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アジャイルマニフェストから10年、さらなる回想

| 作者: Shane Hastie フォローする 31 人のフォロワー , 翻訳者 笹井 崇司 フォローする 0 人のフォロワー 投稿日 2011年4月24日. 推定読書時間: 7 分 |

原文(投稿日:2011/04/09)へのリンク

この記事はアジャイルマニフェスト10周年を記念したAgile Manifesto Anniversaryシリーズの1つだ。

アジャイルマニフェスト10周年を記念して言葉を寄せているのは、InfoQだけではない。

この2か月で、いくつかの記事が公開されている。

PragPubマガジンの2月号には「Agile @ 10」というタイトルで、オリジナルのマニフェストの著者10人による記事が掲載されている。

こうした回想から明らかなことが少なくとも1つあります。Snowbirdのミーティングで定義されたものは、今も作業中なのです。そうでなければ、アジャイルとは言えません。

PragPubへの寄稿者らには、共通したテーマがあった。それは、アジャイルムーブメントの土台となるシンプルな原則と規律に注力しなくてはならない、ということだ。彼らの多くが、市場におけるアジャイルの見方に傷をつけるような、「間違った」アジャイルの実践について語っている。また、自分の置かれた状況に合わせてアジャイルを積極的に適応させる必要があることを理解せずに、型通りにアジャイルプラクティスを導入していることを嘆いている。

例えば、Andy Hunt氏:

まだよく理解できていないことがあります。いかに新しいプラクティスが有効に機能する状況で、それを訓練することを手助けすることです。これが真のアジャイルの秘訣です。ペアプログラミングやスタンドアップ・スクラムミーティングをすることではありません。他人が定めたプラクティスを教義として従うことなら、だれにでもできます。
しかし、真のアジャイルとは、単なる教義、プラクティスではありません。アジャイルとは適応させることです。プロセス、言語、ツール、チーム、自分自身を、状況に合わせて適応させることです。アジャイルという約束を完全に実現するため、さらにはそれを超えてさらに先へと進むためには、それができるような態度をとる必要があります。

Ron Jeffries氏:

率直に言うと、私はもっと大それたことを想像していました。大勢がこの考え方を取り入れると期待していました。彼らにとって、それがプロジェクトの成功に向けた大きなステップになると思っていました。業界そのものが、一段階成長すると思っていました。しかし実際に起こったのは、大勢がこの考え方、少なくともその名前を取り入れましたが、ほとんどは得られるであろうメリットを得られていませんでした。

James Greening氏:

10年たって、新しい問題が少なくとも1つ見えてきました。今やスクラムマスターが何人もいて、アジャイルを自称していますが、依然として分析と設計に何か月も費やしている組織があります。それをテストして修正するのに、また同じくらいの労力を費やしています。ストーリーやイテレーションはあるのですが、相対的な工数見積りやベロシティは無視されています。コードはひどいものです。テストも書かれていません。それでいて彼らは、どうしてアジャイルはうまくいかないのだろうかと首をかしげるのです。

Jim Highsmith氏は、コミュニティに「アジャイルであり続ける」ことを促す記事をDr Dobbsに書いた。彼は、アジャイルムーブメントが「顧客にすばやく価値を届けるためにどう学んできたか、これまでにない方法でどう最前線に品質をもたらしてきたか、どのように世界中の職場の品質を改善してきたか」を心強く思っている」。

どうすればアジャイルコミュニティが前進し続け、革新し続け、理想主義と実用主義のバランスをとり、アジャイルの価値のルーツを再活性化させ、分派ではなく統一していくか、彼は次のようにアドバイスする。

