイツのポツダムで開催される。第6回となる今回は,チュートリアルと3日間のセッションに加えて,日曜日にもプレイベントが予定されている。

初日の基調講演は,"Agile Testing: A Practical Guide for Testers and Agile Teams" (Addison-Wesley, 2009年)の著者であるLisa CrispinJanet Gregoryの両氏,アジャイル製品管理とスクラムの専門家であるRoman Pichler氏,Falling Blossomsで製品開発マネージャを務める Bob Marshall氏らによって行われる。

テスト戦略: ユーザが望む製品を開発する

Roman Pichler氏の基調講演 "Strategy testing: building a product users want" では,戦略と詳細というビジョンから,製品設計のステップに焦点を当てていた。ビジョンはアイデア以上のもので,重要なステップだ。その理由は,Steve Jobs氏の言葉を借りるならば,

本当に関心のある,エキサイティングなものに取り組んでいる場合には,プッシュされる必要などありません。ビジョンがあなたをプッシュしてくれます。

ある製品が価値を創造できるかどうか知るために,氏は次のように推奨する。

  • 明確で狭いセグメントを選択する
  • 達成する価値のある要望を見付ける
  • 群衆から一歩踏み出す
  • 明確な優先度を付けた目標を持つ
  • 製品戦略に役立つツールを使用する

その上で戦略は,継続的なプロセスでテストされる必要がある。

  1. 最大のリスクを選択する
  2. そのリスクに対処する方法を決定する
  3. データを収集する
  4. 結果を分析し,変更を行う
  5. 1に戻る

リスクには,データと失敗予想を持って対処する必要がある。失敗はゲームの一部であり,それを許容する環境が必要だからだ。

氏のアドバイスを要約すると,次のようになる。

  • エキサイティングで有意義だと思う製品に取り組むこと。
  • クールな機能を開発するのではなく,人々の役に立つ性銀を開発すること。
  • 誰も望まない,あるいは使わない製品のために働くには,人生は短過ぎる。

反物質の原則

"フローチェーン先生" ことBob Marshall氏の特別基調講演では,個人的なつながりとアジャイル方法論,パーソナルかんばん,X理論とY理論,非暴力的コミュニケーションなどについての話があった。

パーソナルかんばんとは,かんばん方式を個人が自分の仕事を整理するためのもので,単純な2つのルールを使用する。

  • 作業を可視化する
  • WIP(Work In Progress,仕掛)を制限する

X理論とY理論は人のモチベーションに関する理論である。1960年代にMIT Sloan Schoolで,Douglas McGregor氏によって作り出され,開発された。X理論では,社員は本質的に怠惰で仕事を嫌うものであるため,密接な監視とコントロールが必要である,と想定される。Y理論では,社員は野心的で自発的であり,自己管理が可能な存在であると仮定する。人はよい仕事をしようとするものであり,マネジメントに必要なのは,彼らがそれを行うことを妨げる障害を取り除くことだ。Y理論によれば,よりよい仕事は強制するものではなく,説得すべきものだ。誰かに"解雇の改善"を言っても結果は得られない。彼らが進んでそれを受け入れるような理由とともに説得することが必要なのだ。

非暴力的コミュニケーションとは,Marshall Rosenberg氏によって開発された,1960年代に始まるコミュニケーションプロセスである。 自己共感,共感,正直な自己表現という3つの側面に注目す非暴力的コミュニケーションには,4つのコンポーネントないしステップがある。

  1. 目標観察: 事実。
  2. フィーリング: 事実に対する感想。
  3. ニーズ: フィーリングをベースとして,ニーズを解釈する。例 - 私が悲しいのは,人々が自由である社会に住むことが必要だからだ。
  4. 要求: 上記のポイントに基づいて決定を下す。

他への思いやりの繋がりを改善するようにデザインされている非暴力的コミュニケーションは,紛争組織における組織会議や平和プログラムなど,多様な状況において適用されている。

Agile Testing Daysは木曜日まで,さらに基調講演とセッションが続く予定だ。

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