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MicrosoftがVisual Studio 2019 v16.9をリリース

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原文(投稿日:2021/03/03)へのリンク

今週初め、Microsoftは、Visual Studio 2019 version 16.9 for Windowsをリリースした。新リリースには.NETとGitの生産性に関する機能に加えて、アップデートされたC++、XAML、F#ツール、新しいメモリダンプアナライザ、.NET用の新しい動的インストルメンテーションプロファイリングツールなど、いくつもの改良が含まれている。Visual Studio 2019 v16.9は、前回バージョン以降わずか3回のプレビューリリースに続いて、Visual Studio 2019としては4番目となるサポート付きサービスベースラインであり、Gitツールを既定のソースコントロールに使用する(Microsoftは"The Git Experience"と呼んでいる)バージョンとしては2番目になる。

今回のリリースの新機能は、その大部分が既存の生産性機能の改善に関わるものだ。C++開発者は、今回から一般提供されるようになったAddress Sanitizer(ASan)を使用できる。これに伴い、プロジェクトでASanを使うために必要なランタイムライブラリはMSVCが処理してくれるようになる。WindowsのASanサポートは、これまでは試験レベルの機能だった。C++開発者向けの機能としては他にも、言語適合性の拡張(>More Constexpr Containersプロポーザルの実装による)、IntelliSenseツールの改善(モジュールのインポートにおいて"定義へ移動(go-to-definition)"を活用するための機能追加)、export {...}でのインデクスのサポート、同名のモジュール参照に関する正確性の向上)などがある。

新リリースではIntelliSenseとIntelliCodeも改善されている。IntelliSenseは今回、広く知られているappsettings.jsonコンフィギュレーション設定(.NETアプリの設定に使用される)でも使用できるようになった。IntelliCodeのサジェストフリクションのない繰り返し編集(frictionless repeated edits)のために修正されるとともに、プレビューでは共通アクションのすべてにキーバインドが設けられるようになった。その他の.NETの生産性向上としては、ファイルに新たな型をコピー・アンド・ペーストした時にusing文を自動追加する機能や、推測された型とラムダパラメータ型を持つ変数に対するインラインの型ヒントなどがある。

Visual Studio 2019の新バージョンでは、XAMLツール(WPF、WinUI、UWP、Xamarin.Forms)も改良されている。Xamarin.Formsの"変更時のみ" XAML HOT Reloadが正式バージョンになり、IntelliSenseがXAMLコードエディタ用に拡張された。GitHub Actionsツールにも、再設計されたサマリページ、新たなstatusセクション、認識するプロジェクトタイプの拡大、ワークフローのコミットとプッシュをワンクリックで行う機能などが追加されている。

スタックオーバーフロー時のコールスタック処理も改善されており、無限再帰呼び出しが発生した場合のスタックのベースを確認することができるようになった。新しい自動アナライザも提供されており、メモリダンプ内のスレッドを検査することによって、無応答になったアプリケーションの原因がデッドロックであるかどうかを判断することが可能になる。

Visual Studio 16.9ではF#開発者のための新機能も導入されており、F#をインタラクティブに使用するための.NET 5スクリプティングや.NET 5ベースのFSI、新たな生産性機能、ツールのパフォーマンス向上、コアコンパイラの改良などが行われている。Visual Studio 16.9のF#の改善に関しては、詳細なリストがこちらにある。

今回のリリースの重要な機能としては、この他、.NET用の新しい動的インストルメンテーションプロファイリングツール強化された検索サービスなどもある。新たな動的インストルメンテーションプロファイリングツールでは、関数がコールされた回数が正確に示されるようになった他、従来の静的なプロファイリングツールに比べて高速化が図られている。PDBの不要な.NET Coreインストルメンテーションもサポートしているので、オリジナルのアセンブリファイルを変更する必要はない。Visual Studioの検索サービスはAI/ML Azureサービスを使用するようになり、検索全体の妥当性と正確性が向上した。

Visual Studio 2019 version 16.9は、Visual Studio 2019では4番目となる、サポート付きサービスベースラインである。そのためMicrosoftは、企業やプロフェッショナルユーザに対して、長期的に安定的かつセキュアな開発環境を提供するこのバージョンを標準にすることを推奨している。ージョン16.9は、次のサービスベースラインのリリース後1年間、フィックスおよびセキュリティアップデートを通じてサポートされる予定である。

Visual Studio 2019 v16.9 for Windowsはこちらからダウンロードできる。次期バージョン(v16.10)初のプレビューも、v16.9と合わせてリリースされた。新たな.NETの生産性向上機能を含むこのバージョンは、こちらからダウンロードが可能だ。

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