BT

最新技術を追い求めるデベロッパのための情報コミュニティ

寄稿

Topics

地域を選ぶ

InfoQ ホームページ ニュース Baiduが自律走行車研究のための巨大データセットApolloScapeをリリース

Baiduが自律走行車研究のための巨大データセットApolloScapeをリリース

ブックマーク

原文(投稿日:2018/03/30)へのリンク

読者へのメモ:InfoQでは、読者からの要望を受けて、ノイズを減らす機能を開発しました。興味のあるトピックのEメールやウェブ通知を受け取れます。新しい機能をもっと学びましょう

中国のインターネット巨大企業、Baiduが、自律走行車のシミュレーションと機械学習の大規模データセットであるApolloScapeをリリースした。

ApolloScapeは、KittiCityScapesのような現存する同様のデータセットよりも、一桁以上大きくて複雑だ。ApolloScapeは、ピクセル単位のアノテーションを持つ、10倍高解像度な画像を提供し、自動車、自転車、歩行者、建物等、26の異なる認識可能な物体を含んでいる。このデータセットは、様々なレベルの場面の複雑さを提供する。歩行者や自動車が増加して、1場面で自動車が100台になる場面や、荒れ模様の天気や極度に光が当たる状況のように、幅広い挑戦的な環境も提供する。ApolloScapeデータセットは現在開発中で、このリリースは最初のサブセットに相当し、144kの画像フレームが含まれる。

ApolloScapeデータセットは、Baiduのオープン自律運転プラットフォームであるApolloバージョン2の一部だ。Apolloソースコードは、Apache 2.0ライセンスでオープンソース化され、さらなるデータ収集のために自動車をセットアップするハードウェア指示と共に、2D/3Dシミュレーション運転自動車環境を含む。明確な指示は、Docker環境にシミュレーション環境をインストールするのに役立つ、ApolloのGitHubプロジェクトの中にある。

このデータセットは、自動的に学習するタスクに関する研究を発展させるために使われるだろう。例えば、道路を見つけたり(運転可能なエリアのセグメンテーション)、物体を検知したり(道路物体検知)、様々な場所や天候状況をモデルで一般化したり(セマンティックセグメンテーションのドメイン適用)、動く物体を追跡したり(インスタンスレベルのビデオ可動物体セグメンテーション)する。

これらの研究タスクは、Baiduがスポンサとなり、コンピュータビジョンとパターン認識のIEEE国際カンファレンス、CVPR2018の期間中、6月に行われる自律運転ワークショップ(WAD)チャレンジで実施される。WADチャレンジは、自律運転のコンピュータビジョンアプリケーションについて議論するために、産学両方の研究者やエンジニアを再編成する。

ArsTechnicaによると、Googleの親会社、Alphabetの自動運転ユニットであるWaymoは、現在、GMと共に自律走行車のグローバルなイノベーションを先導する。Baiduは、差し当たって、自動運転セクタの競争者と見られている。ApolloScapeのデータセットを市場に解放することは、BaiduによってGoogleのデータ優位性を弱め、業界内で自分の相対的な立場を向上させる動きと見なされるかもしれない

そのような意味で、さらに、Baiduは、Ford、NVIDIA、Qualcomm、General Motorsを含む、一流の研究アライアンスであるBerkeley DeepDrive (BDD) インダストリコンソーシアムに参加したことを発表した。BDDは、ディープ強化学習、自律運転に適用されるクロスモーダル転移学習の革新に注目している。

Baiduは、オンラインデータサイエンス教育ウェブサイトのUdacityとパートナーになり、Apolloへの導入というタイトルのオンラインコースを立ち上げた。これは、自動運転車に関するUdacityのNanodegreeの一環だ。このコースの開始日はまだ設定されていない。

KPMGの2018年自律走行車の準備状況の指標において、自律走行車の将来を準備する20ヶ国のうち、中国は16位にランク入りしている。Baiduは、JingChi.aiPony.ai共に中国3大自律運転会社の1つだ。

 

 
 

Rate this Article

Adoption Stage
Style
 
 

この記事に星をつける

おすすめ度
スタイル

BT