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GoogleがCloud IoT Coreの一般提供開始を発表した。数百万にのぼるデバイスの接続と管理を支援する、企業向けのマネージドサービスだ。Cloud IoT Coreはユーザに対して、IoT(Internet of Things)デバイスとGoogleのクラウドプラットフォーム(GPC)との接続を管理するシステムと、それらデバイスとの間でデータの授受を行うパイプラインとを提供する。
2017年9月にGoogleは、Cloud IoT Coreのパブリックベータをリリースし、このサービスをGoogle Cloud Pub/SubやGoogle Cloud Dataflow、Google Cloud Bigtable、Google BigQuery、Google Cloud Machine Learning Engineなどの分析サービスと統合可能なGoogle Cloud IoTの連携機能として位置付けた。さらにBigQueryデータを使用すれば、視覚化や変換に加えて、Google Cloud LabsやData Studioを用いたマシンラーニングシステムの構築も可能になる。
イメージ引用: https://cloud.google.com/iot-core/
ベータ版の公開以降、一部のユーザがCloud IoT Coreのパブリックベータ版をテストしている。そのひとつであるSmart Parkingは、ニュージーランドをベースとして、スマートシティプラットフォームの構築や交通整理、駐車、市民サービスなどを支援する企業だ。CTOのJohn Heard氏がGoogleのブログで、今回のリリースについて次のように述べている。
Google Cloud IoT Coreを使うことによって、センサやデバイスの配置とアクティベーション、管理を完全に再定義することができました。これまでは、センサやデバイスを個々にセットアップする必要があったのですが、現在はデバイス用のバッチを作成してサイト配信用にIoT Coreに配置するだけで、後は簡単なアクティベーション用のスマートフォンアプリを使って、オンサイトのインストール技術者がセンサやデバイスを瞬時にアクティベートできるようになりました。これで完了です!
IoT Coreをベータテストしたユーザからのフィードバックを反映して、Googleは、リリースにいくつかの機能を追加している。例えば、IoT Coreプロトコルブリッジから複数のCloud Pub/Subトピックへのデータストリームのパブリッシュが可能になったことにより、パブリッシュ後のデータをさまざまなカテゴリ分類する必要がなくなった。さらにサービスへの課金は、IoT Coreに接続されているデバイスとの間で転送されるデータのメガバイト数に従って、月単位で行われる。250GB以上の利用には割引の適用もある。
IoTサービスの分野には競合相手もある。MicrosoftとAmazonは、いずれもIoTサービスポートフォリオを提供している。Microsoftが先日ローンチしたAzure IoT Suiteは、IoTハブやIoT Centralなどのサービスで構成された、IoTアセットの接続、管理、監視を行うSaaSソリューションである。一方のAmazonには、同じくユーザのデバイスを接続して、AWS LambdaやAmazon Kinesis、Amazon S3、Amazon Machine Learningといったサービスの活用を可能にするAWS IoT Coreがある。この両社が現在、市場シェアにおいてGoogleをリードしている。Constellation Research Incの副社長兼首席アナリストであるHolger Mueller氏は、siliconangle.comの先日の記事で次のように述べている。
今回のリリースでさらに重要なのは、現在この分野において、Amazon Web Services Inc.やMicrosoft CorpのAzureといったパブリッククラウドのライバルたちの後塵を拝しているGoogleが、その“IoTでのギャップを埋める”決意を示したものである、ということです。
IoTデバイス用の高度なデバイス管理とメッセージング機能を提供するXively IoTプラットフォームを、LogMeIn Incから先日買収したGoogleは、Xivelyの機能をCloud IoT Coreサービスに取り入れることによって、AmazonとMicrosoftをキャッチアップしたいと考えている。
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