Googleは、少なくとも6年間、ケーパビリティベースのOSであるFuchsiaに取り組んできた。数日前、FuchsiaはNest Hubデバイスへの展開を開始し、正式リリースを迎えた。
GoogleはFuchsiaのリリースについて大きな発表を行っていないが、9to5Googleへのニュースで明示した。
Googleによると、本日より、2018年に最初にリリースされた第1世代のNest Hubの所有者にアップデートがロールアウトされ始めている。事実上、このアップデートによってNest Hubの機能が変更されることはない。しかし内々に、スマートディスプレイは、以前使用されていたLinuxベースの「Cast OS」でなくFuchsia OSを実行するようになるであろう。
Google Nest Hubは、スマートホームデバイスの制御に使用できるタッチスクリーンディスプレイを備えたデバイスである。Fuchsiaへのアップデートの前は、デバイスはGoogle Castプロトコルを実行するLinuxベースのOSを使用していた。反対に、FuchsiaはLinuxベースではなく、多くの特定のコンポーネントが含まれている。
Fuchsia KernelはZirconと呼ばれ、C++で記述されている。Zirconは、Unixスタイルのシグナルをサポートせず、ランチパッドライブラリを通してfork
とexec
を置き換えることで、UnixライクなOSとは異なるものである。
Fuchsiaを構成する他のコンポーネントはGarnetである。Garnetは、ソフトウェアのインストール、管理、リモートシステムとの通信などのための、すべてのOSに共通のサービスを提供する。Peridotは、構成され、インテリジェントな分散型のユーザエクスペリエンスのためのフレームワークである。Topazはベースとなるレイヤーによって定義されたインターフェイスを実装し、それらをモジュール、エージェント、シェル、ランナーとして公開することにより、システム機能を拡張する。
Fuchsiaは特定の言語に縛られず、C++、Web、Rust、Go、Flutter、Dartなどのさまざまな言語とランタイムをサポートしている。ただし、DartとFlutterは、特別なステータスを享受している。これは、Nest Hubのディスプレイエクスペリエンスがそれらをベースとしており、Fuchsiaのアップデートによって活用されるためである。
InfoQは、2016年に公開リポジトリが最初に発見されて以来、Fuchsiaを扱ってきたが、OSは依然として謎のオーラに囲まれており、Androidに代わるものであると考えられていた。4年後、Googleはこのプロジェクトを外部の貢献に対してオープンにして、同時に、引き続きその進化をコントロールしてきた。その後、GoogleはすべてのUIコンポーネントをリポジトリから削除した。