革新。私はアジャイルに見られる継続的革新、すなわち、DevOps、継続的リリース、技術的負債を克服する会話、リーン、かんばん、アジャイル/アダプティブリーダーシップなどを心強く思っています。継続的革新は、数年後にムーブメントに影響を及ぼすような腐敗が進行するのをくい止めます。
現実主義 vs. 実用主義。アジャイルが大きな組織に浸透していくと、現実主義と実用主義の両方にフォーカスを当てる必要があります。多くの人は難解な論拠についてあまり気にしていません。気にしているのは結果です。理想主義と革新は力強いムーブメントには必要不可欠なものですが、組織を移行させるには実用主義とうまくバランスをとる必要があります。
再活性化。アジャイルマニフェストと相互依存性の宣言(Declaration of Interdependence)にあるように、アジャイルムーブメントのパワーと魅力はその価値にあります。アジャイル(プラクティス)の実践とアジャイル(価値)の両方の重要性に力を注げば注ぐほど、確固たる基盤を築きながら前進することができます。
統一 vs. 分派。どんなムーブメントも大きくなると、分派ができたり、統一されたりします。私はMike Cohn氏による最近のスクラム・アライアンスの動きを高く評価しています。彼はこう言いました。「スクラムチームには、スクラムフレームワークの先を思い描いて、リーン、エクストリームプログラミング、かんばん、フィーチャー駆動開発、DSDM、クリスタル、アダプティブなど、スクラムの姉妹アプローチにある優れたアイデアを是非体験してほしいです」。これ以上分派を続けるのではなく、アジャイル/スクラム/リーン/かんばん/などのコミュニティを引き合わせることは、アイデアをよく理解せずに誤用してしまう可能性を減らしてくれます。

Dr Dobbsには、Scott Ambler氏がAlistair Cockburn氏の開催した10周年記念ミーティングについて語った、「Agile at 10: What We Believe」という記事も掲載されている。参加者はアジャイルムーブメントの状況を分析し、今後のアジャイルコミュニティの方向性について議論した。Denis Stevens氏も2011ミーティングに参加し、自身の考えを「WHAT’S NEXT FOR THE AGILE MANIFESTO」としてブログに投稿した。

Ambler氏とStevens氏は、出席者が4つの簡潔なステートメントにどう関係するか語っている。

私たち署名者は、アジャイルコミュニティは次のようでなければならないと信じています。
  1. 技術的卓越を追求する
  2. 個人の変化を促し、組織の変化をもたらす
  3. 知識を整理して、教育を促す
  4. プロセス全体を通じて価値の創造を最大化する

Stevens氏はこれら4つのステートメントの背景にある考えを次のようにまとめている。

技術的卓越を追求する

一日の終わりに品質を届けていないなら、それは技術を通じて価値を届けることができていないということです。これはアーキテクチャ、エンジニアリング、デザインといった面で見られます。これは依然として差し迫った問題であり、アジャイルマニフェストの約束を実現するためにコミュニティで解決されなければなりません。

個人の変化を促し、組織の変化をもたらす

これは私たちには幅広い様々な見方があるという一例です。各個人により採用されて、組織的ガバナンスとマネジメントモデルをうまく調整しない限り、アジャイルは価値ある提案ができません。

知識を整理して、教育を推進する

これはアジャイル実践者だけの話ではなく、幅広いビジネス状況も含んでいます。コミュニティはコミュニティの内外にある幅広い知識体系を構築する必要があります。– すべてを再発明しないようにする必要があります。思想の多様性はコミュニティの持続的成長にとって重要です。 – しかし、実際には私たちは、あまりうまく知識体系を意図的に構築することができていません。

プロセス全体を通して価値の創造を最大化する

ソフトウェア開発はそれ自体が目的ではありません。あまりに多くの組織がソフトウェア開発チームだけにフォーカスを当てています。これはソフトウェア開発チームが組織上の制約である点においては役立ちます。しかし私たちは、どのように価値を定義し、組織全体の歩調を合わせ、コンセプトから実現まで価値のフローを改善すればよいか、について学ばなくてはなりません。


SD Timesの編集者らは、チーム「アジャイル」はもはや自分たちの出版物で使われることはない、10年たって、もはやアジャイルプラクティスはメインストリームであり、ソフトウェアの構築方法になっていると宣言した

「アジャイル」はもう十分でしょう。アジャイルマニフェストができて10年、間違いなく、アジャイルはソフトウェア開発分野の重要なパーツになっています。

アジャイルソフトウェア開発が広く受け入れられ、業界中で広く検証されているということは、アジャイルがメインストリームであるということだと、私たちは信じています。二度と「アジャイル」という言葉を使うつもりがないわけではありませんが、私たちはどのように話すかを変えるつもりだということです。私たちが言いたいことは、アジャイル開発を何か新しいもの、普通ではないもの、ニッチなもの、実験的なものとして扱うのを止めることです。


アジャイルはどこへ向かっているのだろうか?そして、アジャイルマニフェストからの10年を振り返って、あなたは何を思うだろうか?

 

Shane Hastie氏: オーストラリアとニュージーランドで働くアジャイルコーチ、トレーナー、コンサルタント。

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