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H.264に関するアップデート

| 作者: Alex Blewitt フォローする 4 人のフォロワー , 翻訳者 南 伸二 フォローする 0 人のフォロワー 投稿日 2011年2月20日. 推定読書時間: 4 分 |

原文(投稿日:2011/02/12)へのリンク

Google ChromeがHTMLの video タグでのH264サポートを打ち切ってから、MicrosoftはWindows版ChromeのみにではあるがH264サポートを追加し直すプラグインの提供に乗り出した。Microsoftは以前よりFirefoxのサポートを提供してきたが、ブラウザ検出に利用されているJavaScriptコードによってサイトがそのブラウザエージェントに対するH.264の提供を拒否するという結果になるかもしれないことには注意が必要である。MicrosoftはWindowsに対するH.264ライセンスに対する支払いを行っているので、そのオペレーティングシステムでの技術の仕様は完全にライセンスされていることになる。

H.264の影の部分が、特許に覆われていることとH.264の特許プールを保持する団体MPEG-LAへのライセンス使用料であると考える人は多いが、WebMには特許の影響がないという保証はない。GoogleはOn2の買収の結果多くの特許を保持していて、その特許については利用する際には特許の使用を認めるものの訴訟を起こさない条項がある。

MPEG-LAはH.264と同様の特許プールを開始するかもしれないと以前に示唆していたが、とうとうVP8特許プールに関する特許の募集を発表した。Google以外に主要な特許保持者がいないなら、Googleがその特許にサインするとは考えにくい。もしGoogleがサインするなら、ライセンスや特許問題をもとにそのサポートしないことを選択するブラウザに対してH.264に対するものと同じ反対が間違いなく当てはまることになる。Googleは精査に耐えられることに相変わらず確信を持っているが、何が起こるのか見届ける必要があるだろう。

コンテンツ、ハードウェア、ソフトウェア

コンピュータブラウザのソフトウェアの側面にのみ焦点を当てたビデオコーデックの未来に関する分析の多くには欠けていることがある。コンピュータソフトウェアは容易にアップグレードすることができ、ユーザは競合のソフトウェアプラットフォームの間で選択が可能だ。Webサイトがうまく動作しないなら、異なるブラウザ(または異なるWebサイト)を試してみることができる。

それよりむしろ重要な課題はコンテンツ作成者や提供者の問題である。ある特定のブラウザがあるコーデックをネイティブにサポートするかどうかは、消費されるコンテンツの総量やだれがそのコンテンツを作成したかほどには問題にならない。YouTubeVimeoのようなコミュニティ動画サイトは大量のデータを生成している(YouTubeでは毎分35時間の動画がアップロードされている)けれども、商用コンテンツの大部分はいまだにメディア企業によって提供されていて、揺るぎないH.264パイプラインによって作られている。GoogleはすべてのYouTubeビデオをWebM変換可能にする力は持っているが、SafariやIE9ブラウザのHTML5サポートがまだ必要である。WebMコンテンツはOpera、Firefox、Chromeブラウザに対してのみ対応している。

コンテンツを作成するたいていの商用サイトはコンピュータブラウザ市場に関係なく主要ビデオフォーマットとしてH.264のサポートを続けている。作成工程のパイプラインはビデオ編集、連結、切り取り、後処理など多くを含む。そして、そのソフトウェアツールは標準化されたフォーマットの上ですべて動く。このパイプラインのすべてはH.264をサポートしている。そして、既存のOperaやFirefoxブラウザのサポートのために、動画はH.264をデコード可能なFlashラッパーで配信されている(Windowsプラットフォーム以外ではパフォーマンスが落ちるけれども)。

コンテンツのパイプラインはWebMに対する十分なハードウェアサポートが行われるまでは変化することはないだろう。テレビ、携帯電話、セットトップボックスなどのようなハードウェア機器も変わらない。Googleはこのことを把握していて、WebMプロジェクトではWebMストリームをデコードするためのリファレンスハードウェアデザインを開発した。WebMのハードウェアサポートを統合した最初の商用チップは今年第1四半期には利用可能になると期待されていて、RockchipのデモタブレットはフルHD解像度でWebMをデコードする。

ハードウェアサポートは数々の理由により重要である。まず最初に、ソフトウェアでの動画デコードはハードウェアでのデコードよりもずっと電力の必要な処理であり、電力はハンドヘルドデバイスでは重要である。2番目に、ハードウェアは少しずつゆっくり変化する傾向があり、テレビやセットトップボックスがファームウェアを更新して新しいバージョンを導入することは稀である。このようにハードウェア機器のインストールベースを新しいハードウェア実装をサポートして乗り越えるには抵抗となる惰性がある。携帯電話は2年のライフスパンがあるが、テレビやセットトップボックスは4、5年周期であろう。その結果、WebMのハードウェアデコードのサポートが大きく広がるには5年ほどかかるだろうが、今すぐにでもほとんどのシステムのソフトウェアでほぼ完全にサポートされる。

Nokia

Microsoftによるノキアの買収提携はモバイル業界でのバランスをひっくり返すかもしれない。Androidは依然WebMにコミットしており、iOSはH.264サポートにコミットしているが、NokiaはH.264をサポートしWebMをサポートしないWindows Mobileにその全財産を賭ける。結果として、NokiaはH.264ストリームのハードウェアデコードができるようになる。しかしながら、Windows Phoneはいまだ携帯電話の世界で大きな影響を与えることはできていない。

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