Googleは、彼らのクラウドインフラ上にデプロイ、実行されるプロジェクトにCloud Source Repositoryと呼ぶGitベースのリポジトリを統合する。
Googleは3月にGoogle Codeで利用できたプロジェクトホスティングサービスの終了を発表し、コードをGitHubやBitbucketといった他のソースコードリポジトリに移行するためのツールを提供している。ところが、ほとんど時を同じくして、彼らは公式アナウンスをすることなく、Cloud Source Repository (CSR) サービスのベータ版を立ち上げた。一見すると混乱しているように見えるが、CSRはGoogle Codeの置き換えでも、GitHubやBitbucketの競合でもないようだ。
Cloud Source Repositoryは、Googleのクラウドインフラ上にデプロイ、実行されるプロジェクトのためのGitサービスだ。コードリポジトリはプライベートで、暗号化され、安全とバックアップのために複数のデータセンターにリプリケートされる。CSRはローカルのGitリポジトリのリモートとして、あるいは、GitHubやBitbucketに接続してインポートすることにより作ることができる。CSRのDeveloper Consoleからは、リポジトリブラウザ、コミット履歴トラッカー、バージョン間の差分を表示するファイルビューアー、シンプルなファイルエディターといった基本機能にアクセスすることができる。
現在のところ、コンソールから新しいファイルを作成、削除する機能は提供されていない。こうした操作はローカルのリポジトリ、もしくはGitHub/Bitbucketのリポジトリで実行する必要があり、変更はクラウドで自動的に同期される。
CSRにはCloud Debuggerが統合されているが、現在サポートしているのは、App EngineやCompute EngineにデプロイされたJavaコードだけだ。デバッガを使うことで、条件付きブレイクポイントの設定、ウォッチ作成、ローカル変数とコールスタックのインスペクト、スナップショット作成が可能になる。
ベータ期間中、Google Cloud Source Repositoryは無料で、合計500MBまでのリポジトリを格納できる。
Amazonはre:Invent 2014において、CodeCommitという同様のサービスを発表した。これはAWSで動いているGitプロジェクトのための統合ホスティングを提供するものだ。またCodePipelineはそれを補うサービスで、継続的デリバリーとリリース自動化を提供する。これらサービスは2015年の早いうちに利用可能になるはずだったが、今のところまだ公開されていない。