Cloudflare AI Searchは、カスタムデータを対象に、AIエージェントやアプリケーションがすぐに利用できる検索エンジンを提供するために設計された、組み込み型の検索・取得サービスである。エージェントとの統合やマルチモーダル検索に対応するほか、Cloudflareの他ツールともシームレスに連携できる。
検索パイプラインは通常、クローラー、パーサー、埋め込みモデル、ベクトルデータベース、検索APIなど複数のコンポーネントで構成される。Cloudflareはこれまで、Workers AI、AI Gateway、Vectorize、R2、Browser Rendering(Browser Run)などを「基本構成要素(primitives)」として提供してきた。今回のAI Searchは、これらの機能を統合し、検索パイプライン全体をエンドツーエンドで自動化することで、より優れた形で実現するとCloudflareは説明している。
私たちの目標は、エージェント専用の検索エンジンを提供することです。これにより、エージェントは必要なデータを簡単に見つけ出し、エージェント自身およびその人間の利用者に対して、より良い回答を提供できるようにになります。
AI Searchでは、企業が構造化データと非構造化データのコレクションをインデックス化し、AIエージェントから検索できるようになっている。従来は、インデックス対象のWebサイトごとにサイトマップの公開が必要だったが、新たに追加された「discover」モードでは、サイトマップがなくてもページを自動的に検出できる。 さらに、認証なしで複数のAI SearchインスタンスやWebサイトを横断検索できる単一の公開エンドポイントも提供している。また、オープンソースCMSのEmDashで構築されたWebサイト向けには専用プラグインを用意しており、AI Searchを容易に統合できる。
検索インスタンスの作成は、1つのコマンドを実行するだけで完了する。このコマンドにより、クローリング、データ取り込み、埋め込み生成、検索結果取得までを自動的に実行できる:
npx wrangler ai-search create cloudflare-community --namespace dev-stack --source https://community.cloudflare.com --type web-crawler --parse-type discover Cloudflare AI Searchは、APIや開発者向けドキュメントのほか、Astro、Vite、Hono、Replicateなどの、Cloudflareが管理する複数のサービスで利用できる。これにより、これらの情報源を個別に扱うのではなく、単一のコーパスとしてインデックス化して検索できるようになる。さらに、異なる情報源のデータを横断的に利用し、1回のクエリで質問への回答を導き出せるようになる。検索機能は、Cloudflareが推奨するWorker経由で既存のアプリケーションやMCPサーバーに統合できる。また、認証やデプロイを必要としない公開の/mcpおよび/searchエンドポイントとして公開することも可能で、他の人と容易に共有できる。
最後にCloudflareは、AI Searchの料金体系について、予測可能でスケーラブルな価格モデルを設計したと強調している。特に、デフォルトモデルまたはWorkers AIカタログ内の一部モデルを利用する場合、埋め込み生成(embedding)とリランキングは無料で利用できる。一方、回答生成やクエリ書き換えについては、利用したモデルに応じて課金される。この料金体系は、AI Searchが一般提供(GA)に達した時点で適用される予定だ。なお、現在のベータ期間中はAI Searchを無料で利用できる。