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WSO2,Carbon Studio をリリース

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原文(投稿日:2010/11/02)へのリンク

8月に設立5年目を迎えた WSO2は先月,同社のミドルウェアプラットフォーム用の包括的開発環境 Carbon Studio をリリースした。サービスやメディエーションフロー,Google ガジェットの開発,テスト,デプロイといった作業を簡略化するためのツールである。同社のミドルウェアプラットフォームは,すべて Apache ライセンスによる 100% オープンソースとして開発されている。昨年には OSGi のアドバンテージを活かすための大幅なリファクタリング がミドルウェアに対して行われ,その成果として8月に クラウドベースの実装である Stratos が発表されている。

Carbon Application (CApps) は Web サービス,マッシュアップ,データサービス,ESB (Enterprise System Bus) コンフィギュレーション,ビジネスプロセス,ルールなどで構成されている。完成した CApps は単一の Carbon アーカイブ (.car) として同社の Carbon ベースのサービス,あるいは Stratos ベースのクラウドに対してデプロイが可能である。Carbon アーカイブには CApp の構成要素( .war,.aar など) が格納されている。

C-App アーティファクトはそれ自体でデプロイ可能である他,名称やバージョン,依存性セット,サービスロールなどが設定されています。

要素間の結合と全体構成を生成,編集する作業は ESB エディタによって行う。また UI の面ではエディタが HTML/JSP ベース の UI 開発をサポートする。作成された UI は,Gadget サーバへのデプロイを必要とする任意の Carbon サーバ および Google ガジェットの一部としてデプロイ可能である。Carbon Studio はさらに Carbon サーバレジストリの管理もサポートする。このレジストリには,サーバにホストされているコレクションやリソース,およびそのメタデータが登録されている。Carbon Studio には他にもデータサービスのエディタ,統合 Eclipse BPEL エディタ,OpenSocial 開発ツールが含まれている。Saminda Wijeratne,Chathuri Wimalasena 両氏が Carbon Studio を紹介する ウェビナ (Webinar - Web 上で実施されるセミナ) を提供している。

InfoQ は WSO2 の CTO である Paul Fremantle 氏に短いインタビューを行い,複合型サービスベースアプリケーションの現在の状況について聞いた。

InfoQ: SOA と複合型アプリケーションに関するコンセプトが現れてから10年近くを経て,ようやく業界がそれに追いついてきたようです。現在では何万ものサービスが提供され,新たなアプリケーションが日々それらを消費しています。このような成功の主な理由は何でしょう?

Paul: 主要なものとしては2つあります。ひとつは SOAP,XML,JSON,REST を通じて相互運用性が確立されたこと,もうひとつはツールやライブラリ,サーバ,クラウドといったものによって複合アプリケーションの開発が容易になったことです。

InfoQ: 現在の複合アプリケーションにおけるアイデンティティ管理と OAuth など標準の役割についてどのように見ていますか?

Paul: 古いタイプの複合アプリケーションはアイデンティティ管理を行わないか,あるいは固定されたアイデンティティを前提としたものでした。複数の組織に分散する複合アプリケーションを今後実現する上では,エンドツーエンドの認証と承認を行うための機能が重要になります。

InfoQ: マッシュアップやデータサービスはまだ最初の段階にあるのでしょうか,あるいはよりプロセス駆動やイベント駆動のサービスといったような,次の波がすでに始まっているとお考えですか?

Paul: 波の動きはあると思います。しかし私は,プロセスの構築をもっと簡単にする必要がある,と考えています。例えば BPEL/BPMN はビジネスアナリストにとっては役立つものですが,開発者に対しては違ったアプローチが必要でしょう。

複合アプリケーションは IT においても,消費者指向アプリケーションにおいてもプログラミングモデルの業界標準になりつつある。技術,ツール,そしてプラットフォームはすでに十分だろうか,不足している部分はないのだろうか?あなたの見解はどうだろう?

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