DotNetNukeは、Windows Serverで動作するCMS(Contents Management System)である。
この記事ではWeb Platform Installer を利用して人気CMS「DotNetNuke」と無償Web開発環境「WebMatrix」のインストールする方法を紹介する。
DotNetNukeとは
DotNetNukeは、.NET環境(ASP.NETとC#)によって構築されているオープンソースCMSだ。世界で、700万回ダウンロードされ、70万余りのサイトが構築されている。さらに、100万のコミュニティメンバーに支えられ、1万のデザインとモジュールも提供されている。
図1 DotNetNukeで構築されたサイト
DotNetNukeは3つのエディションで提供されている。基本機能を兼ね備えた無償の「(1)コミュニティエディション」、キャッシュ機能、EC機能、承認機能、モバイル機能が備わった「(2)プロフェッショナルエディション」、サポートが充実してSharePoint統合が可能な「(3)エンタープライズパッケージ」である。
DotNetNukeの特長
DotNetNukeを利用すれば、HTMLファイルの作成やFTPツールでのアップロードを行わなくても、Web画面での操作だけでWebサイトを管理できる。掲示板、ブログ、動画表示、ダウンロード管理、メンバー管理といったWebサイトに必要な機能を標準で備えている。これらはモジュールと呼ばれ、魅力的なビジネスサイト、コミュニティサイトを簡単に作ることができる。もし、標準で備わっていない機能を追加したければ、DotNetNuke Storeで、新しいモジュールを購入できる。
DotNetNukeのインストール
インストール用のプログラムはDotNetNukeのサイトまたはCodePlexから入手できる。ここでは、最も簡単なWeb Platform Installer(WebPI)を利用した導入方法を紹介する。まず、Web Platform Installerをマイクロソフトのサイトから入手し起動する。
図2 Web Platform Installerの画面
Web Platform Installerを起動し、アプリケーションタブのCMSを選択すると、「DotNetNuke Community Edition」が表示される。追加ボタンをクリックして、「インストール」を選択する。これによって以下のような項目がインストールされる。
- DotNetNuke Community Edtion
- WebMatrix
- SQL Server Compact
- Web Deployment
- IIS Expres
Web Platform Installerは、対象パッケージが依存するアイテムも同時にインストールする。そのため、DotNetNukeと同時にMicrosoftの無償統合開発環境のWebMatrix、開発用WebサーバーのIIS Express、データベース(SQL Server Compact)もインストールされる。これにより、簡単にWebアプリケーション開発を始めることができる。
WebMatrixとは
ここで注目したいアプリケーションがWebMatrixだ。WebMatrixは、HTMLや動的なサイトを簡単に構築できる無償の開発環境だ。WindowsXP/Vista/Windows7で、Webサイトの開発を始めることができる。HTML編集、プログラミング、データベース操作もこの統合環境から操作できる。
図3 WebMatixのスクリーンショット(HTMLの補完入力もできる)
PHPの開発もできるので、WordPressのカスタマイズ環境としても利用できる。WebMatrixの詳細については、無料電子書籍が公開されているので、ダウンロードすると良いだろう。
次回は、DotNetNukeのセットアップ方法を紹介する。