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.NET Coreのロードマップをレビューする

原文(投稿日:2016/07/26)へのリンク

先日の.NET Core 1.0リリースに続いて,MicrosoftのScott Hunter氏が,オープンソースとマルチプラットフォームプロジェクトに関するMicrosoftの短期的計画についての新たなガイダンスを提供した。今回の発表はユーザに対して,同プロジェクトが今後何を提供してくれるのか,新機能はいつ公開されるのか,といった期待を抱かせるものだ。

最初に挙げられるのは,来月(2016年8月)に予定されているリリースである。ここでは1.0で明らかになったパフォーマンス上の懸念やバグフィックス,.NET Coreで最新ビルドのF#を使用するためのF#テンプレートのサポート更新などが予定されている。今回のリリースの規模を考慮して,Hunter氏はこれをパッチだとしている。

これとは対照的に,2016年第4四半期から2017年第1四半期の間に予定されている次期リリースについては,アップデートであると氏は説明する。このリリースには,プロジェクトファイルの.xproj/project.jsonから.csproj/MSBuildへのスイッチが含まれる予定である。これによってVisual Studioのユーザは,Visual Studioのソリューションを単に再オープンするだけで,既存のプロジェクトを新たなフォーマットに変換できるようになる。Visual Studio以外で.NET Coreを使用している開発者に対しては,Microsoftの広報担当によると,専用のコマンドラインツールが提供される予定である。この同じ時期に.NET Coreツーリングが, “quality” / “stable” という評価状態でリリースされる。

.NET Coreには,従来の.NET Frameworkで提供されているバージョンに合わせて,最新バージョンのC#(バージョン7)とVisual Basic(バージョン15)の同梱が予定されている。これらに合わせてF# 4.1も,.NET Coreで完全にサポートされる。ランタイムの機能追加として注目すべきなのは,ARM 32ビットおよび64ビットのサポートについて言及されている点だ。MicrosoftのRich Lander氏のフォローアップコメントによると,ARM 32サポートの正確な提供時期は未定だが,Windows IoTおよびLinuxの動作するRaspberry Piで .NET Coreをサポートする計画があるということだ。

2017年第1四半期から第2四半期に向けて,.NET Coreの次期リリースでは,“不足している”APIの追加が予定されている。Hunter氏によると,“ネットワークやシリアライズ,データなど”を処理するAPIが対象となる。今回の.NET Coreリリースには,.NET Standard 2.0の要件を満足するという目的がある。これによって3つの主要な.NETファミリ,すなわち .NET Framework,.NET Core,XamarinでAPIの統一が実現することになる。NET Core用のVB.NETは,Lander氏によると現在開発中だが,リリース時期は未定だということだ。

 
 
 

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